劇場公開日 2022年7月15日

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「マージュ対象に対する経緯はきっちり払いつつ、独自のユーモアセンスを堂々と打ち出した一作」バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー yuiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0マージュ対象に対する経緯はきっちり払いつつ、独自のユーモアセンスを堂々と打ち出した一作

2022年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

実写版『シティーハンター』(2019)に続いて、監督・製作・主演をこなしたフィリップ・ラショーによる、紛れもなきMCUに対する愛の結晶です。

ここまで猛烈なアピールを観ると、是非バッドマン役で本家に出演させて欲しい、と願わずにはいられません。

作中の『バッドマン』が明らかなパクり企画であることを強調しつつも、実はアクションや効果音はかなり入念に作られていて、単なるパロディー映画ではないことが分かります。ときおり見せるえげつないユーモアに、「さすがフランス人のユーモアセンスは違う…」と(ちょっと引きながら)感じていましたが、もともとラショーが作っていた作品が、『世界の果てまでヒャッハー!』(2016)とか、邦題からしてアレな感じですからねぇ…。ブレてないとは言えるかも。

ただ単なるキワモノ監督ではなく、フランスでは大ヒットを連発している実力者でもあるところがミソ。役者としてスクリーンで見せる姿からするとちょっと意外なんだけど。「バットマン」だけでなく色々なMCUの作品のオマージュがちりばめられているので、マーベルファンなら当然楽しめるけど、そこまでMCUに詳しくなくても作品自体を楽しむことはできる内容です。ただし下品なユーモアが頻発するところは注意。

yui