マレーナのレビュー・感想・評価
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もはや普通の恋では満足できないのでは
モニカ・ベルッチ。
ずいぶん肉感的で、なにやら直視するのも
困ってしまう。
あまりにも
フェロモン出てると尻込みしてしまう(観るほうが)。
西洋の感覚は微妙に違うよね、と思っていたが
この映画を観ると
ボディだけはないのねとわかる。
役のせいか、常に伏し目がち。
物悲しい、翳を感じる。
魔性だ!
さて、中盤までは
少年の淡い、初恋&妄想の話。
少々しつこいエロ方面の妄想やらなんやらかんやらが
食傷気味になる。
しかし終盤の展開になんといっていいやら。
少年はその後何度も恋をして、
別れるたびに女に忘れないでと言われたが、
今も胸に残るのはマレーナだけ、とささやく。
初恋に、強烈なエロスと、
人間の醜悪さ、一途な愛、戦争からの人々の復活。
これらすべてがいっしょくたになってしまったわけで。
父さん、それじゃあ、普通の恋愛なんてもう、
満ち足りないわけで…。
これがモニカ・ベルッチの代表作か? 可哀想な女優さんだ。
吉永小百合と同じように私が出演作品に恵まれないと思っているもうひとりの女優がモニカ・ベルッチだ。せっかくの美貌とオーラを持ちながら、映画史に残る作品に出演していない。このままではそのうち忘れ去られていくだろう。まだ吉永小百合はいい。「キューポラのある街」に出演しているから。
第二次世界大戦後、日本と同じようにイタリアでも世界に誇れる映画監督を輩出した。ロッセリー二、フェリー二、ヴィスコンティ、デシーカ、ピエトロ・ジェミニ。
ベルッチももっと早く生まれていたら、この巨匠たちは彼女を起用したに違いない。ヴィスコンティ作品に彼女はピッタリはまる。本当に残念だ。
後半までこの作品の猥雑さに呆れた。美人の裸体を見るのは個人的には嬉しいが安売りだ。いい加減にして欲しいと感じる。
本当に面白くなるのは、後半モニカ・ベルッチが広場に引きづり出され、周りの女達から罵倒され髪を切られる場面から。そのモニカ・ベルッチの美しさは壮絶だ。ここからさすが「ニューシネマパラダイス」の監督だ。
ああ無情
個人評価:4.0
ガラスを飲み込んだ様に心が痛い。
少年の目線から見たマレーナ。とても切なく甘酸っぱさは消し飛ぶ、つらく悲しい物語。
美しさは異物として排除される街の生態系。その仕組みにマレーナと少年は翻弄される。それは少年にとって抜けないトゲとなり、人生に刻まれる。ああ無情。
少年なら誰だって・・・
「ませガキ!」と言ってしまえばそれまでだが、レナート少年の年上女性に対するはかない想いと甘美な妄想とが上手く描き出されていた。しかし、単なる「少年の性への目覚め」のような作品ではないと思います。
エロチックな妄想の他にも、レナートと家族とのやり取りがユーモラスに描かれていて物語を引き締めて完成度の高い作品です。その中でもイタリアの性教育ってすごい!と笑ってしまいました。
一種のストーカーのような行動には現代社会では引いてしまいますが、戦時中の荒んだ民衆の心の中にあるからこそ映画として成り立ってるのでしょうね。映像的にも美しい海辺の風景と街中での空襲のシーンがアンバランスでゾっとさせられました。それにしてもさすがはトルナトーレ監督、泣かせてくれます。(女性の方はひいてしまう?)
少年のストーカー物語
この主人公のレナードってマレーナのストーカーしてるんだけど話した事はない、毎回妄想してる感じです。でもレナードはマレーナの顔と体が好きなだけでまわりの男たちと全く変わらないかな。あと家庭がまるでコントみたい。父親が異常なほど早口で声が高くてギャンギャン喚いてる感じかな。ちょっと分かりにくかったです。
モニカ・ベルッチの美しさが光輝く!
