劇場公開日 2023年12月1日

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戦場のピアニストのレビュー・感想・評価

全82件中、1~20件目を表示

4.5映画的演出の説得力

2020年11月8日
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鑑賞方法:VOD

背後から撃たれお辞儀するようにぺたりと倒れ込む女性、地面に顔をこすりつけおかしな角度で体をよじらせ倒れる子供、処刑される順番を為すすべもなく待つ老人…。

この露悪的なまでの死の描写は、ロマン・ポランスキー監督が幼少時代にまさにこうした現場を体験してきたという事実によって、生臭いリアルを帯び始める。

逆に言えば、体験者ポランスキーの介在がなければ、これらは“映画的”な演出と捉えられてしまいかねない。映画という虚構は常にこうしたリスクと隣り合わせにあると言っていい。

そういう意味で、この「戦場のピアニスト」は有無を言わさぬ本物の説得力でコーティングされていて、ある意味高い下駄を履いている。ただ、この映画でポランスキーが見せる露悪的かつ詩的な演出は、体験者のリアルを超えた美しさに満ちている。

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オスカーノユクエ

5.0全て実話なのが恐ろしい

2024年4月20日
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ドイツ政権に迫害されるユダヤ人の生活
挨拶をしないと殴る、歩道を歩くな、移住区に隔離する(ゲットー)
1番印象に残っているシーンは
車椅子の男を立てと言って、立たなかったから家から突き落としたシーン
命が軽い、常に銃声が聞こえている居住区、ナチス政権の恐ろしさが伝わってきます

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Karin

4.0自分がナチスドイツの兵士と同じ状況に置かれていたら

2024年2月18日
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鑑賞方法:VOD

ゲットー(当時のユダヤ人居住区)の衛生状態の悪さや慢性的な食料不足については本で読んだことがあるが、映像で観るとやはり衝撃的だ。他の人が持っていた缶を奪い取って、地面に落ちた缶の中身を舐めるシーンは、彼等の極限状態をよく表している。

ナチスの兵士が無理やりユダヤ人を踊らせ、嘲笑する屈辱的なシーンがある。このシーンを観るとナチスの兵士達はみんな性悪だったような印象を与える。しかしどの国でも人間の性質に大差は無いはずだ。反ユダヤ主義のイデオロギーに染まった人間は、元々普通の人間であっても、ユダヤ人に対する残虐な行為を正当化するようになるのだろう。

大臣のヨーゼフ・ゲッベルスがユダヤ人を「人ではない」と言ったように、ナチス・ドイツ支配下のユダヤ人は人間扱いされなかった。また、ナチスによる障害者の殺害に抗議する人はいても、ユダヤ人の殺害には無反応なドイツ人が多かったようだ。そのため、もし自分が当時のドイツ人だったならば、ユダヤ人に対する迫害に加担していた可能性もあると感じた。

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根岸 圭一

4.0芸は身を助く

2024年2月17日
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鑑賞方法:VOD

シュピルマンというピアニストの体験。
さすがBGMは素晴らしい。
カメラワークも良くて迫力があった。
後半の逃げ隠れ缶詰を開けようとして見つかってからのピアノ演奏シーンは、上手い演出だと思った。ひとときの癒しの空間が確かにそこにあった。

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Don-chan(Daisuke.Y)

3.0ユダヤ人

2024年2月10日
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ピアニストが戦争に行く映画だとばかり思っていたけど全く違った
ユダヤ人というだけで殺される
罵倒され重労働をさせられ、ただ殺される
とにかく隠れて、逃げて生き延びた。
頑張った。
ドイツ人将校に聞かせたショパンバラード第一番ト短調
素晴らしかった

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千恵蔵

4.0かけがえのない日常

2024年1月27日
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鑑賞方法:映画館

大戦によって、それまでの暮らしを奪われ迫害されてしまうと人として生きてはいけない。

家があり、仕事があり、人との触れ合い、
花と緑と音楽、ご飯、お風呂…。
人が心身共に健康で暮らす為に必要なもの。

これら全てを失った主人公が、それでも生き延びようとする強さは、誰もが持つ本能なのか、それとも主人公の精神力なのか?

