J・J・エイブラムス、ついにナゾの新作「スーパー8」を語る
2011年2月8日 13:46
[映画.com ニュース] J・J・エイブラムスが、今夏全米公開される監督作「スーパー8」について初めて重い口を開いた。
エイブラムスといえば、「LOST」や「エイリアス」といったテレビシリーズを生みだし、「M:I:III」「スター・トレック」などの大作映画を手がけたヒットメーカー。プロデュースを手がけた「クローバーフィールド」に象徴されるように、公開寸前まで徹底した秘密主義を貫くことで知られている。そんなエイブラムスが、6月10日の全米公開を前に監督第3作「スーパー8」の情報をロサンゼルス・タイムズ紙に明かしたのだ。
「スーパー8」は、エイブラムスがあこがれのスティーブン・スピルバーグ監督をプロデューサーに迎え、70年代を舞台にしたSF映画ということしか明らかになっていない。これまで通り秘密を寸前まで保っておきたい反面、リメイクや続編、原作ものが中心の夏の全米映画商戦において、オリジナル作品「スーパー8」が埋没してしまうことを恐れ、内容について多少の情報開示をする決意を固めたという。
スーパー8とは、コダック社が開発した8ミリ映画のフォーマットの名称で、エイブラムスをはじめ現在ハリウッドで活躍する多くの映画作家が少年時代に愛用したことで知られている。映画は、1979年のオハイオ州を舞台に、ゾンビ映画を作ろうとしている6人の少年少女がたまたま列車事故に遭遇したことから物語が始まる。
「これは小さな街を舞台にした冒険物語であり、ゆかいで、スウィートで、怖くて、ミステリーがある。列車から何が逃げ出したのか? その存在は何をもたらすのか? 人々にどんな影響を及ぼすのか? こんな説明じゃ、十分じゃないことがわかっているけどね(笑)」
エイブラムスによれば、8ミリカメラに夢中になる若者たちの青春物語と、エリア51をめぐるSFミステリーというふたつの映画企画を融合させたものだという。かつて離婚家庭に生きる少年の辛さとSFファンタジーをミックスさせた「E.T.」を放った経験のあるスピルバーグ監督は、エイブラムスの「スーパー8」のアイデアに共感し、プロデューサーを務める決意を固めたという。
全容は依然として不明で、エイブラムス自身、「ジャンル分けが難しい」と言及。それでも、エイブラムス版「E.T.」と期待していいかもしれない。