Life work of Akira Kurosawa 黒澤明のライフワークのレビュー・感想・評価
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3台カメラ体制、馬、合戦指示、そして台風待ち
1984年撮影の「乱」のメイキング映像集。ナレーションはなく説明テロップが少し乗るのみ。編集は棒つなぎに近い。大分ロケ、御殿場ロケ(城が燃えるシーン他)、屋内セットなど撮影を記録している。
面白いのはロングのショットと、人物を抜くアップショットを別日に撮ってスケジュールを圧縮したり(アップショットの俳優のみ拘束)、演技を変えてその場でカメラワークの指示を出したりする点。3台カメラ体制にしてロング・切り返し・俳優フォローなどの異なるショットを得ることで、観客のテンションを下げない映像編集ができるという。
馬や合戦モブをどうやってコントロールするかも面白い。馬は画面にインしてくる速さが大事で、俳優が不慣れなときは何度も撮り直されている。
城を燃やすときは前もって撮影の段取り会議をして臨んでいるほか、監督自身もセットの小物の配置などを調整している。
監督自身が描いたイメージボードも映され、とくに風になびく野原の絵を撮るため、大型台風待ちをして大風のなか平然と撮る様も映画への練熟した熱意を感じさせる。
都度スタッフの名前が表示されるはありがたい。一部は4K版ソフト特典のメイキングに使われ、未デジタル化の部分もあるという。
当時の大予算映画の作り方を知る上で、面白く見られる一本。なお「乱」は日仏合作。
黒澤明ファン必見
黒澤ファンでありながら、今まで黒澤天皇とか称されてるのを鵜呑みにして勝手に怖いイメージを作り上げていた自分の浅はかさを心底恥じました🥹もういい歳なんだから素直にならないとねと反省🐒
初めて知る 黒澤明監督の映画精神と手法
押し付けない淡々としたドキュメンタリー
その編集にも感心
貴重な映像記録の公開努力に感謝します🔔
台詞を忘れた俳優への接し方が、予想外でビックリ!
現場で怒鳴り散らすイメージの「黒澤天皇」の影はなく、至って穏やかな監督がそこにいた。
メイキングといえばスタッフ・キャストのインタビューが多くて現場映像は少しだけのものが多いが、この映画には無駄なインタビューがなくてボリューム満点。しっかりドキュメンタリー映画になっていた。クリスマイケル監督の『AK』とダブるシーンもなく新鮮だった。
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