役所広司×西川美和 実在した元裏社会の男をモデルにした問題作「すばらしき世界」予告編

2020年11月25日 08:00


一度社会のレールから外れた人間に未来はあるのかを問う
一度社会のレールから外れた人間に未来はあるのかを問う

直木賞作家・佐木隆三氏の小説「身分帳」を原案とし「ゆれる」「永い言い訳」の西川美和監督が役所広司と初タッグを組んだ「すばらしき世界」の予告編とポスタービジュアルが公開された。

西川監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化。生きづらい社会の中で、一度レールを外れても懸命にやり直そうとする実在の男と、彼を追う若きテレビマンのカメラを通して「社会」と「人間」の“今”をえぐる問題作だ。本年度第56回シカゴ国際映画祭で観客賞と最優秀演技賞(役所)の2冠を獲得した。

予告編は、雪の日に三上正夫(役所)が出所してくる場面からスタート。役所などから冷たくあしらわれ13年ぶりの社会復帰は思うように運ばない。そんな三上の存在を知ったテレビマンの津乃田(仲野太賀)と吉澤(長澤まさみ)は、番組のネタにしようと三上に接近。そんなある日、ふたり組のチンピラに絡まれているサラリーマンを見かねた三上は、チンピラたちを暴力で叩きのめしてしまう……。

日常の小さなきっかけで意図せず社会から排除されてしまうことは、誰の身にも起こりうること。一度社会のレールから外れた人間に未来はあるのか? 社会のルールとは何なのか。私たちが生きる今の時代は“すばらしき世界“なのか、現代社会の問題点を鋭くえぐる西川監督渾身の一作だ。

すばらしき世界」は、2021年2月11日に全国公開。

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