沖縄狂想曲

劇場公開日:

沖縄狂想曲

解説

沖縄で起こるさまざまな問題にスポットを当て、沖縄と日本の現実に切り込んだドキュメンタリー。

「朝日のあたる家」「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」といった社会派作品を手がけてきた太田隆文監督が、辺野古基地問題、国際大学ヘリコプター墜落事故、オスプレー騒音・墜落問題や、古くはコザ蜂起、由美子ちゃん事件など、沖縄が抱える数々の問題を取材。元大手新聞の論説委員、著名大学教諭、元市長、元県庁幹部ら有識者たちが、大手マスコミが報道できない現実を徹底解説する。

さらに、元沖縄県知事・大田昌秀の挑戦や、元内閣総理大臣・鳩山由紀夫が「最低でも県外」と発言した真意、れいわ新選組の山本太郎による国会質問も紹介する。

2024年製作/115分/G/日本
配給:渋谷プロダクション
劇場公開日:2024年2月3日

スタッフ・キャスト

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(C)2024 シンクアンドウィル 青空映画舎

映画レビュー

4.0沖縄問題への入口として最適

2024年4月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

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しんさん

5.0沖縄の問題に背を向けずに、真正面から理解することの大切さ

2024年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

知的

沖縄狂想曲
大阪十三にある映画館「第七芸術劇場」にて鑑賞 2024年3月1日(金)
パンフレット入手

イントロダクション(背景)
1970年発生したゴザ蜂起。そこには沖縄県人の過去から現在までの虐げられた記憶、人としての在り様、未来への提言。
それらが集約された出来事だった気がしてならない。
作品の中で語られる印象的なものに「黒人の車は焼くな」という証言がある。これは黒人兵たちも、当時の沖縄県民と同じように差別され、虐げられていたことを、自分たちの境遇と重ねてみており、理不尽なものに贖う同族意識があった。根本は一緒に戦うという心根があったのではないか。
沖縄県民の心には優しさと寛容がある。
虐げられ続けた怒りを爆発さた時にさえも、それは忘れられることはなかったのだ。
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そんな沖縄県民を踏み台にしながら繁栄の道を歩んだ日本国家。
我慢させればそれに従うものと勝手に思い込み、現在も沖縄本土各地に米軍基地・米兵を常駐させる日本政府。
そこには単純な疑問、怒り、苦しさ、哀切など様々な感情が渦を巻く。
コザ蜂起ひとつとっても、ただただ理不尽な出来事に沖縄県民は翻弄され、抗らいながらも人生を生きてきた人たちの姿や言動が、スクリーンに焼き付けられている。
そしてそれらを研究・調査し発信する社会的地位のある知識人たち。そして基地問題や沖縄の自立に奔走した政治家たちの姿。
本作品を見ることで、沖縄の現在だけでなく「今の日本」を知ることになる。
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本編

大本営跡(松代象山象(ぞうざん)壕
米軍との本土決戦を見据え、第二次世界大戦の末期、軍部が本土決戦の最後の拠点として、極秘のうちに、大本営、政府各省等をこの地に移すという計画のもとに、昭和19から翌20年8月15日の終戦の日まで、およそ9箇月の間に建設されたもの。長野県松代市に地下壕が点在。

強制土地接収
1953年、土地収用令が交付され、米軍が必要とする基地建設のための土地を強制的に接収できるようになった。理不尽なことに自分の土地を奪われる沖縄民間人が多発。反発し守ろうとするが、米軍は武装した兵を動員させ、ブルドーザーを使い強制的に鎮圧させた。「銃剣とブルドーザー」と呼ばれている。
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ゴザ蜂起
1970年(昭和45年)12月20日未明、アメリカ施政権下の沖縄のコザ市(現在の沖縄県沖縄市)で発生したアメリカ軍車両および施設に対する焼き討ち事件。
米軍関係車両などを市民が横転させ、放火炎上させる自然発生的騒動が起きた。82台の車両が損害を受け、負傷者88名、逮捕者21名を出した。死者はゼロ。
1960年代半ばには、米軍人や軍属による犯罪は年間1,000件を超えていて、その不満が爆発したと考えられる。

国際都市構想
1996年当時の沖縄県知事、大田昌秀氏のもとで策定された。平和行政の推進、米軍基地の整理縮小をもとに、沖縄県の20年後を構想したグランドデザイン
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オスプレイ
ヘリコプターと同じ垂直離着陸機能を持つ。用途は主に輸送。1機約200億円 定員は20名ほど
死亡事故が多発していてアメリカでは生産中止が決定
12機で人員を乗せても240人、中国大陸のどこに行くのでしょうか?

