劇場公開日 2024年2月9日

「この映画を見て、北野武監督の「座頭市」のクライマックスを思い出しま...」レディ加賀 yakinikuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この映画を見て、北野武監督の「座頭市」のクライマックスを思い出しま...

2024年2月24日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

この映画を見て、北野武監督の「座頭市」のクライマックスを思い出しました。
そして改めて、俳優ってすごいなと思いました。圧巻です。
小芝さんをはじめ、タップダンスをする俳優たちはみんなこの映画の役づくりのために相当な努力と準備を重ねてきたんだと思います。
個人的には、プロのように上手く踊る演技は勿論ですが、逆にへたくそに踊って失敗する芝居を自然に、怪我なくやるのも、なかなか大変だったんじゃないかと。
ダンスをへたくそに踊って転んだりする芝居って、意外と難しいし危険だと思うんです。そんな踊り方は教わらないですからね、普通。

映画の内容については、ツッコミどころがいくつかあります。

1.クライマックス。レディ加賀の若女将衆が野外ステージで観客たちにタップダンスを披露するシーンで、
第1部のステージが終わってから第3部が始まるまでに、5分で衣装を着替えると言っているのに、
日中のまだ十分に明るいうちに終わった第1部の5分後に始まった第3部のステージが、いきなり夜になっている。時系列が強引過ぎ。
まあ、由香のために用意された最後の”サプライズ”が、映画的には夜のほうが絵になるっていうことなんでしょうけど・・。

2.もしもステッキが折れるトラブルがなかったとしたら、あの大量のデッキブラシは何のためにあの現場に持ってきているのか。

3.もしも突然強風が吹いてステージのバックヤードが倒れるトラブルがなかったら、バックヤードがある状態で、由香のために用意された最後の”サプライズ”は
きちんと由香に上手く伝わっていたのか。

総じて、よくあるご都合主義が満載の映画です。
トラブルが多いほうがバタバタして面白いということなんでしょうが、
何もあそこまで強引にトラブルを次々と演出しなくても、この映画は十分楽しく見られたと思います。

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yakiniku