“ナチスで最も危険な男”を生み出したのは妻!?「ゴーン・ガール」女優の怪演収めた本編映像
2018年12月18日 19:00
[映画.com ニュース] 第2次世界大戦当時、アドルフ・ヒトラー、ハインリヒ・ヒムラーに次ぐ“ナチス第三の男”と称されたラインハルト・ハイドリヒを主人公にした「ナチス第三の男」の本編映像が公開された。ハイドリヒを影で操る“恐妻”の存在にフィーチャーした映像になっている。
本作は、本屋大賞の翻訳小説部門で第1位となった「HHhH プラハ、1942年」を映画化。冷酷極まりない手腕から“金髪の野獣”と呼ばれたハイドリヒが、いかに恐ろしき人物へと変ぼうし、38歳という若さで暗殺されたのかを描く。「猿の惑星:新世紀(ライジング)」のジェイソン・クラークがハイドリヒを演じ、「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイクがハイドリヒの妻リナを演じている。
ハイドリヒはナチス政権の高官として華々しい出世を遂げるが、第2次世界大戦に至るまでの年月とその戦時下において、ヨーロッパの人々に残忍で容赦ない恐怖をもたらした。貴族階級のリナによってナチスのイデオロギーを吹き込まれたハイドリヒは、やがて絶大な権力を手にしていく。
本編映像は、ハイドリヒが自宅でパーティーを開催するシーンを収め、子どもをあやすハイドリヒと、ヒムラー(スティーブン・グレアム)に声をかけられリラックスするリナの姿を映し出している。ヒムラーは「誇らしいだろ? 君がハイドリヒを正しく党に導いた。出世するぞ」とリナに声をかけると、「夫は特別です」と答える。さらに、ヒムラーから「実に特別だ。ヒトラー総統が付けたあだ名を? “鉄の心臓を持つ男”」と教えられたリナは、驚きの表情から誇らしげな表情に変わっていく。
「フレンチ・コネクション 史上最強の麻薬戦争」などを手がけ、本作のメガホンをとったセドリック・ヒメネス監督は「リナが怪物となるハイドリヒの道を開きました。彼女はナチ党を信奉し、政治も勉強していたのです」と、リナがハイドリヒに与えた影響を解説する。
リナを演じたパイクは「この作品について人から『彼女は起こっていることがわかっていたのか? 彼女は家にいるだけの主婦で、自分の夫がナチ党で出世してから起こっていることを理解していないんじゃないか?』と聞かれました。でも、私が彼女について興味をもったのは、彼女が夫を出世させた立役者だということでした。ハイドリヒは、リナなしには、あんな人間には決してならなかったはずです。彼女自身が尊大で、権力欲があったのです」と、本作に興味を持った理由を明かした。
「ナチス第三の男」は2019年1月25日から全国で公開。