伊勢崎賢治 : ウィキペディア(Wikipedia)

伊勢崎 賢治(いせざき けんじ、1957年7月6日 - )は、平和学研究者。東京外国語大学名誉教授、呼びかけ人。

略歴

  • 1976年3月 - 東京都立立川高等学校卒業
  • 1980年3月 - 早稲田大学理工学部建築学科卒業
  • 1980年 - 早稲田大学大学院理工学研究科入学。専攻は都市計画伊勢崎賢治『国際貢献のウソ』 筑摩書房、2010年、pp204-207。
  • 1982年 - インド国立ボンベイ大学大学院社会科学研究科に留学。専攻はソーシャルワーク。
  • 1984年6月 - ボンベイ大学大学院社会科学研究科博士前期課程修了(後期中退)。インドの世界最大規模のスラムに住み込み、コミュニティー・オーガナイザーとして活動。
  • 1986年3月 - 早稲田大学大学院理工学研究科都市計画専攻修了。
  • 1987年 - ボンベイ市公安局から国外退去命令を受け帰国。
  • 1988年から1997年 - 国際NGO「プラン・インターナショナル」に就職。シエラレオネ、ケニア、エチオピアに赴任し、農村総合開発を指揮する。
  • 1999年7月から2000年2月 - 国際連合平和維持局ニューヨーク本部主催DDR特別運営委員会日本政府代表
  • 1997年 - プラン・インターナショナルの日本事務局である日本フォスター・プラン協会で国際援助部長として予算管理、広報戦略を担当する。
  • 1998年 - 財団法人笹川平和財団に転職。調査役・主任研究員として中東和平に関わる。
  • 2000年3月から2001年5月 - 国際連合東ティモール暫定行政機構上級民政官として、同国コバリマ県の県政を指揮。
  • 2001年6月から2002年3月 - 国際連合シエラレオネ派遣団、国際連合事務総長副特別代表上級顧問兼武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)部長として、内戦後のシエラレオネでDDRを指揮する。
  • 2002年4月から2006年3月 - 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授。
  • 2003年2月から2005年7月 - 日本主導で行われたアフガニスタンでの軍閥・武装勢力の武装解除を指揮。→DDR:日本の実績
  • 2006年4月から2009年3月 - 東京外国語大学大学院地域文化研究科平和構築・紛争予防学講座(PCS)教授。
  • 2007年 - 衆議院「テロ防止・イラク支援特別委員会」に参考人として招致される。
  • 2009年 - 「アフガニスタンの和解と平和に関する円卓会議」(「11.23東京会議」)を主催。
  • 2009年4月から2023年3月 - 東京外国語大学大学院総合国際学研究科国際協力専攻平和構築・紛争予防専修コース(PCS)教授。

人物

学生時代は空手を習っていたが、体育会系などの集団行動が大の苦手という旨の発言をしている『武装解除――紛争屋が見た世界』(講談社現代新書)10頁、11頁より。。

アフガニスタンにいた45歳のときにトランペットを始め『本当の戦争の話をしよう: 世界の「対立」を仕切る』朝日出版社 2015年、ジャズトランペッターとしても活動している。

MBSの情熱大陸では伊勢崎のことを「紛争解決請負人」と紹介した。

社会的活動

  • 特定非営利活動法人 日本紛争予防センター理事
  • 特定非営利活動法人 『開発と未来工房』理事
  • 特定非営利活動法人 難民を助ける会理事
  • 早稲田大学国際戦略研究所研究員

著書

単著

  • 『インド・スラム・レポート』(明石書店,1987年)
  • 『NGOとは何か――現場からの声』(藤原書店,1997年)
  • 『東チモール県知事日記』(藤原書店,2001年)
  • 『武装解除――紛争屋が見た世界』(講談社現代新書,2004年)
  • 『自衛隊の国際貢献は憲法九条で――国際平和維持軍を統括した男の結論』(かもがわ出版,2008年)
  • 『日本の国際協力に武力はどこまで必要か』(高文研,2008年)
  • 『さよなら紛争(14歳の世渡り術)』(河出書房新社,2009年)
  • 『アフガン戦争を憲法9条と非武装自衛隊で終わらせる』(かもがわ出版,2010年)
  • 『国際貢献のウソ』(ちくまプリマー新書,2010年)
  • 『紛争屋の外交論――ニッポンの出口戦略』(NHK出版新書,2011年)
  • 『日本人は人を殺しに行くのか 戦場からの集団的自衛権入門』(朝日新書,2014年)
  • 『本当の戦争の話をしよう: 世界の「対立」を仕切る』(朝日出版社,2015年)
  • 『新国防論』 毎日新聞出版、2015年11月
  • 『テロリストは日本の「何」を見ているのか』 幻冬舎、幻冬舎新書、2016年10月

共著

  • (稲田十一・吉田鈴香)『紛争から平和構築へ』(論創社,2003年)
  • (ロメオ・ダレール)『ロメオ・ダレール――戦禍なき時代を築く』(日本放送出版協会,2007年)
  • (播磨益夫・デズモンド・マロイ・グンナール・レークビィック)『日本の国際協力に武力はどこまで必要か』(高文研,2008年)
  • 田中裕二太田光)『爆笑問題のニッポンの教養 平和は闘いだ 平和構築学』(講談社,2008年)
  • (マガジン9条)『伊勢崎賢治の平和構築ゼミ』(大月書店,2009年)
  • 吉川元・中村覚(編)『中東の予防外交』 信山社、2012年8月
  • (柳澤協二・小池清彦)『「国防軍」 私の懸念 安倍新政権の論点〈1〉』(かもがわ出版,2013年)
  • 黒柳徹子ほか『世界を平和にするためのささやかな提案』 河出書房新社、2015年5月
  • 浅田次郎ほか『安保法制の落とし穴』 ビジネス社、2015年8月
  • 内田樹ほか『現代用語の基礎知識2017』 自由国民社、2016年11月
  • 布施祐仁ほか『主権なき平和国家 地位協定の国際比較からみる日本の姿』 集英社クリエイティブ、2017年10月

監修

  • 『中東編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2015年10月
  • 『アメリカ・アフリカ編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2015年11月
  • 『アジア編 世界の人びとに聞いた100通りの平和』 かもがわ出版、2016年1月

TV出演

  • 情熱大陸 - (毎日放送、2003年12月14日)
  • 世界一受けたい授業 - 紛争請負人が見た!戦地の現実 戦争を話し合いで解決する方法!(日本テレビ、 2008年11月15日)
  • 課外授業 ようこそ先輩 - 武器を持つ?持たない?~紛争解決人 伊勢崎賢治 - (NHK総合、2009年10月4日)
  • BSフジLIVE プライムニュース
    • 『急展開アフガンで何が 自衛隊機派遣の成果は 現地を知る日本人直撃』(BSフジ、2021年8月30日
    • 『紛争解決人に聞く停戦 対立の原点と着地点は 緊迫のキエフ情勢詳報』(BSフジ、2022年3月17日
    • 『紛争請負人が緊急提言 プーチン排除論に異議 停戦の行方を徹底議論』(BSフジ、2023年5月11日前編後編

映画出演

注釈・出典

外部リンク

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