梟 フクロウのレビュー・感想・評価
全90件中、21~40件目を表示
史実から着想を得た見事なストーリー展開
鍼灸師を中心に据え、目の不自由さに対する人々の無意識の偏見を逆手にとった脚本が見事。単にサスペンスとして見せるだけでなく、「人々を行動へと駆り立てるモチベーションになるものってなんだろう…」そんなことを考えさせられる作品だった。
個人的には、王役のユ・ヘジンの演技がよかった。タクシー運転手やマルモイでは小物っぽさを身にまといつつこちらを泣かせる役だったので、そのギャップが興味深かった。
それにしても、ポスターの写真は、あのシーンから切り取ったのか…と。意外だった。
これぞサスペンス!大満足!
主人公にかかっている枷(かせ)が非常に良くできており、どんどん追い詰められていくのを見ている方がドキドキ。
さすが多くの映画賞を受賞しただけある!
昨年見た映画30本中5点満点は2つだけですが、早速5点を付けます。
でも、ネタバレしたくないのでこの辺で。
ところで、原田泰造似の王様って、「コンフィデンシャル共助」の南側おじさん刑事(ユ・ヘジン)? 後で解説を見て驚きです。凄い演技派。
たいていの鳥は夜目が利くらしい
17世紀の朝鮮王朝時代の歴史・伝承が物語のベースという、特に外国の歴史に明るくない自分にとってはやや身構える話だったのだが、ミステリーとしての脚本・展開のうまさゆえに楽しめた。森山未來味のある主人公ギョンス(もっと似た俳優がいる気がする…)の盲人設定にややチートっぽさがあるものの、盲人視点の描写や音効など目が見えない感じの表現もよかった。クライマックスでの「私がすべて見ていました」というセリフにはうるるとなった。
強国・清に従う世子チームがいいもので、それに逆らうなすび似の朝鮮の王様(こっちももっと似た俳優が…)が悪ものという設定が珍しいと思ったが、緊張感みなぎる展開のなかでも、博多華丸っぽいギョンスの同僚(さらにこれももっと似た…)でコミカル要素をぶっ込んでくるのは、いつもの韓国映画ならではであった。
派手さは無いけど質の高いサスペンス!
やっと観に行けました。評判通りのスリリングでなんとも後味の悪い(笑・一応褒めてる)作品でした。
予告編見た時点では盲目なのになんで殺人現場を観た?音??とか浅はかにも思ってましたが、早々に種明かしがされてなるほど…と。
そこからの展開もハラハラドキドキでどうなる?どうする??ってな具合で最後まで面白かったです
ほんに韓国宮廷って恐ろしいことたくさんあったのね・・・
(どこの国でも同じか)
ユ・へジン初の悪役らしいけど悪役はやらないで~
だってホントに憎たらしくてムカついたんだもん!
結局のところあの人とあの人はどうなったん?
字幕とかでもいいから説明欲しかったな~
ま、そこまで気にして不満に思うほどではないからいいか
鍼治療したことないけどますます施術されるの怖くなったW
こんなに質の良い作品なのに上映館が少なくてもったいないね・・・
派手さは無いけどサスペンス好きな人には受けると思う
ミステリータッチに興奮❗
この梟とは、どういう意味なんだろうと思いながら映画に観入りました。
初めは穏やかだった雰囲気から、主人公の盲目の鍼師が宮廷で働くことになり、
状況が一変します。タイトルの梟の意味も分かります。
王の子の毒殺を機に、緊張感が増し、手に汗にぎる展開になっていきます。
重厚なシーンの連続に圧倒されてしまいました。
エンドロールに流れる音楽も素晴らしかったです。
余韻が残り、しばらく座席から立ち上がれませんでした。
ヌレギヌ〰
んー。歴史的なんで少々難しいのでちょいちょい、? 今なんてったっけ?。みたいな箇所がチラホラ。家族間のウチワケなんかも。?えっ?アレ誰だっけ?。みたいな所もチラホラ。こっちが勝手にウトウトしてしまったのが悪かったのだけど。けどラストに向かう程に前のめりになって集中の手に汗握る感じになりましたね。横並びのご夫妻らしき壮年が終了後、拍手喝采してはりましたよ。
エンターテイメントとして、とてもおもしろい
のだが、感情を揺さぶるものはない。
(私にとっては)何か足りない。
追記
フクロウは昼間も目はとてもよく見えるそうです。ただ、外敵(鷹とか?)のいない夜の方が活発に活動するのだそうです。
夜の視力もとてもよいらしいのですが、真の闇の中では何も見えず、音を頼りに狩りをするそうです。
映画作りが上手すぎる
映像、脚本、演出全てが良くて、冒頭から一気に映画の中に引きずり込まれた。
さすが韓国映画。
なかなかこういう良作な映画には出会えない。
ただ終盤が実話を踏襲しているから仕方ないかもしれないが、ちょっと呆気なかったのでマイナス1としました。
でも良作でしたよ、おすすめです。
韓国版大河ドラマ&ミステリー!