横田ラプコン
ラプコン=レーダー・アプローチ・コントロールの略 日本の領空なのに航空管制をアメリカ軍が握り、計器飛行の民間機は許可なしで飛べない横田空域。
民間機は遠回りを余儀なくされているが戦後一度も改訂されていない。
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日米安保条約(日米安全保障条約)
1960年締結されたことで、その条約に基づき、在日米軍(占領軍)として、米軍が日本にに駐留することを認めている。

日米地位協定
1960年制定。国内法は適用されない、米兵を守るだけの法律。

普天間基地
普天間市内にある都市型基地であり、オスプレイの発着時、住宅街のすぐ上を飛んでいる
騒音が問題化。米軍が沖縄を守ってくれるというのは期待を膨らませ過ぎた幻想に過ぎない。
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辺野古基地問題
2009年民主党政権時、鳩山由紀夫元首相が「最低でも県外」と発言したがしかし実現しなかった。
2018年12月より辺野古沿岸部に土砂投入が始まった。総工費は計画では3600億円だったのに9300億円に膨れ上がっている。沖縄県の試算では2兆5000億円とされている。費用負担はすべて日本側が負担。結果的に儲かるのは日本のゼネコンと言われている
現場の軟弱地盤の対策が必要になった。滑走路が短いなど

日米合同委員会
2023年3月23日の参議院予算委員会でれいわ新選組・山本太郎参議院議員が、岸田総理に「日米合同委員会」の存在について質疑した。
開催回数1000回以上と言われるが、公開された議事録はたった4件だったと指摘。
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最後のシーンで、ナレーションが語っていた。パンフレット内では記載されていないが、こうだった。
「沖縄は東アジアのハブに」「経済や文化の発信地となり攻撃されることはなくなるだろう」「米軍基地はなくても済むのだ」
それはかつて大田昌秀知事が「国際都市構想」を提案したことではないか。
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このような意見もある(以下)

沖縄だと基地関連や米兵たちのどんなに小さな事件・事故でも、地方ニュースで必ず報道されるんです。でも東京では、沖縄の基地とか米兵犯罪とかはほとんど放送されない。なぜ報道しないのだろうという疑問は常にあった。

基地問題は政治の道具なんだと感じることもあるし、オスプレイに関しても「日本のお金で買わされているんだろうな、なんであんなバカなものを買っているんだろうなとは、みんな思っていると思います。生産中止になりましたけれど。

辺野古基地問題について、そこで働いている沖縄人もいる。その人たちが職を失うことにつながるのではないかと。
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私感

映画館内でこの作品を鑑賞したひとたちは、満員とはならなかったが、ほかの作品と比較しても多いと感じた。

ジャーナリストとして沖縄に寄り添った人物といえば、筑紫哲也(1935- 2008 73歳)氏ではと感じる。
朝日新聞に入社し、その後政治部の特派員として、返還前の沖縄に赴任した。その後も沖縄にこだわり続け、「TBS news23」のキャスター時代には、他のどの番組よりも沖縄を取り上げ続けた。
実際にお亡くなりになる直前のこと「最も印象に残ったことは?」との質問に、間髪入れずに「沖縄」と回答したことを記憶しています。

映画監督 太田隆文

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大岸弦

1.5分断を避けて慎重に語るべき

2024年2月28日
iPhoneアプリから投稿

こんな映画ばかりがあるから沖縄県民が嫌な思いばかりを強いられる。ちゃんと沖縄県民の意見を聞くべきである。
政治的に対抗したいなら、政治の分野でしっかりとやるべきで映画でやって欲しくないし、この一方的な正義だけで語り映画を上映すべきではない。

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ビビ

5.0沖縄に寄り添うことの大切さがよく分かる映画

2024年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

この映画は、沖縄に寄り添うことの大切さがよく分かる映画です。
映画の主なテーマは、普天間基地、辺野古新基地、オスプレイ及び日米地位協定でした。深く考えさせられました。一人でも多くの方がこの映画を観て、沖縄に想いを馳せていただきたいと思いました。ありがとうございました。

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のりあき
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