日頃人との関わりで疲れる事があっても、
この映画のように、荒れ果てた街で一人ぼっちを味わうくらいなら、煩わしい人間関係も幸せのうちかな。

戦争になった途端に敵に対して残酷な行動を取るけれど、主人公を救ったピアノの旋律。芸術&才能は時に雄弁に語るよりも人の心を動かすのだと改めて感じました。

元日の地震も思い起こされ、日常のありがたさを実感します。

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銀婚

4.0【対比の妙】

2024年1月8日
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鑑賞方法:映画館

久々に鑑賞、まず4Kデジタルリマスター技術が素晴らしい。巨匠ポランスキー監督自身の戦争体験も相まって、生々しい修羅場の描写と、美しい旋律のショパンピアノ独奏曲のコントラストが印象的。

実話ベースとはいえ相当フィクションも入ってるのを差し引いても、地獄絵図の混沌の最中で全く以て無力非力な姿と、絶体絶命の極限状態からピアノの腕一本で“芸は身を助ける“姿の連続性と照応には色々考えさせられる。

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Chang Koh

5.0ピアニストはウワディスワフ・シュピルマン 音楽は ヴォイチェフ・キラール

2024年1月2日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

戦場のピアニスト
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2024年1月1日
原作本を入手

ちょっと気になったのですが、ショパンはポーランド生まれの作曲家ということです。
ご存知ないかたおられるのではと察しますが

ピアニストの名前はウワディスワフ・シュピルマン
鑑賞しているうちに、あることに気が付いたのです。
クラシック音楽を好む生活40年以上。そのなかで現代音楽を好むようになり
ポーランドの現代音楽に強く関心を抱くようになりました。
ヴォイチェフ・キラールという名の現代音楽作曲家です。映画音楽の作曲も
じつは「戦場のピアニスト」の曲を作曲しておられ、以前からよく聞いていました。
キラール作品集などのCD(海外輸入盤)に入っています。

ファゴットかオーボエのような木管楽器で演奏されるメロディ。あまりもいい曲とは思えないのです。朗らかさなどが足りないような感じです。キラールのほかの作品は素晴らしいのになぜだろうと。映画を鑑賞すればわかるかなと。ただ、そんなにタイミンぐよく上映されているわけがありません。いったん諦めたのですが、今回は再上映となりましたので、理解できたのです。
この映画のストーリーはあまりにも悲しいユダヤ系住民殺害であった。どうりで朗らかなメロディだと合わないんだろうと。

キラールが作曲した作品で好みなのは「orawa」という作品です。どうゆう意味か調べたところ、ポーランドのある田園地帯をさしているんだとか
弦楽器だけで演奏されているもので、同じメロディを繰り返しますが、少しずつ変化しながらおおきくなっていくイメージのもの
演奏時間10分程度。最後に「ヘイ!」とみんなで掛け声を上げるという作品です。とっても楽しい曲

原作本を開いてみたら、ルービンシュタインの名前がよく登場します。おそらくシュピルマンは接点があったのでしょうね。
実は20世紀を代表するピアニストです。

ルービンシュタインシュタインはもちろんショパン演奏家ですが、じつは多方面で実績があります。
わたしは数えきれないほどのCDを所有していて、演奏の素晴らしさに圧倒してます。
例えばロシアのラフマニノフ作曲した「パガニーニラプソディー」のCDです。
余談となってしまいました。映画に戻ります。

この話のなかで、いちばんスゴイシーンは、シュピルマンを救ったドイツ将校の場面
ここが異なっていることに気が付きました。

ショパン作曲 夜想曲嬰ハ短調 原作本にはそう記載されていますが、
映画館で聴いたときには「ショパン作曲 バラード第1番作品23」です。しかも一部短縮演奏
いずれもショパンの名曲として知られますが、けっこう重要なことではないでしょうか、とかんじました。

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大岸弦

4.0ピアノのシーンよりも

2023年12月17日
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生き残るための行動が印象に残った。
いま世の中で起こっていることを疑って見ることも大事だと感じさせられた。

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こうたんまる

5.0この時期にリバイバル放映されることに意味がある映画

2023年12月14日
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今年417本目(合計1,067本目/今月(2023年12月度)18本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 実は古い作品であることは知らず見に行って「作品リスト」を見たらそうなっていたのですが、だからといって帰るわけにもいかず見た作品です。結果としては良かったなというところです。

 ※ ミニシアター中心に4Kリマスター版で放映されていますが、ミニシアター中心の日本では4Kにおいついていないため結局「当館は2Kです」になるので、余り意味はなかったりしますが…。