1645年の朝鮮の李氏王朝が舞台の大河ドラマであり、ミステリーでもあるという
実にエンターテインメントとして面白いつくりになっていた映画でした。
主人公の設定もいいな〜と思いました。
本作のタイトル梟フクロウってそういう意味だったのか、というところですね。
この設定があったからこそ、ミステリー要素も入れながらスリリングな展開にすることが
できたのだろうと思いました。
この国に限らず、中世以前の世界は
ひっでぇ事を親族であるにもかかわらず、やるよな・・・と思うと、
なんだか気が滅入りますが、
現在でも悲しい事件や戦争は起こっていたりするので、これが人間の本質なのか!?
的なことも考えてしまいました。
ただ、ラストは読めてしまったというか、本来あり得ないようなことだろうと
ツッコミを入れてしまいたくなりましたが、あれはあれで大団円なのでしょう。
とはいえ、実に面白かったですが、語ることがあまりないため、レビューは短めです。
Tip
あらすじも全く読んでおらず、予告も何故か見かけなかったので、ポスターの雰囲気と宣伝文だけで盲目の主人公が織りなすサスペンスなんだろうなぁと思っていました。
まさかの歴史もので想定外のスタートを切ったので、今までに無い映画体験をすることになりました。そしてめちゃ面白かったです。
序盤こそまったりしたテンポで盲目の鍼医が王朝で過ごすという感じなので、思ってたのと違うなとなっていたところに夜だけ少し見える視界で毒を用いた暗殺を見かけたところからサスペンスが加速していって一気に面白くなっていきました。
なんなら序盤のあらすじでしっかり事の顛末まで語ってるんですよねこの作品。それなのにそのあらすじを忘れるくらいには没頭していました。
宮廷内での権力で立場が脅かされていた史実をしっかりと踏襲しながらも、これが史実なのか…と思うぐらい先の読めない展開が続いて見応えがありました。
事実通りの結末なので、救い自体はない残酷なものですが、主人公が最後の最後にカタをつけてくれるので、そこはまだよかったなと思いました。
邦題のタイトル「梟」が昼間は見えずとも夜は少し見えるという意味合いに気付いた時はなるほどな〜と思いました。なんでこのタイトルなんだろうと思っていましたが、色々と合致してスッキリしました。
トドメを刺す時、助ける時、相反するどちらにも針を用いていたのも物語自体の芯がしっかりしていたなと思いました。
この手の宮廷ミステリーに触れたことはありませんでしたが、のめり込んで観れるのでそれは良いなと思いました。
鑑賞日 2/20
鑑賞時間 9:50〜11:55
座席 E-1
私なら右手を麻痺させられます
2024年劇場鑑賞9本目 傑作 78点
韓国国内で好評で、○週連続1位!みたいな売り出しで日本上陸している昨今の作品の中ではとりわけ作品の雰囲気がまた違った感じで興味本位で鑑賞
結論、映画サイト等でどんどん評価を伸ばしていますが、その通りでエンタメとして大変楽しめる作品でした
17世紀・朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に記された“怪奇の死”にまつわる謎を題材に描いていて、歴史が苦手な当方でも、途中お前誰だっけがあったけど、ちゃんとついて行くことが出来たし、物語としてそれがそこまで重要な要素じゃないので、苦手な方も主人公の立場や展開が二転三転するのを五感で楽しむのが素直によろしいです
暗闇なら見えるとか、真犯人が窓の外を見て足跡の隣に杖の跡があることに気づくカットなど、要素やアイテムの捻りや使い方が相変わらず韓国映画は上手でいつもハッとさせられる
それでいったら韓国映画は作品の題材のアイデアがいつと秀逸で、近年劇場鑑賞したのだと、車のシートから立つと爆発するから座ったまま金用意して人質救出しろとか、韓流スターが現実で拉致されたとか、数時間おきに顔が変わるとか、あったけど今作の盲目×鍼師が、盲目故に特に指先や耳を頼りにするから鍼の刺し具合やそれによって起こる変化を聞き分けるこの融合が例に漏れずハマっていました
