佐藤健「かっこよくなかったら役者辞めます」 実写「るろうに剣心」は決意の覚悟で主演
2020年12月20日 11:30
佐藤健が主演する「るろうに剣心 最終章 The Final」「るろうに剣心 最終章 The Beginning」(それぞれ2021年4月23日と同6月4日に公開)のスペシャル対談が、12月20日、オンライン上で開催中の「ジャンプフェスタ2021」で配信された。
主人公・緋村剣心を演じる佐藤と、シリーズの監督を務める大友啓史が対談し、1時間にわたって「実写『るろうに剣心』の始まりと終わり」をテーマにトーク。約8年前の第一作撮影時に、佐藤が「アクションかっこよくなかったら役者辞めます」と決意を語っていたことなど、当時の驚きのエピソードも明かされた。
対談の内容は以下に抜粋。なお対談の完全版映像が、12月29日の午後10時からワーナー・ブラザース映画公式YouTubeチャンネルで配信予定だ。
――8年前、実写「るろうに剣心」のオファーを聞いた際の感想は?
佐藤 8年前に初めて聞いたときは、原作をもちろん読んでいて、アニメも全部見ていたので、まず「本当にできるのか?」と思いました。ただ、オファーを頂いたタイミングで初めて(スタッフや関係者の)皆様とお会いしたときに、「るろうに剣心」映画版のアクションはこういう感じでやりたいんだ、というイメージムービーを作ってきてくれたんです。その映像を見た時に、これならあとは自分が努力すれば、自分が頑張れば実写化が可能なのかもしれないと思えたんです。そのイメージムービーを見た瞬間にスイッチが入ってやろうと思えた覚えがあります。
大友監督 とにかくこの企画を成功させるためのいくつかの条件を考えて、やっぱり漫画の実写化のハードルの高さというのは、映像を作っている人間として分かりますし、しかも「るろうに剣心」ですからね。ただ、アクションについては、僕らのイメージムービーを見て彼の目の色が変わって、「アクションかっこよくなかったら役者辞めます」とまで言うぐらいに覚悟を決めてくれました。あとはどうやって国民的な人気原作を、地に足の付けた映画として純粋に魅力のある作品にするかということを色々な視点から考え始めました。プレッシャーを感じる暇もなかったという感じでしたね。
――前作から5年が経過したなかでの最終章の撮影。久しぶりの撮影にプレッシャーはあったか?
大友監督 過去のハードな撮影の記憶が……記憶って遠くなれば遠くなるほど増幅していくんですよ。「きつかったなあ、『るろ剣』」という記憶だけが、いざやるとなったら思い出してしまう。もう1回足を踏み込んでいって、しかももっとすごいものを作るってことを考え始める訳ですよ(笑)
佐藤 「京都大火編」「伝説の最期編」に踏み込んだ時から、剣心の過去のエピソードを「やらないわけにはいかないんだろうな」という思いがありました。だから、撮り切るまでは死ねないじゃないですけど、使命感としてありました。
――完成した本作「最終章」を見た感想は?
佐藤 当然たくさんの方に見て頂きたいし、この映画をヒットさせねばならぬという使命感も当然ありますが、正直それがなかったとしても、やっぱりこのクオリティで、第一作の時からほとんど同じスタッフとチームでこの映画を完成させられたので、僕は満足しています。
――アクションシーンの出来栄えは?
大友監督 アクションは(アクション監督を務めた)谷垣健治さんがウズウズしていましたね(笑)。第一作から谷垣さんと一緒にやりましょうと連れてきているから、あの人たちをどう暴れさせるかなんですよ、「るろうに剣心」のアクションは。あのチームにふさわしい土俵をどう与えるかということを頑張らなくてはいけない。今回は新田真剣佑という肉体的にセンスのある人に、剣心が横綱相撲でぶつかっていく構造のなかで、2人の感情のモーションとエモーションが最大限に合致した戦いが最後にある。志々雄真実との戦いは時代を背負った戦いだったけど、今回は2人のプライベートの感情を背負った感情のぶつかり合いをアクションにどう反映させることができるか。後は彼らが考えてくれたものを信じて、現場もそれを支えてくれるように突き進んでいくだけです。
佐藤 (撮影を続ける内に)物理的に足が上がらなくなるんですよ。特に一対多数のシーンですね。新田真剣佑との一騎打ちも大変でしたけど、僕の場合はそこに辿り着くまでに300人くらい相手にしないといけないので(笑)。物理的に足が上がらなくなるという中々ない経験をさせて頂き、大変光栄でございました(笑)
――最後に、観客に向けてコメントを
佐藤 こんなにも、時間と制作費をかけてひとつの役に集中させていただける、本気でぶつからせてもらえる機会を与えてくださったことを非常にありがたく思っています。監督をはじめ、多くのスタッフやチームの皆様にも感謝していますし、そのメンバーと第一作から最後まで走り抜けたことを誇りに思いますし、こんなに長い期間、映画を制作できたのは応援して下さる皆様の支えがあったからだと思います。「るろうに剣心 最終章 The Final」は2021年4月23日公開となりますので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたら幸いです。
和月伸宏氏の人気漫画を実写映画化した人気シリーズ。「るろうに剣心」「るろうに剣心 京都大火編」「るろうに剣心 伝説の最期編」に続く“シリーズ最終章”では、原作・アニメにおける「追憶編」と「人誅編」をもとにした物語を紡ぐ。
「るろうに剣心 最終章 The Final」は21年4月23日、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」は同6月4日に公開。武井咲、新田真剣佑、土屋太鳳、青木崇高、蒼井優、北村一輝、有村架純、江口洋介ら豪華キャスト陣が顔をそろえている。