スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃 : インタビュー

2002年4月2日更新

「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」

第2回 ナタリー・ポートマン インタビュー

「誰かが映画に華を添えなくちゃいけないじゃない(笑)」

小西未来

SFアクションのヒロインは男子ファンをドキドキさせてくれないと。今回はそんな期待にきっちり応えてくれたポートマン。でも素顔はとってもまじめで聡明なお嬢さんなのだ。

「エピソード1」に比べ、「エピソード2」では、セクシーな格好をしていますね。

「そうね。でも、もっと過激な格好を想像してたファンもいたみたい。熱いベッドシーンとかで(笑)。そんなの『スター・ウォーズ』に出てくるわけないのにね。子供が安心して楽しめることを第一に考えているシリーズなんだから」

――でも、こうしてお会いしてみると、映画でいかに変身されていたかわかります。

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「ヘイデンとわたしが背中を合わせているポスターがあったじゃない? あれをママが見て、『あんなおっぱい、どうしたのよ』って(笑)。これまではいつも自分の年齢に近い役をやってきたから、今回はとても楽しかったな。これから自分が経験するかもしれないことなんかを想像しながら、演技して」

――ヘイデン・クリステンとは、映画の中では年齢差があることになっていますが、実は同い年なんですよね。

「でも、彼はまだコドモだから(笑)」

――あはは(笑)

「って、いまのはもちろん冗談よ。年齢差については、ジョージがうまく指導してくれたの。わたしは年上って設定だから、偉そうな態度を取って、意志が固くて。ヘイデンは未熟で、感情的っていう風にね」

――今回の映画では、出番ごとにコスチュームが替わりますね。

「そうなの。だって、ジェダイたちが、ずっと臭そうなボロ切れを着てるんだから、誰かが映画に華を添えなきゃいけないじゃない(笑)。でもおかしいのが、あれほどの洋服を持ってるのに、スーツケース2個にぜんぶ収まってるってことよね(笑)」

――「エピソード2」で一番苦労したのは?

「やっぱり、ブルースクリーンを前にしての撮影ね。共演者や、まわりの環境のすべてを想像しながら、演技をしなきゃいけない。普段よりもずっとイマジネーションを働かせなくちゃいけなくて、ほんとうに大変なの」

――CGが加わった映像を観て、びっくりしたんじゃないですか?

「うん! 自分が出ているのに、その景色はまるで知らないもので。まるで、自分の旅行アルバムを見ているようなの。でも、どこにも行った記憶がなくて、ものすごく変な感じ。『スター・ウォーズ』に参加させてもらって、一番の喜びって、まさにこれなの。普通の映画の場合、完成した映画を見ても退屈しちゃうんだけど、このシリーズの場合、普通の観客と一緒になって楽しむことができるから」

――今回はアクション・シーンがありますが、トレーニングはしたんですか?

「こう言うと、きっとがっかりされちゃうんだろうけど、答えはノーなの(笑)。わたしの場合、ジェダイと違って、複雑な殺陣とか覚えなくてよかったから。走るか、銃を撃つかで、とくに特殊なトレーニングが必要なものはなくて。ただ、銃が重くて、いつのまにか床に向けて撃っていることも多かったけど(笑)」

――「エピソード3」については、どの程度ご存じなんですか?

「『スター・ウォーズ』のファンと同じぐらいしか知らないの。出産をして、双子を生むことはわかってる。あとは、パドメの身になにか不幸なことが起きて、アナキンと一緒に暮らせなくなることぐらいね」

――あなたはこの映画で政治家を演じていますが、いまのパレスチナ紛争を見て、イスラエル出身のあなたはどう思われますか?

「これだけ事態が複雑化しているのに、『~すべきだ』なんて言うような、無責任なことはしたくないの。実際、政治家なんかが、『植民地主義だ』『人種差別だ』って単純化してるけど、この問題にはいろんな側面があるし、単純化しすぎることで大事なことを見過ごしてしまうと思うの。とにかく、誰の目にも明らかなのは、この紛争に勝者は誰もいないっていうこと。誰もかれもが、敗北への道へ突き進んでいて、とくに、若い人たちが下らない戦争のために命を落としているという現実を見て、ほんとうに胸を痛めている。正直なところ、わたしは罪悪感を覚えているの。こういうお仕事をさせてもらってるだけじゃなくて、大学にもちゃんと通わせてもらってる。むこうにいる若者たちは――イスラエルの人もパレスチナの人も――、――そんなぜいたくなことはできない。一刻も早く、平和が訪れることを祈ってるわ」

第1回:リック・マッカラム インタビュー

第3回:ヘイデン・クリステンセン インタビュー

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