主人公が自己を守るにしても、一瞬の判断により不条理にも亡くなった女性たちや残された人たちには居た堪れない気持ちで一杯だが、それもこれも最後主人公が信じる道を決めて、強く生きることで、民衆を味方にして殺されることなく、代表して悪を葬ったのはエンタメとして最高の終わり方とセリフでした
是非
BBA‼️💢
やっと韓国映画を劇場で観られる日がキター❗️
久しぶりー、て去年観たか❓
「バードマンあるいは」みたいなタイトルのやつ。
あれも良かった❗️
とにかく韓国映画ならハズレは無い‼️
劇場到着は開始時間ピタリで、当日最終上映なのでヒヤヒヤしたがさほど混んでおらず、小走りに入場したら、
私の席はH-5。そこにはカバンと上着が鎮座。
「んっ⁉️」と二度見すると、隣の席のBBAが慌ててその上着とカバンを取り除く。
ヤレヤレ、と思ったら、そのBBAは
その横の2人と一緒に横に1席ずつズレて座り直した❗️
そう、BBA✖️3でテキトーに座っていた❗️😱
かどうかはどーでもいーが、
直後に何やらおしゃべりを始めた。
「アレって韓国語❓」
「分からんよねー読めんよねー」
まだ上映前の予告だから良いが、
本編始まったらこの軍団はどう出るかっ⁉️
余談を許さぬ状況😅
冒頭からかましてきた❗️
「あー、目見えないだねー」
事前情報ゼロなのか❓でもそれ言わなきゃダメ❓
ギョンスが宮廷に赴く際、
先輩が道を間違えてUターンするとこで、
「キャハハー❗️」
イヤイヤ、声殺して笑えよ💢
軍団、しばらくは黙って観てました。
ポスターにもなってる、目の前に鍼を翳されるシーンもシーンと観てました。
ラスト、油断してたら(何を?)またかまされました‼️
再びギョンスが宮廷に召喚されるシーン、
呟くBBA、
「コレは面白い展開」
オイ、ここお前ん家か⁉️👊
しかもずっと何かを食べてて、その臭いも結構してて、自分も直前までファミレスに居たから、この臭いはオレか❓と何度も自分の服を嗅ぐ始末😥
映画「阪急電車」の南果歩を引き回す、KYなオバチャン集団を想起させる、BBA軍団でした。
自分は、中谷美紀にはなれなかった🤣
別に南果歩もいないけど🤣
何の話だ❓
映画は、面白かったです😅
折角なので好きなシーンだけ。
王子がギョンスに拡大鏡渡す所😭
老害ですみません
本作、気にはなっていたものの先週はスケジュールのやりくりがつかず。そのまま劇場鑑賞しない選択肢もあったのですが、やはり評判が高いようなので1週遅れで参戦です。
ちなみに逡巡したのには、私が韓国の時代劇に対する苦手意識もあるから。その理由は私自身の不勉強にあり、朝鮮半島の歴史に疎いためですが、今作のように「史実ベース」と言われても、正直いつの時代すらわかりません。また雑なことを言えば、時代劇の良さは「ロマン」を感じることだと思うのですが、あまりに歴史を知らないため結局「単発ドラマ」にしか見えず、語られていることがその後どう影響していくのかを知りません。それじゃロマンなんて感じる余地もなく、どう楽しんだらいいのかと思うことすらあったりして。(「なら勉強しろよ」は正しいご指摘です)
まぁ、挑むからにはそこを出来るだけ度外視したうえで私の本作の評価ですが。。
確かにサスペンスとしての工夫は優れていると思います。ただ、個人的な好き嫌いでいうと好みではありません。その最大の要因はキャラクター設定に対する「不誠実さ」にあります。
本作、恐らくそこが面白いと評価される最大の要因だと思われますが、そのサスペンス性を重視するあまり、二転三転、どんでん返しのために、主人公に対して「このキャラクターなら」と考える言動を裏切ることで推進させる展開の繰り返し。理由としてその「出自」や「事情」を理由にするわけですが、ここまでキャラをブレさせると流石に白けます。
もはや「設定」として史実をベースにする意味は薄れて無理な展開も多く、仕舞には本作のオチに主人公がとる行動に納得がいきません。
