劇場公開日 2002年9月7日

「刑事追跡物の面白い設定」インソムニア parsifal3745さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0刑事追跡物の面白い設定

2023年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

 女性を殺した殺人犯を追跡中、犯人と間違って同僚を撃ち殺した刑事と、その様子を目撃した犯人とが、お互いの殺人を隠蔽しようとするストーリー。アラスカの白夜と殺人の後悔とで不眠症に陥った二人の殺人犯が追い詰められていくのと不眠が重なる感じが面白い設定だった。
 隠蔽工作が上手くいったと思った所で、宿泊している宿の女主人に、過去の事件で証拠を捏造した件を告白し、自分の間違いに気づく主人公のアル・パチーノ。アル・パチーノの激しい演技とロビン・ウイリアムズの少し抑えた理性的な犯人の演技が好対照。最後は、ヒラリー・スワンクが気づくだろうというのは予定通り。クリストファー・ノーランは、追い詰められていく設定のストーリーが好きなのだろう。その極限を様々な設定を駆使して見せようとする監督みたいだ。他の映画と比べて、論理的には破綻がない作品だった。
 比較的最初の辺りから、最後まで緊迫感が持続させる所は上手い。

parsifal3745