劇場公開日 2007年7月20日

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 : 特集

2007年7月19日更新

シリーズを重ねるごとにシリアスになっていく「ハリポタ」シリーズ。本作では16歳になり、もはや子どもとは言えなくなったハリーの心理的な苦悩や葛藤が前面に押し出されている。そんなハリーの心情を理解するうえで、ココを抑えておけば理解が深まるというポイントを簡単におさらい。思春期に悩みは付き物とはいえ、我らがハリー・ポッターの受難はいつまで続く!?(編集部)

ハリー・ポッターのお悩み相談室~大人になったハリーの苦悩 ポイント別解説

■大人になったハリーの悩み その1 「誰もわかっちゃくれない」

僕のこと、誰もわかってくれないよ…
僕のこと、誰もわかってくれないよ…

「誰も自分のことを理解してくれない」という嘆きは、誰しも一度は抱いたことがあるはず。ハリーは魔法界のホグワーツ魔法魔術学校にくるまで、人間界で親戚のダーズリー家に冷たくあしらわれながら居候生活を続け、肩身の狭いを思いをしてきた。そして自分が魔法使いだと知り、魔法界に、ホグワーツに居場所を見つけた。しかし、前作のラストで闇の帝王ヴォルデモート卿の復活をただひとり目の当たりにしながらも、誰もそれを信じてくれないため、周囲からは嘘つき呼ばわりされる羽目になってしまい、孤立無援状態に。

もちろんロン、ハーマイオニーなど親しい一部の人は信じてくれるのだが、彼らとてヴォルデモートの復活を実際に見たわけではない。さらに頼りになるダンブルドアも、魔法省のたくらみでホグワーツから退学になりそうになったハリーを救ってはくれたものの、なぜかハリーを避けている様子。仲良しのハグリッドも不在。魔法界にも居場所をなくした孤独感がハリーをさいなむ。

■大人になったハリーの悩み その2 「理想と現実のギャップ」

お父さんがいじめっ子だったなんて…
お父さんがいじめっ子だったなんて…

映画の中では割とサラリと流されてしまうが、重要なのがコレ。ヴォルデモートに心や思考を読み取られ、操られてしまうことを防ぐため、スネイプ先生から特別に「閉心術」の訓練を受けることになるハリー。その訓練の中で、逆にスネイプの心の奥底を垣間見てしまったハリーは、スネイプが学生時代、ハリーの父ジェームズやシリウスらにいじめられていたことを知る。強く正しい魔法使いであったと両親を理想化し、それが心の支えにもなっていたハリーにとっては、父も弱い者いじめをするような(決して悪人だったわけではないのだが)人間だったのかということは、多いにショックを与える。

ちなみにこの訓練の中でハリーの心の中に眠る様々な思い出のシーンが映し出されるが、その中で1作目のハリーがチラリと映る。その幼さに、成長を感じずにはいられず、魔法世界に目を輝かせていた幼いハリーが懐かしい。いまや魔法界も、ハリーにとっては安心して暮れせる世界ではなくなってしまった。

■大人になったハリーの悩み その3 「嬉しいけど素直に喜べない恋愛」

ファーストキスは甘いけど、ちょっとほろ苦い
ファーストキスは甘いけど、ちょっとほろ苦い

ハリーのファーストキスが描かれることが話題になっている本作。苦しいことばかりじゃないじゃん……と思うかもしれないが、これもいいことばかりではない。

キスのお相手のチョウ・チャンに対してハリーは前作から恋心を抱いたが、彼女は優等生のセドリック・ディゴリーを見ていた(そのため前作でハリーはクリスマスのダンス・パーティも断られた)。しかし、そのセドリックがヴォルデモートに殺されたことは、その死に際を唯一目撃したハリーにとってトラウマにもなっている。しかも、セドリックの死という共通の心の傷を負ったことで、ハリーとチョウは急接近するわけで、2人ともどこか死んだ彼に対して申し訳がたたずにぎこちない思いを抱くことになるのだ。

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苦しみを乗り越えて強くなるんだぞ!
苦しみを乗り越えて強くなるんだぞ!

こうしてみると踏んだり蹴ったりなハリー・ポッターだが、もちろん、これらの苦しみを乗り越えてこそたどり着ける大切な真実がある。そのことに気付いたハリーがどのような成長を遂げるのか、本作を含めてシリーズ残り3作を見守っていくべし。

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