劇場公開日 2023年7月21日

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「観たい度○鑑賞後の満足度◎ 「学ぶ」「学校」「教師」の原点を再認識させてくれる。日本の学校/(小中高)学生からはあまり感じとれないことが、この映画からはビビットに伝わってくる…それは子供達の“未来”…」世界のはしっこ、ちいさな教室 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5観たい度○鑑賞後の満足度◎ 「学ぶ」「学校」「教師」の原点を再認識させてくれる。日本の学校/(小中高)学生からはあまり感じとれないことが、この映画からはビビットに伝わってくる…それは子供達の“未来”…

2023年7月23日
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鑑賞方法:映画館

①「ブルキナファソ」ってアフリカのどこ?とWikipedia で調べたら昔のフランス領西アフリカだったとのこと。といわれても具体的に何処だ?と分からない。場所を知っていた「マリ」の南、「コートジボワール」の北とのことでやっと場所が分かった次第。幾つになっても学ぶことは多いです。
②識字率が低いうえに多方言が多いとのこと。字が読めない、公用語のフランス語が通じない。
でも新米教師のサンドリーヌさんは根気よく教えて行きます。
初めはみんなに遅れていたイヴ君がはじめて数字の15~1を言えたときは素直に感動…
子供達はまるでスポンジのように知識を吸収していきます。
③バングラデシュの教師のタスリマさん、22歳の若さで何としっかりしていること。授業中に娘を連れ出しに来た生徒のお母さんに決然と拒否するところはスゴイ!しかもヒステリックにはならずに笑顔を絶やさず。私には到底出来ません。女性と揉めるのイヤだからさっさと帰すと思う。ヤスミンちゃんが試験に合格して中学に行けて良かった。でも一方でお母さんがお金の遣り繰りに苦労しているか、と思うと複雑な気持ちです。ヤスミンちゃんしっかり勉強してちゃんとした仕事についてお母さん孝行が出来るように祈るばかりです。
④朝青龍のミニラみたいな子供達の為にはるばる何百っキロもトナカイ橇で移動教室をしているスペトラーナさん。終始慈母のような微笑みを浮かべている顔がとてもチャーミングです。
⑤自分に子供や孫がいないから分からないだけで日本の教師も学生も本質的なところでは変わらないのかも知れない。
現在は発展途上の国でも地域でも経済成長を続けていけば、いずれ現在の日本の学校で起こっているような問題も起こってくるかもしれない。
それでも今はこの映画の中の学びの楽しさが分かり始めた子供達の笑顔を抱きしめていたいと思う。

もーさん