ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコのレビュー・感想・評価
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愛と繊細さと奇想天外さのバランスが秀逸
もしウェインの名を知らなくとも、彼が描いた猫たちには多くの人が触れたことがあるかもしれない。猫といえばウェイン。時代の激変期たる20世紀初頭、彼のイラストはイギリス社会に大きな猫ブームを巻き起こした。もちろん本作における猫たちも格別に可愛らしいが、しかしこの画家が不器用ながら懸命に愛を温める姿は、輪をかけて観る者を優しく惹き込んでやまない。変わり者の異能者を演じれば右に出る者がいないカンバーバッチが、温もりや喜びに加えて悲しみや傷つき易さやひたむきささえ滲ませながら、階級の垣根を超えた愛がいかに主人公の人生に潤いと輝きをもたらしたかを繊細に伝える。同じモチーフを生涯描きつつ、精神の不調や老いも相まって、その画調が奇想天外に変遷を遂げていく過程にも目を見張るものがある。この特殊な愛の物語において、常に遊び心を散りばめ、登場人物の心象を丁寧に構築した若き監督ウィル・シャープの手腕を称賛したい。
Biopic on Seldom Mentioned, Influential Artist
Louis Wain has a pleasantly misleading title, it's not about one of Tesla or Edison's scientific contemporaries, but rather that of one of their generation's eccentrist artists. Credited with creating psychedelic art before psychedelia, his charicatures of walking and talking cats perhaps instilled the creature's status in human life. Cumberbatch shows once again his affinity for singular roles.
1人の天才イギリス人の壮絶な人生
こんなに才能のある人でも、借金で苦しい生活、困難な人生だったとは…。ルイス・ウェイン。
愛しい人との短い幸せな日々、そして先立たれた後は、苦しみながらも、大好きなネコと生き、母や妹たちと生きた、壮絶な人生。カンバーバッチの演技が素晴らしい!
苦しい人生ではあるが、イギリスの人々にネコのペットとして大切な家族としての存在を意識させる作品を作った人なのだろう。夏目漱石のあの名作も彼の影響だと言われているらしい。なんとも歴史に名を残す人だったのだね。この世の中に生まれてきた彼の存在価値を、今現代の私たちはこの映画で知ることになる。彼の絵は見たことあったけど、彼のことは何も知らなかった。
愛する人と過ごした時間は短くても、幸せだったと思う。この時間があるのとないのでは、彼の人生観は全然ちがっていただろう。この出会いこそ奇跡だ。
最後のシーンは思い出の場所
「世界は美しい」
そして、映画に出てくる可愛い猫ちゃんたち、そしてエンディングのネコちゃんたち、ネコ好きとしては、別の意味でもこの部分をとても楽しめた。
あと、ファッション、インテリアが素敵!
特にカンバーバッチのオシャレさは最高だ!
アーティストは凡人でないからこそ、素晴らしい作品を生み出されるのだろうなと、しみじみ感じる凡人の私であった。
ネコ成分は、ほんのちょっとだけ
邦題の付け方、ある意味うまいかも。
100年以上前の伝記映画なので。
あんまりピンとこないのが正直なところ。
今作はカンバー・バッチの熱演を堪能する、って感じで。
他の役者さんだったら、途中で断念したかも。
猫のいる美しい世界
初めて知った猫の画家ルイス・ウェイン
一昔前なら天才と狂人は紙一重
現代ではサヴァン症候群というのでしょうか
脳の発達している部分が特殊で天才的な才能があるルイス・ウェイン
現代でも人と違う事が悪い事と見なされがちですが、現代よりも更にサヴァンの人達が生きづらそうな時代
そんな時代に天才画家として生きた彼の半生
愛する妻と猫との美しい幸せな時
そして愛する妻と猫をなくした失意の時
いつでも世界は美しい、と言う事実
素晴らしい映画でした
スマホやタブレットが普及して、倍速視聴が普通になった・・
・・なった結果?
この映画のスピード感と展開の速さ(遅さ)は、ちょっとウムムてなっちゃう。
時系列でスクリプトを組み立てた方が良い時と・・
バラバラにするなり?結末を頭に乗せたり(タランティーノ風?に)する方が、イマドキなのでは無いだろうか?
