2018年 第90回 アカデミー賞特集(2018年) 全部門ノミネート・監督賞

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映画.com 第90回アカデミー賞特集

2018年3月4日(現地時間)にカリフォルニア州は ハリウッドのドルビー・シアターで開催される、
第90回アカデミー賞授賞式。最新情報をお知らせ!

Nominate - 全部門ノミネート作品 -

監督賞

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英ロンドン出身。子どもの頃から8ミリで撮影を始め、1989年に短編「tarantella」が公共放送サービスで放映される。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで英文学を専攻する傍ら、16ミリ映画を製作。初長編作品「フォロウィング」(98)がトロントなど各国の映画祭で高い評価を受け、続く「メメント」(00)でインディペンデント・スピリッツ・アワードの監督賞と脚本賞を受賞する。

アメコミヒーローのバットマンを新たに描いた「バットマン ビギンズ」(05)、「ダークナイト」(08)、「ダークナイト ライジング」(12)の3部作は、重厚でリアリスティックな世界観でアメコミ映画の新たな潮流を築き、興行面でも大成功を収めた。そのほか「インセプション」(10)、「インターステラー」(14)、「TENET テネット」(20)などオリジナル脚本の超大作を手がけ、実話の映画化に挑戦した「ダンケルク」(17)でアカデミー監督賞に初ノミネートされた。

伝記映画「オッペンハイマー」(23)で、2度目のノミネートにして同賞を受賞。同作は作品賞ほか7部門でオスカーを射とめた。妻は映画プロデューサーのエマ・トーマス、弟は「ダークナイト」などの脚本を共作した脚本家のジョナサン・ノーラン。

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アフリカ系アメリカ人の父親と、イギリス系の祖先を持つ白人の母親のもとに生まれる。10代後半からコメディアンとして活動し、米コメディ番組「マッドTV!」(03~08)に5シーズン連続でレギュラー出演。同番組の共演者キーガン=マイケル・キーとコンビを組み、出演・脚本・制作総指揮を務めたコント番組「キー&ピール」(12~15)で人気を集める。その一方で、俳優や声優としても映画やTVシリーズに出演。キーとともに主演したアクションコメディ映画「キアヌ」(16・日本劇場未公開)では製作・脚本を兼ねた。監督デビュー作「ゲット・アウト」(17)は、製作費500万ドルという低予算ながら全米興収1億7500万ドルの大ヒットを記録。人種差別問題を織り交ぜた脚本も批評家から絶賛され、アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞を含む4部門にノミートを果たし、見事脚本賞に輝いた。

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米カリフォルニア州サクラメント出身。バーナード・カレッジ在学中に、即興劇団「ティーパーティ・アンサンブル」の旗揚げに参加。当初は劇作家を目指していたが、ジョー・スワンバーグ監督の「LOL(原題)」(06)や「ハンナだけど、生きていく!」で女優として頭角を現し、マンブルコア派と呼ばれるデジタル世代の若手映像作家たちを代表する存在となる。恋人のノア・バウムバックがメガホンをとった「フランシス・ハ」(12)では脚本と主演を兼ね、ゴールデングローブ賞ミュージカル/コメディ部門の主演女優賞にノミネート。その後も、ウッディ・アレン監督の「ローマでアモーレ」(12)やミア・ハンセン=ラブ監督の「EDEN エデン」(14)などで活躍する。近年の出演作に「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」「トゥエンティース・センチュリー・ウィメン(原題)」(ともに16)など。

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父親が深夜のホラー番組の司会者だったため、子どもの頃に俳優のロバート・リッジリーらと知り合う。1996年、「ハードエイト」で長編映画監督デビュー。高校時代に制作した短編「The Dirk Diggler Story」を長編リメイクした「ブギーナイツ」(97)にはリッジリーらが出演し、アカデミー脚本賞にノミネートされた。「マグノリア」(99)でも同賞の候補に挙がり、ベルリン国際映画祭の金熊賞も受賞。「パンチドランク・ラブ」(02)ではカンヌ国際映画祭の監督賞を「酔画仙」のイム・グォンテク監督と分け合い、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(07)でベルリン国際映画祭の銀熊賞(監督賞)、「ザ・マスター」(12)でベネチア国際映画祭の銀獅子賞(監督賞)を受賞。世界3大映画祭すべてで監督賞を受賞する快挙を達成している。そのほか、「ファントム・スレッド」(17)や「リコリス・ピザ」(21)ではアカデミー監督賞にノミネートされている。

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メキシコを代表するフィルムメーカー。子どもの頃からホラー映画のファンで、「エクソシスト」などで特殊メイクを手がけたディック・スミスに師事。長編映画監督デビュー作「クロノス」(93)で、カンヌ国際映画祭の批評家週間グランプリに選ばれるなど一躍注目を集め、続く「ミミック」(97)でハリウッドに進出。スペインの巨匠ペドロ・アルモドバルに招かれ「デビルズ・バックボーン」(01)を監督した後、「ブレイド2」(02)以降はハリウッドを拠点にする。愛読するコミック「ヘルボーイ」を04年に映画化して大ヒットさせ、続編「ゴールデン・アーミー」(08)も監督。「パンズ・ラビリンス」(06)でアカデミー脚本賞に初ノミネートを果たす。その後もSF大作「パシフィック・リム」(13)やゴシックホラー「クリムゾン・ピーク」(16)といったジャンル映画をつくり続け、製作・監督・共同脚本を務めたラブファンタジー「シェイプ・オブ・ウォーター」(17)は、ベネチア国際映画祭の金獅子賞を、アカデミー賞では作品賞・監督賞を含む4部門を受賞した。

Photo:Getty Images/ロイター/アフロ