芳根京子、永遠の命を得た女性の17~100歳以上を熱演! 石川慶監督新作「Arc アーク」に主演

2021年2月9日 08:00


主演の芳根京子
主演の芳根京子

女優の芳根京子が、気鋭の映像作家・石川慶監督の最新作「Arc アーク」に主演し、人類で初めて永遠の命を得た女性の17歳から100歳以上までをひとりで演じるという、難役に挑んでいることがわかった。既に完成している作品には寺島しのぶ岡田将生倍賞千恵子風吹ジュン小林薫ら実力派がずらり結集しており、6月25日から全国で封切られる。

同作は、21世紀を代表するSF作家ケン・リュウの短編小説「円弧(アーク)」(ハヤカワ文庫刊)が原作。ケン氏は、2011年に発表した短編「紙の動物園」がネビュラ賞、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞という、その年の最も優れたSF・ファンタジー作品に与えられる3大賞を全て制覇する史上初の快挙を成し遂げている。

長編デビュー作「愚行録」がベネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に選出されて絶賛されたほか、直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸氏の傑作昭悦を映画化した「蜜蜂と遠雷」では国内映画賞を席巻。今作では、女性層の圧倒的な支持を得た今泉力哉監督作「愛がなんだ」の澤井香織と共同で脚本を執筆し、新たなオリジナルストーリーを融合させた。

画像2

昨年2~3月に香川県を中心に撮影された映画の舞台は、そう遠くない未来。放浪生活を送っていたリナ(芳根)は、師となるエマ(寺島)と出会い、彼女の下で“ボディワークス”という仕事に就く。それは最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する仕事。エマの弟・天音(岡田)はこの技術を発展させ、遂に「不老不死」を完成させる。リナは不老不死の技術を受けた世界初の女性となり、30歳の姿のまま永遠の人生を生きていくことになる……。

今回の発表にあわせて初披露された特報映像では、斬新な衣装に身を包んだリナが、舞うような美しさをキレのある動きでボディワークスに挑むシーンを確認することができる。その後、人類初の永遠の命を得たリナの苦悩、彼女を取り巻く人々との幸せな様子が切り取られている。後半部分がモノクロ映像になっていることが何を意味するのか、「私は世界に触れる」というコピーの真意にも注目が集まる。

なお、同作には清水くるみ井之脇海中川翼中村ゆりも出演している。


主要キャスト、監督のコメントは以下の通り。

芳根京子

はじめにこのお話を聞いた時、あまりの難役にどうして石川監督は私にリナを託してくださるのか、嬉しさもありましたが、疑問、不安、恐怖が大きく即答することが出来ませんでした。お時間を頂き、正直に自分が思ってることをお伝えしました。監督は真っ直ぐ向き合ってくださり、私の不安を取り除き、そして「最高のスタッフを集めました」と言ってくださいました。監督から背中を押してもらい、この世界に飛び込ませてもらいたいと決意しました。”生きている“ことに対して無意識、というか、当たり前、というか、それが日常になっていたものが、この作品と出逢って特別なものと思えるようになりました。タイトルの”Arc”からも、人生の始まりと終わりは一直線上の対極ではなく、弧を描いた隣同士だと感じました。もしも自分のこれからの人生の選択肢の中に“人生を終えない道”があるとしたら、自分はどういう選択をするだろうかと、この作品に出会わなければ出てこない発想・想像力をたくさん膨らまして、自分の人生をより一層濃いものにしてくれました。観てくださった方も、自分の人生を今までとは少し違う角度の視点から感じられるような、新しい発見のきっかけになっていただけたら嬉しいです。たくさんの方に届きますように。

寺島しのぶ

台本を読んだ時、内容がよくわからないけれど全ては監督の頭の中にあるのだなと思いました。私はそこに飛び込み、ただ身を委ねました。不思議な作品になっていると思います。永遠に生きるとは…。そう遠くない未来、世界はそうなっているかもしれません。

岡田将生

後悔のないように必死に生きる姿は、やはり尊くそして綺麗でした。生きること、死ぬこと。命とは何か。それくらい壮大なお話で、命がめぐるように僕たちもこの世界で必死に回っている感覚に陥りました。多分僕はこの脚本、この映画の本質を今も100%は理解出来ていません。この脚本を理解するのにとても苦労したことを覚えてます。しかし、石川監督なら絶対大丈夫。安心して身を任せられると思いました。石川監督の演出はとても独特で、監督とキャストだけで何度もリハーサルをし、撮影の仕方も他の現場と異なる感じで、カメラの前にいることを忘れるほど集中して現場に立っていた感覚でした。

風吹ジュン

Arc アーク』は近未来のお話ですが、死生観を問うような面白い脚本でしたので、石川監督にお会いするのを楽しみにしておりました。小林薫さんとの共演も…。監督に”Arc“ってなんですか?って聞いたことがありました。「弓のような形」と答えてくださいました。でも見えているのはもしかしたらほんの一部で、大きな丸が隠れて居るのでは。それはきっと亡くなっても、何かは続いていて円周を一回りしたら又”Arc”の線につながってる? そんなイメージが湧いてきました。見終えたときに幸せを受け取れる不思議な力がある作品です。

小林薫

近未来の世界に不老不死。どんな映画になるのか、どんな仕上がりになるのか、全く見当がつきませんでした。
ただワタシの役は自然に歳を取った老人でしたので、役にすんなり入ることができましたが、コロナがじんわりと広がりつつあった3月初頭の撮影で風邪をひいてしまいまして、ビビリましたね。共演の風吹さんから濃縮のビタミンをいただきましたらこれでケロっと治りまして、ホント風吹さんには感謝しております。

石川慶監督

不老不死をテーマにした物語は古今東西あれど、ケン・リュウが提示するテーマは全く新しいものでした。そこにあるのはありきたりな不死への警笛ではなく、不死を得た新しいカラダに僕らの価値観がついていけるのかを強く問うてきます。アンチエイジングが発達した今、ストップエイジングは必ずしも遠い未来の話ではないのです。この大きなテーマを背負う主人公を、芳根京子さんがまさに体当たりで演じてくださいました。役とともに本当に生きることができる芳根さんと、この映画を作れたことは自分にとって大きな幸運です。他に寺島しのぶさん、岡田将生さん、倍賞千恵子さん、風吹ジュンさん、小林薫さんら名優たちが、一見荒唐無稽に見えるこの物語に大きな説得力を与えてくださいました。ぜひ劇場まで足を運んでいただけたら幸いです。


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