劇場公開日 2002年5月11日

「1970年代の「連合赤軍」の起こした一連の事件は、何だったのだろう!」突入せよ!「あさま山荘」事件 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.51970年代の「連合赤軍」の起こした一連の事件は、何だったのだろう!

2023年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

前から観たいと思っていました。
録画してあったのを観ました。

この映画を観ただけでは、連合赤軍のことは殆ど分からないです。
事実に即している、
だから殆どドキュメンタリー映画です。
犯人の姿も肉声も全く聞けない。
犯人は、壁に開けた穴から機関銃の先っぽを出して、
時々発砲する。
殺された機動隊長さんは完璧に狙い撃ちされた。

あさま山荘事件は1972年2月29日から10日間犯人たちが山荘に
籠城して、警察もマスコミも国民も我慢の限界で、
10日後にようやく犯人逮捕され人質は無事生還する。
3名死亡(警官2名、民間人1名)
負傷者27名。

この映画は当時この事件を指揮した警視庁の佐々淳行さんの著書
『連合赤軍「あさま山荘事件」』を原作にして、それを忠実に
再現している。
映画はストーリーの進み具合が遅く、突入までが長くて、
かなりイライラする。
犯人側が、ときたま銃撃する以外に反応がなくて、描写が警察側だけ。
よって面白味にも欠けます。

連合赤軍は当時、警察に追い詰められて、山岳地帯で内ゲバに暮れて、
「総括」の名の下に12名を殺害、逃走した永田洋子他は東京で
逮捕されている。
残ったこの事件の主犯格・坂口弘他4名は、銀行強盗と銃砲店銃撃で、
資金と武器を確保。
逃走の途中道に迷い「あさま山荘」に籠城する。

《連合赤軍が起こした事件》
よど号ハイジャック事件
1970年3月31日~4月3日。
(犯人は北朝鮮に亡命)

岡本公三・テルアビブ空港(イスラエル)乱射事件。
1977年5月30日。
(死者26名)

この時代、テロ組織と言っても過言でない「連合赤軍」のテロ行為。
なぜ易々と成すことが可能だったのか。
政府の弱腰もあるが世界的な風潮でもあった。

国家に途轍もない損害を与え、最高幹部の重信房子は、逮捕服役して、
今は満期で自由の身となっている。
あさま山荘事件の犯人も死刑囚ながら生存している。
岡本公三でさえイスラエルで英雄扱いされており存命。

どのような組織・シンジケートでこのような事件が可能だったのか?
真相は未だに闇の中。

そんな時代だった・・・
そういう言葉で片付けられない遺恨を残している。

他にも、
ダッカ日航機ハイジャック事件。
1977年9月28日。
(身代金600万ドルと日本赤軍メンバーの釈放)
この事件の余波として、バングラデシュ軍のクーデターが起きた。

佐々役の役所広司が格好いい、

こんな事件が1970年代に起こった記録として貴重な資料です。

琥珀糖
りかさんのコメント
2023年9月10日

共感していただきましてありがとうございました😊

この事件前後の時代風景も詳しく書いていただいてありがとうございます😊

テロそのものです。

りか