敢えて言えば、ブレてないキャラクター仁祖(李氏朝鮮時代の第16代国王)役のユ・ヘジンは相変わらず間違いない信頼の演技で見ものです。
まぁ、こういう作品性に対して高い評価があることは否定しませんが、オジサンとしては「支離滅裂」かな、と。なんなら、歴史的なミステリーに正しい答えも要らなければ、ネタのために設定されるだけなら弄らないでほしい気がする。そんなロマン思考で老害なことを言って、なんなら私が白けさせているかもしれませんね。すいません(口だけ)。
三跪九叩頭の礼を強いられる悲哀
17世紀中盤の朝鮮王朝を舞台にしたサスペンスでした。時の朝鮮国王・仁祖の皇太子である(昭顕)世子は、清国に人質に取られていたものの、8年ぶりに帰国が許されて清国の使者とともに朝鮮に戻って来る。そんなところから物語は始まりました。この辺りの朝鮮史に暗いので、少し調べてみたのですが、元々漢族の明国に従属していた朝鮮でしたが、中国大陸で女真族(満州族)の後金(後の清国)が勢力を伸ばし、やがて明国が滅亡して清国が中国全土を支配することになり、その過程で朝鮮の立場にも大きな影響があったことが、本作の物語の底流にありました。
そもそも世子が清国の人質になるきっかけになったのも、いまだ明国が存在した1936年に清国側から従属を迫られた仁祖が、それを拒否した結果清国に攻撃され、その戦い(丙子の乱)に敗北したことが原因でした。本作でも、「南漢山城の屈辱」という話が何度も出て来ましたが、仁祖をはじめとする朝鮮王朝の首脳部は、南漢山城に40日余り立て籠もって清国軍と戦ったものの結局は降伏し、「三跪九叩頭の礼(皇帝の前で跪き、手を地面につけながら3回額を地面に打ち付ける一連の動作を3回繰り返すこと)」で清国の皇帝ホンタイジに従属の意を示し、世子や大臣の子女を人質に差し出すことや、明国との戦いに援軍を送ること、貢物を献上することなどという屈辱的な条件を飲まされます(三田渡の盟約)。その後1644年に明国が滅んだことで人質を取る必要がなくなったため、前述の通り1645年に世子は朝鮮に戻ることを許されることになり、本作の物語も幕を開けることになります。
本作でも描かれていましたが、世子は清国に人質に取られていたことで清国にシンパシーを持ったのか、もしくは清国の強大な力を知ったのか、いずれにしても明国を滅ぼして飛ぶ鳥を落とす勢いがあった清国の気風を朝鮮にも取り入れようとしたようです。一方国王の仁祖は、南漢山城の屈辱の恨みがあるのか、はたまた息子とは言え清国の威光を背景にした世子に王の座を奪われるのを恐れたのかは分かりませんが、両者の関係は急速に悪化し、清国から帰国して僅か2か月後に世子は死んでしまいます。この世子の死は、朝鮮王朝の正式な記録である朝鮮王朝実録にも記録があり、毒殺を思わせる状態だったと記載されているそうで、本作はそうした記録から創造された物語でした。
ようやく本題に入りますが、主役のギョンスは盲目の鍼医者であり、その腕を買われて宮中に取り立てられます。この辺りのシチュエーションは、アニメの「薬屋のひとりごと」と似ていて、平民がひょんなことから宮廷に仕えることになり、その技量がトップに評価されるという流れは、非常に似通った感じでした。ただ「薬屋のひとりごと」の場合、ミステリー要素はあるもののラブコメ要素もある可愛いお話ですが、本作は主人公がいつ殺されるか分からない状況に置かれるスリリングな展開になって行くので、その後の展開はだいぶん異なる様相を呈していました。
開明的で心優しい人物像に描かれた世子に見込まれたギョンスは、出世の糸口を掴んだかに思えましたが、前述の通り世子が突然亡くなってしまったため、彼の運命は急転します。朝鮮王朝実録に書かれたように、世子が毒殺されたことを知り、その黒幕の正体を知ったギョンスの運命や如何に?一番の見所は、チラシにもある目に針を刺されようとする場面でしたが、このシーンを始め、非常にスリリングな展開が多くて楽しめました。
