米ディズニーの公開作が倍増 21世紀フォックス買収完了により
2019年3月25日 16:00
[映画.com ニュース] 米ウォルト・ディズニーによる21世紀フォックスの買収が3月20日(現地時間)、完了した。
2006年にピクサー(74億ドル)、10年にマーベル(40億ドル)、12年にルーカスフィルム(40億ドル)と拡大路線を展開してきたディズニーにとっても、21世紀フォックスの買収額は713億ドルとケタ違いだ。映画に関しては、20世紀フォックス、FOX2000、フォックス・サーチライトという3つの会社を獲得。ジェームズ・キャメロン監督の「アバター」シリーズ、「キングスマン」シリーズ、「デッドプール」を含む「X-MEN」シリーズといったフランチャイズ作品を手に入れたことになる。
フォックス作品には、ディズニーが手がけていない大人向けのドラマも数多くある。クリスチャン・ベール、マット・デイモン共演の「フォード vs. フェラーリ(仮題)」(ジェームズ・マンゴールド監督)、エイミー・アダムスとジュリアン・ムーアが共演する「The Woman in the Window(原題)」(ジョー・ライト監督)などが公開を控えている。
現在から20年1月1日までにディズニーが公開を予定している作品は10本あるが、フォックス作品(フォックス・サーチライト作品は除く)も10本のため、年間を通じて新作を供給することができるようになった。ただし、ディズニーの実写映画版「アラジン」(ガイ・リッチー監督)の全米公開日5月24日には、ブラッド・ピット主演のフォックス映画「アド・アストラ(原題)」(ジェームズ・グレイ監督)が重複するなど、配給や宣伝で調整が今後必要となりそうだ。
昨年の北米映画興行におけるディズニーのシェアは26%だったが、フォックスの買収により独走態勢に入りそうだ。