素敵なお話しなんだろうけど?こちら側のスマホ病?タブレット病?サブスク病?のせいで、ひょっとしたら、魅力半減したかも・・。
湖水地方を救ったミスポター。
猫にペットとしての市民権?を間接的に?直接的に?与えたルイスウェイン。
デートで見る度】☆④
オススメ度】☆③
☆はDVD100円レンタル水準で・・。
芸術家てのは、最初にその才覚に気付いた、いわゆる『手を差し伸べてくれた人物』が、善人か?悪人か?で、その人生が大きく変わるんよなぁ・・。
微笑ましい>悲しくて切ない
ルイスウェイン役のベネさんの微笑ましいシーンが沢山出てきます。後半になるにつれて悲しく切ないシーンも多くるのですが、可愛い猫の絵や、純粋なルイスウェインさん自身に魅了されました。絵🐈🐱が欲しくなりますね。
この時代の後半辺りから、ミスポター(ピーターラビットの作家)さんのように、上流階級の働く女性も登場するんですよね。
迷い込んだ猫と絵に慈しむ愛を感じた作品
ルイス・ウェインの生涯そのものは、自分の病気、家族が亡くなったこと、結婚生活など
困難さがあったけど、猫と妻をずっと
愛し続けた気持ちが伝わってきました。
擬人化した猫は個性あふれる可愛らしさ
愛嬌があるように描かれていました。
クリスマスを祝う猫たちの絵は、自由に楽しむ姿、人間を見つめる瞳は愛されたい
何処か憎めないキャラクターでした。
吾輩は猫画家である。
イギリスのルイス・ウェインの絵に気品と
幸せになりたい気持ちが感じられました。
弱弱しいカンバーバッチの名演
誰もが見たことのあるであろう
ちょっぴりクラシックな雰囲気の猫のイラスト。
あのイラスト作者がルイス・ウエインと言う
イギリスのイラストレーター。
この実在の人物を芸達者の
ベネディクト・カンバーバッチが演じてる今作。
ルイス・ウェインと言う人
実際はどいう人なのかは全く知識0なのですが
今作の中では軽い学習障害とか、あるいは
コミュ障みたいなそんな感じの人物で
絵をかくことに関してはずば抜けているけれど
出版社との交渉事などが苦手で
上手く使われている様な様子。
また、愛した妻は妹たちの元家庭教師。
曲がりなりにも貴族の血統であるルイス・ウェインとは
身分違いの結婚で、親や親せきだけでなく
周囲の貴族社会からも仲間外れの存在になってしまう。
なんでしょう~
階級制度の根強い差別の怖さですね。
そんな重さを内包しながらも
猫の絵の愛らしさと、時折見せる
世間知らずゆえのルイスの
ほのぼのとした空気感に救われて
最後まで観させてくれます。
で、月に8回くらい映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては
いつもよく書いているのですが
比較的、強気の役や悪人やサイコパスな役の多い人が
普通の一般人や、今作の様に弱弱しい役を演じていると
それ、観てみたくなるのです。
全半に書いたように
多少コミュ障気味でおどおどした空気感の
カンバーバッチは流石に見事です。
ラスト近くの財産も家族もいなくて
一人で精神病院に送られている様子。
胸が痛くなるほどでした。
多くの芸術家が生きてるうちは評価されず
不遇な最後を送るなか、最晩年とは言え、
ファンに支えられて暮らせたことは
本当に、良かったな~
最愛の妻が猫の絵はずっと描き続けて~~
その言葉が本当に彼を救ってくれた。
いい話で終わらせてくれてホッとしました。
ほのぼの系と見せかけて、ココロが痛くなる物語り
んんん?コレって、地味に、豪華キャストちゃうか?
って思ってたら、ワイティティまで出て来てビックリしたよw
とどめは、語りがオリヴィア・コールマンだったこと!
ルイスとエミリーの年齢差は10歳だったらしく。ルイス23歳、エミリー33歳での結婚。うん。カンバーバッチとクレア・フォイでは、そうは見えんぞw
2人の愛の物語り要素は結構幕引きが早くてですね。むしろ、ルイスの妹たち5人の不幸、と言うか不憫さの方が強く印象に残ってしまうと言う。あまりにも狭い世界に生きた女性達、って言う点に心が痛くなってしまいました。
切ないだけの人生だけど、愛を抱えて猫を描き続けたルイスは幸せだった。かも知れないけれど、妹たちはどうだったんだろう?と。
アンドレア・ライズボローのやせこけたヒステリックな表情に「ゲゲゲ」ってなりました。あの美人さんを、ここまで下げメイクしちゃう?次はまた、おっとり美人さんの役で見たいw
ぐうたらの母や妹たち
イギリスの上流階級生まれのルイスは父が早くに亡くなったため、母や妹たちのためにイラストレーターとして働くようになった。そして、妹の家庭教師だったエミリーと身分が違うし年上だと反対されたが、強引に結婚した。しかしエミリーは、しばらくして末期の乳ガンだと宣告されてしまった。そんな雨の日、エミリーは庭に迷い込んできた子猫にピーターと名づけ飼い始め、ルイスはエミリーのために子猫の絵を描き始めた。そして・・・という実話に基づくルイス・ウェインの家族の話。
当時は身分の違いでの結婚は世間が許さなかったのだろうと思った。しかし、父が亡くなって、生活のためにルイスが働くのはわかるが、母や妹たちは何をしていたのだろう?結婚もせず仕事をしてた様にも見えず、文句言ってただけのぐうたらの様にしか見えなかった。