ただ、朝鮮史を知らない者が観るとビックリ仰天する話だったのですが、何せ正史にも記載されたことを元にしているお話だけに、韓国人にとってはそれほど意外な展開ではなかったのかも知れません。それでもチラシなどによれば、本作は韓国で大ヒットしたようで、各種映画賞も受賞したとのこと。
ヒットの理由はなんだったのか?その辺りを考えてみると、ひとつは史実を踏まえた上での歴史ミステリーは、日本のみならず韓国でも人気があるんだろうということ。本能寺で信長が討たれてしまうことが分かっていても、繰り返し信長の物語を観てしまうのと同じことですね。また本作のフィクションではあるものの、主人公であるギョンスの物語が非常に起伏に富んでいて面白かったこともあったと思われます。
一方で私個人が思ったのは、大国の意向に翻弄され続ける朝鮮の歴史に、改めて愕然としました。近世以降を振り返っても、明国に従属し、明国が滅亡すれば清国に従属を強いられる。さらに19世紀になって日本が台頭したかと思えば、20世紀前半は日本の支配下に置かれてしまう。そんな日本が戦争に負けて「光復」が訪れたかと思えば、米ソ対立の先兵にされてしまい代理戦争までする羽目になり、いまだに民族統一は果たされぬまま。こうした朝鮮史には日本も大いに関わっているだけに、大国の事情で仁祖と世子の父子の対立が生まれ、やがて世子が毒殺されてしまう悲劇という話を聞くと、世子のみならず、仁祖にも悲哀を感じてしまうところでした。
勿論本作で描かれた彼らの人となりには多分にフィクションが含まれているので、本作を観ただけで一概に史実の全てを理解できる訳ではありませんが、日本で言えば江戸時代の初期に、朝鮮半島で何が起こっていたのかを知るきっかけになった本作は、非常に印象深いものでした。
そんな訳で本作の評価は、★3.5とします。
盲目の目撃者が暴最高のサスペンススリラー
17世紀朝鮮王朝の暗号に包まれた“怪奇の死”が、盲目の目撃者の手で解き明かされる――このスリリングな謎が、韓国で大ヒットを記録したサスペンススリラー!仁祖実録に記された不可解な死にまつわるこの物語は、予測不可能な展開と緊張感あふれるストーリーでハラハラドキドキの連続に、ちょっぴりコミカルなキャラクターが息抜きになって映画のシリアスさを適度に和らげてくれます。
韓国映画のサスペンスの完成度はまさに圧巻!目が離せない展開の中、疲れることなく最後まで楽しめる作品です。#韓国サスペンス #仁祖実録 #怪奇の死 #盲目の目撃者 #ハラハラドキドキ #映画愛好家#三度の飯より映画好きシェフ聡27#映画好きと繋がりたい
時間を忘れて王家の陰謀に没入。
エンドロールでは「おもしろかった」と独り言。多少の脚色はあるでしょうが実話に基づいています。1645年頃の李氏朝鮮王家における清の属国か否やかの方針のこじれから親である王が陰謀を巡らしながら次期後継である息子を殺めるサスペンスストーリーですがそこに現れるのが盲目の鍼灸師です。盲目といっても暗い環境では多少見えることが鍵となってきます。針灸の腕前は優れており人間的にも真っ直ぐな性格であることから王家にも受け入れられることとなりストーリーの主人公になっていきます。家族間の残忍さの中で息子やその奥さん子どもは善人の位置付けながら明るい結末とはなりませんがそれが歴史なのでしょう。「君たちはどう生きるか」と趣は異なりスッキリ楽しめました。
感染症は便利な言葉。
なかなか良い出来の歴史ネタミステリー。初めに出る説明が書物に残る史実でそこから組み立てた話らしい。どれどれ、目の見えない天才鍼師の謎解きか、、と思ったら全然違った。
大陸と朝鮮のドロドロとした覇権争いと、そこで生き抜く見て見ぬふりの力なきもの達、忠義や恩の板挟みと言った重量級のテーマであった。
役者のレベルも高く、王に仕える女子達も美しい。
この時代はどこの国も一緒だが、子供だろうが親だろが関係なく駆け引きのネタにされ、命が消費されていく。
人権なんて物が生まれるのはずっと後の事である。
つくづくこの時代に産まれなくて良かったと思う映画です。
全90件中、21~40件目を表示