 まず、史実として実在した人物であり歴史上の事実を参照した映画なのであることないこと加えることはできず、良いことも悪いこともありのままに描かれます。ここは好き嫌いあるかなと思いますが、ことこのタイプの映画(ナチスドイツ関係、日本の先の大戦関係)はそうしないと歴史認識がおかしくなるので仕方がないというところです。

 いわゆるユダヤ人の迫害事情(ホロコースト関係)を描いたドイツものの映画で、内容の細かい部分はともかくもこの事実自体は小学社会ですら習う内容なので理解がかなり容易である点は好印象です。一方、今回のリマスター版復刻上映はあくまでも「復刻上映」の扱いで「プログラム化されているのではない」ようで(換言すれば、いつからやりますよ、みたいに何か月も前から予告されているのではない、ということ)、私がみたときは「パンフレットの扱いはありません」でした。もっとも、古い時代の映画ですし最悪ヤフオク等でも購入できると思いますが…(あるいは、パンフにこだわらずともこのレベルの映画が述べるドイツの当時の事情ということであれば、どこの本屋にもおいてある)。

 採点に関しては特に気になった点まで見当たらないので減点なしフルスコアです。
なお、課金が必要になりますがアマゾンプライム等にあることを確認しています。どうしても当時の事情「すべて」を理解しきることは難しく、復刻上映ということは2週間もすれば消えてしまうと思いますので、字幕で追いきれなかった部分はそちらで補完するという手もあろうと思います。

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yukispica

3.5私にはこのくらいの評価が妥当だと感じる。

2023年12月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

 日本公開時、観ていなかったので鑑賞してみる気になった。ドイツ占領下のポーランドで、ユダヤ人がドイツ軍人により虫けらのように扱われ、虐殺されていく。事実だろうと思うが、私はここ数年ユダヤ人が被った悲劇に同情はするが、関心・感動を持たなくなってきている。逆に虐待するドイツ人に関心を持つようになった。同じ人間なのに、何故差別するのか。戦後、良心の呵責に苦悩することはないのかと。

 ポーランド出身の名ピアニストと言えば、アルトゥール・ルービンシュタインだ。この映画の主人公と同じユダヤ人でショパンが十八番だった。

 ピシュルツマンの名はこの映画で知った。ポーランド国内では有名であったかもしれないが、国際的には無名だと思う。たまたま、彼の体験が珍しく幸運だったので映画になった。ポーランド出身で同じくユダヤ人の監督が執念で撮ったから、気合が入っていたのだろう。いろいろな映画賞を受賞している。先に書いたようにユダヤ人の悲劇には飽きてしまい、私にはこのぐらいの評価が妥当だ。

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いなかびと

4.5マストで観ておくべき映画

2023年12月7日
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鑑賞方法:映画館

4Kデジタルリマスター版リバイバル公開で初観賞。

今の今まで観てなかったのを後悔するぐらい、今まで自分は何してたんだと思うぐらい、名作感あります。

『シンドラーのリスト』みたいに絶対に観ておくべき映画だと思うのと、

『シンドラーのリスト』に空気感が似てて、暗すぎず明るすぎず観やすかった。

また『シンドラーのリスト』が観たくなりました(笑)

『アウシュビッツのチャンピオン』で、ナチスにボクシングの腕前を気に入られ…みたいに、

ナチスにピアノの腕前を気に入られ…みたいな話かと思ったら、

当時のナチス統治下のポーランドの様子に重点を置き、ナチスの迫害を生き延びた、あるピアニストの半生。

この映画は、ピアニストのウワディスワフ・シュピルマンの自伝を映画化したものだそうです(僕は読んでません)

意外な事に、ピアノの演奏シーンは、ほとんどなく、そこが逆に良かった。

映画的にも面白かったけど、当時のポーランドの様子を知る資料として興味深かった。

あと、エイドリアン・ブロディの演技が素晴らしく、苦手な俳優だったけど、かなり見直した(笑)

ポランスキー監督も同じく苦手だったけど、同じく見直した(笑)

観てない方、マストですよ!

