劇場公開日 1998年10月17日

「美麗な映像」フラワーズ・オブ・シャンハイ Y.Yukiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5美麗な映像

2014年9月5日
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知的

李屏賓が撮影監督を務める映画は必ず映像が美しい。この映画では清朝末期の貴重な調度品をふんだんに集め、また、李屏賓の撮影技術とあいまって極めて美しい映画になっている。カットとカットの間は全てフェードが用いられており、仄暗い室内を独特の雰囲気で魅せている。侯孝賢の他の作品『珈琲時光』や『ホウシャオシェンのレッドバルーン』と動揺にストーリーには大きな起伏が無い。ただ見ているだけでは飽きてしまう人もいるかもしれないが、映画の楽しみ方の一つとして脚本を楽しむのではなく、映像の美しさを楽しむ、というのもアリなのではないか、と思える作品だ。

Y.Yuki