無口で節目がちな姿がとても美しく、
悲劇が重なると、さらに美しさが増す!
第二次世界大戦下のイタリア。
12歳の少年レナードは、
村で一番美しい女性マレーナに一目惚れ。
夫が戦争に行き、生活に困るマレーナに、
村の男たちは、狼のように襲いかかり、
それを見た女たちは、嫉妬する。
生き延びるために、大きな決断をするマレーナ。
無力な少年レナードは、
なす術もなく、ただ見守るしかない。
なんとも切ない恋物語!
マレーナの悲劇をレナードの視点から
描いていくストーリーは斬新!
所々、イタリアのコメディっぽいところが
入ってくるのも良いね!
明朗な青春回顧に刻まれた女性讃歌
シチリアを舞台に12歳の少年の切実なる初恋を、イタリア的開放さと人間くささで描いた、美しき女性讃歌の喜劇的青春映画。トルナトーレ監督の遊びが多く見られ、本筋の物語の深刻さをかなり和らげている。マレーナが生還した夫とふたりで広場を堂々と歩くシーンが印象的。正直な映画。
女にとって幸せって、、
うぶな少年が、困難な時代のなかで
大人になっていく。
思春期、青年期はそれだけで難しいのだが、ましてファシズム支配下のイタリア、、
ひとりの美しい女性が夫を無くし、
混乱期に売春婦にまでなる。
戦争の終わりには、自由とあかるさがやってくるはずが、
女たちのリンチが待っていた。
彼女をもてはやした男たちさえ、
女たちのリンチを受ける彼女を
誰一人救わない。
マレーナはひとり、違う町へ旅立つ。
そして、片腕を失った夫が、町に帰ってくる。
彼女を真に愛していた夫と、
またふたり生きて行くマレーナ。
ハッピーエンドというには
あまりに痛ましい美女の
壮絶な半生だった。
少年の視点からみていること、
シチリアの美しい自然が
印象的であった。
エロティシズムや残酷さが
もう少し抑えられていたら
もっと沁みる映画だったはずだが。
泣かされてしまった
過剰な演出に少なからず嫌気を覚えたけれど、見る者を惹きつけて離さない不思議な吸引力というか演出というか…何とも言えない魅力が、最後まで飽きることなく、しかも最終的には涙を催す結果となってしまった。
のぞき趣味、エロ、子供じみた仕返しや悪さ、ギャーギャーわめき散らすだけの喧嘩などなど、とにかく見ていて嫌になる演出が多くて、何度見るのを断念しようとしたけれど、それをも上回るモリコーネの音楽と切なく悲しげな美しい映像が、ぐいぐい自分の心を引き込んでいった。
デフォルメされ過ぎと感じる本筋も、歴史的事実とうまく絡めることで、全くの絵空事とは思えず、むしろ過剰なその話がリアリティをもって余計に感情をくすぐるものとなっていた。
トルナトーレの眼差しというべき作品だと感じた。
最後の、ごくありふれた言葉、しかし普通そんなに多く言わないけれど、誰しもが一度は誰かに言ったことがあるはずのその台詞、その一言だけで涙がぼろぼろと流れてしまった。
彼女は美しい
美しいが故に妬まれる。
少年の初恋を描くシーンもさることながら女の妬みの酷さったら無い。
彼女の美しさを再び観たいと思うけれど、女性の妬みを見たく無いがために二度と見ることは無いと思ってしまった…
The king firm for cherry boys
少年目線で物語が進行していくため、吸い込まれる。大人ぶるレナートが良い。
戦時中、美しいというだけで転落人生を進んでいくマレーナ。どうすることも出来ず、傍観することしか出来ない少年。しかし、片想いこそが真実の愛だということを少年は知っている。そして、物語のラスト、少年がマレーナの人生に一筋の光を与えることになる。
最後のシーンで、少年が切ない思い出と決別するように自転車のペダルを漕ぐ。「マレーナさん、お幸せに。」この一言に、真実の愛が詰まっているように感じた。
また、自転車が男の象徴として描かれていることがとても、嬉しい笑
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