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RAIN DOG

5.0意味もなくどんどんユダヤ人を殺していくドイツ兵

Mさん
2023年12月6日
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なんて、本当にいたのだろうか。いくら戦争といえど信じられない。それとも、戦争とはそんなものなのか。殺していく彼らは、映画で見る限りは、心のない(形だけ人間の)ロボット(?)のようにも見える。
映画自体は実話だそうだ。「シンドラーのリスト」や「ヒトラーのための虐殺会議」とあわせて見てほしい。

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M

3.5期待度◎鑑賞後の満足度○ ロマン・ポランスキー監督が映画化したかったのはよく分かる。でもそれ程感銘を受けなかった。

2023年12月5日
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鑑賞方法:映画館

①さすがにロマン・ポランスキー監督である。老練としか言えない演出力。
なのに、数多く描かれてきた第二次世界大戦時のナチスによるユダヤ人ホロコースト映画・TVドラマよりも一等抜きん出ているという程ではない。

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もーさん

5.0戦争の歴史はみんな自分ごととして捉えなくちゃ

2023年12月2日
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鑑賞方法:映画館

ただただ生き抜くことがこんなにも難しいなんて。
決して納得のいく理由があってされたわけではない迫害。つまり明日は我が身かもしれない。ある日突然自分の暮らしがこうなったら……そう考えると身の毛がよだつ。戦争なんて何があっても絶対にしてはならない。それを忘れちゃいけない。とても観ていられないシーンも多く何度も目を覆ったけど、後世にずっと残していきたい、いや、残さなきゃならない映画。

一方で、『生きる』ことさえ諦めなければいつどんな風に好転するかわからないからどんな時でも希望を持つのをやめてはいけないことを教えてくれる作品。

潜伏中にドイツ軍将校に見つかってしまい、言われて演奏した曲がピアニストの魂の叫びとでも言わんばかりの激しさでこちらの魂が揺さぶられまくり。これまで受けてきた仕打ちへの抵抗、この後すぐに待ち受けているであろう自身の死、人生をかけた最後の演奏と言わんばかりの激しさ。あとで調べたらショパンの『バラード1番』とのこと。バラードって……。

完全なるフィクションだと思って観ていたら最後の最後に実話を基にしたお話だと知った。

いくらピアニストでも長年潜伏生活していて突然リクエストされてあんな風に指は動くのかしら??
パルムドール作品と相性悪い私だけど、この作品は文句なし🌟

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らまんば

3.5ゲットーとガザ

2023年10月26日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ナチス占領下のポーランド。迫害に翻弄されるユダヤ人ピアニストの逃亡劇を描く物語。

実話をベースにしたお話のようですね。
ナチスによるホロコーストの映画は、人間の最も醜悪な本質を抉られるようで、重苦しい気持ちになります。

映画は史実に基づいた物語らしく、抑揚は抑え目。それは緊迫感とリアリティを感じますが、半面起伏に乏しくも感じてしまい、148分の上映時間が長く感じてしまいます。
また、決死の逃避行なのですが、最終的に隠れ住んでいただけ・・・というのも、物語のカタルシスを減じているように思えました。

私的評価は、普通にしました。

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よし

4.0プーチンと金正恩に見せよ。響かないだろうが。 独裁国家のトップがそ...

2023年8月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

プーチンと金正恩に見せよ。響かないだろうが。
独裁国家のトップがその身に危機を覚えたら…戦争はなくならないだろう。そんな場合に備えて…核や兵器もなくならないだろう。理想と現実、難しい問題ですね。
戦争の過酷さ、悲惨さが描かれる本作。とうとう見つかった時はドキドキした。演奏させた後、「お見事」とか言って射殺すると思った。
全人類が鑑賞したら戦争は減るのだろうか。

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はむひろみ

5.0エイドリア・ブロディが好きになるきっかけとなった作品

2023年3月2日
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鑑賞方法:映画館

 ストーリーの中盤はユダヤ人が団結して暴動を起こすのにシュピルマンは冷ややかにゲットーの外で見つめている、この光景がどうも納得いかなかったのです。しかし、途中で「これは反戦をメインテーマにした映画ではない!」と気づき、彼の究極の生への執着に対し徐々に惹かれていきました。ユダヤ人迫害の映画ならいくらでもあるし、反戦色や残虐性を訴えたものも数知れないくらいだ。どんなに惨めな体験をしても名誉ある死を選ぶわけでもなく、臆病者の烙印を押されようが、どん底にあっても生きる希望を持つことに感動しました。

 しかし、実在のピアニストであることを知っていると、「何とか指を怪我しないように」とか「長い期間のピアノのブランクがあると後が大変だぞ」とか余計なことを考えてしまい、ピアノの置いてあるアパートのシーンでは、何とか弾かせてあげたいと祈るような気持ちになってしまいました。

 好きなシーンはドイツ将校から食料を分けてもらうところで、缶切りが入っていたところ!細かな描写ではあるが、演奏を聞いた彼の感謝の念がよく伝わりました。。。

【2004年2月映画館にて】

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kossy

5.0ユダヤ人が何か悪いことをしたのか?