ルイスは再婚もせずエミリーとエミリーの愛した猫の絵を描いて一生を終えた様だが、それはそれで幸せだったのかもしれない。
ルイス役のカンバーバッチは良かった。
パコと魔法の絵本 …
画角も小さく暗い色彩なのに何故か中島哲也の傑作を思い出すオープニング。
カンバーバッチだしね 期待させる滑り出しなんだけど あれ? 全然面白くないや。 まさかこのまま終わりまで? ハイ 終わりまで。
芸術家の天才と言われる人の繊細さが切ない
18世紀のイギリスでは猫をペットとして
飼うという事自体が一般的ではなかったことには驚いた。
また、結婚に関してもとても排他的で
女性が年上(本作の場合10歳上)であると
問題視されたとは、なんともばからしい。
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芸術家、アーティストとはなんとも純真無垢で
繊細な心根の持ち主であることが多く
(勝手なイメージだけど)
そのために素晴らしいアートを生み出すことも
できる反面、なんと心が壊れやすいものなのか…。
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愛する妻、そして妻が愛した猫(ピーター)が
亡くなったことで精神的にも不安定さが増し
精神病を患ってからのルイスが見ていて痛々しい。
作風も発症前後では全く異なったものに見え
色彩豊かでユーモラスにとんだ猫たちが
一変しとげとげしさを増している。
そんな家族のため、妻のためと尽力したルイスの人生を
缶バッチが見事に演じきっていて、
とても45歳の彼が演じているとは思えないほど。
素晴らしい風景と一体化したラストは
ルイスが穏やかに最期を迎えられたと信じたくなる景色だった。
蝙蝠
感動路線に振り切る映画かと思ってたので、淡々と不幸な人生が展開していって少し気が滅入った。
それにしても缶バッチの演技の安定感はほんと凄い。
途中カンバーバッチが演じてるという事がどうでも良くなるくらいのレベル。(褒め言葉)
画集欲しくなった。
映像とカンバーバッチ
絵画の様な映像とカンバーバッチの演技にグッとひきこまれる。が、ストーリーは散文的…愛する妻に家族に仕事仲間にエトセトラ。とりまく人間模様をくまなく絡ませてるから駆け足の展開になった。それでも時代背景も興味深く面白く見れたけど。
孤独で繊細な青年のお話し
思った通り、少年時代は内気で虐められっ子、植物と動物だけがお友達だった。上流階級といっても貧乏貴族で、結婚相手も見つけられない。こういう才能がある人ほど、ビジネスが下手だ。
版権を持たなくて、いくら売れても貧乏から逃れられない。唯一、理解のある妻とも直ぐに死別し、哀れに感じた。しかし、猫ってそれまでペットとしては飼われてなかったんですね。彼のおかげで地位が上がって良かったです。
猫の瞳に映る世界
哀しくて美しい物語。
飛び抜けた才能には優秀で愛のあるマネージャーが必要なのでしょうね。今も昔も変わらない。次女がそうなれればベストだったのだろうが、「上流階級」という悪夢に縛られて、家族を縛り付ける存在になってしまったのが惜しい。彼女をこそ導く誰かがいれば良かったのだろうな。
それにしても、カンバーバッチはこの手の役をやらせたらピカ一ですな。だからこそ迷走中のMCUの中でも"ストレンジ"が輝くのだろう。
全く楽しそうじゃない若草物語
妻をなくした後、心を病みながらも絵を描き続けたネコのイラストで有名なルイス・ウェインの生涯を描いた話。
まず、ルイス・ウェインの家は元々上流貴族だったけれど、雇っている家庭教師を嫁に貰ったことで評判がガタ落ちして、本人だけじゃなく妹達の結婚にまで障害が生じるイギリスの貴族社会が恐ろしい。
だから、一般的に蔑まれていたネコが人間と同じように二足歩行して家族を持って生活している絵は、階級の低い者や世間から爪弾きにされてる人でも普通に生活があって私たちと同じように暮らしてるって伝えたかったのかなと思った。まぁあんな精神状態ではそこまで考えてないだろうけど(笑)
家族の中で男はルイス・ウェインただ1人で、女性が家族の生計を立てれるような時代じゃないから自ずとプレッシャーがルイス1人にのしかかってくる状況で、奥さんも早死なんてそりゃ心病むわ。途中、統合失調症の妹のケアのために家族で暮らすシーンがあって、ルイス以外全員女性だからほぼ『若草物語』っぽいのだが全く楽しそうじゃない。
場所はアメリカと違えど『若草物語』の作者ルイザ・メイ・オルコットも作者自身の生活は結構厳しかったように、同時"男性不在"で生きていくとはどういうことかを現実的に見せられた気がする。
あとは、あんなに作品は売れてるのに版権を自分で持ってなくて家は貧乏だったり、生きるのが不器用な感じが、めっちゃ猫っぽいと思った。犬と比べると、愛情表現も乏しいしフラっと出て行っちゃってそれっきりどこかでのたれ死んじゃいそうな危うさが猫にはあると思うのよね。さらに犬って人に対してカーストつけやがるじゃん?そこなんか貴族社会っぽいよね(笑)これは全て動物嫌いな私の偏見ですが。
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