2023年1月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

なぜこんな目に遭わなければならないのだ?そう憤りながらドイツ兵に理不尽な暴力を受け仕舞いには皆殺されてしまう。死刑囚より酷い扱いだし呼び止められれば死の恐怖だ。早く死んだ方がマシなのか?僅かな希望を持ち極限のストレスと飢えを味わいながら生きながらえた方が良いのか?終戦まで生き延びられた人は地獄も見ただろうけど本当に運が良かった。この主人公は運もあるけどピアニストだったから助けられどうにか免れたのだと思う。でも数年弾けなくていきなりあんなに指は動かなかったはず。ピアノが偶然ある部屋に匿われた時も葛藤だっただろうね。彼にとってピアノを弾くことが悲しみを紛らわす唯一の方法だっただろうから。

戦争は絶対にしてはならないし、加担してもいけない。今のロシアの暴走を世界が協力し合って止められないものかと思う。
2度目の鑑賞だけど戦争が現実味を帯び前回より心が揺さぶられたように思う。

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見聞

5.0生きることの意味と人間の残酷さ

2022年11月25日
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鑑賞方法:映画館

事実は小説より奇なり、の如く、事実は小説より残酷でした。
映画で衝撃を受けた私は、映画の脚本ではなく、本人が書いたものが日本語に翻訳されたものを購入して読みました。
そして、さらに衝撃を受けました。事実は映画(原作本)よりも恐ろしく、人間の残酷さを実感しました。結婚後旦那に読ませたら、あまりの残酷さに途中でリタイヤしていました。

映画ではピアノも演奏されますが、ピアノがあれほど寒々しい旋律に聞こえたことはありません。
残酷で悲しい映画ですが、人のやさしさも垣間見える映画でもあります。
やさしさと残酷さを合わせもっているのが人間なんですよね。

なかなか映像化するのが難しい内容なのですが、そこを薄くならずに映画化できたのは本当にスゴイと思います(監督ロマン・ポランスキーだからかな?)。

映画見ていて実際に自分がその場所に今いるような錯覚にすら陥りそうになり、恐怖を感じながら最後まで見ました。音もリアルに響いた記憶があります。

生きることの意味と人間の残酷さについて、改めて考えました。
人間のさがとして、自分だけがよければ良いという感情は誰でもあると思うんですよね。

いじめとかそうじゃないですか?、見て見ぬふりする人もそうですよね?
ユダヤ人迫害って、実際に関係していたドイツ軍関係の人たちも、すごくそれと似ているんですよね。
みんな傍観者というか、「任務を遂行しただけ」という意識が強くて、人を殺したり迫害をしたという意識が非常に低いというか、「無い」のです。

自分は収容所へ運ぶための列車に人を何人運べるかを管理した。
自分は人数と名簿からリストを作成した。
などの、国家からの任務を遂行をしたという意識しかない。

学校での集団のいじめや、国家命令の恐ろしいところって、そこですよね。
人間の思考を奪う。
面倒だから傍観者になれるし、自分さえよければいい、という感じ。たぶん迫害も同じ。

ヒトラー政権時、レジスタンスのため地下組織で活動した人たちを尊敬します。
私は傍観者になってしまう人だと思うので。

同じ背景の映画としては、シンドラーも有名ですが、私には戦場のピアニストの方が胸に響きました。どこが違うのか?、もう一度シンドラーのリスト見てみよう。

映画を見る前にもユダヤ人迫害についてはアンネの日記や、アンネをかくまったミープさんが書いた本も読んでいました。
TVも見ていました。
(中学生頃に、NHKで放送した「キティアウシュビッツに帰る」というイギリスのドキュメント)

今まで見たもの以上の衝撃(ショック)が、この映画にはありました。

2003年に映画館で見ました。
仕事関係の研修会(という名の忘年会)で鑑賞券が当たりました。
1枚だったので珍しく一人で鑑賞。
当時は夜遅くまで働いていたので、最終上映にすべりこみ、良さそうなタイトルの映画を選んだつもりだったのですが、タイトルとは違いました。

生きていると辛いこともあります。
今でもときどき、生きることの意味を考えることがあります。
生きたくても生きることができなかった、多くの方々のことを忘れないようにしたいです。

悲しい映画なのですが、何故か、また見たいなと思える映画です。
希望の光が少し差し込んでいるような映画です。

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ころん