きさらぎ駅のレビュー・感想・評価
全112件中、41~60件目を表示
堂々巡りの意味
「きさらぎ駅」に向かう電車に乗り合わせたという会社員風の男、若い男女、女子高生は、実は、何らかの事件・事故に巻き込まれて生死の境をさまよっていたというふうに考えることはできないでしょうか。
作品中から姿を消すということは彼・彼女らが死に至ったことを意味し、また作中に戻ってくるということは、医師らの懸命な蘇生措置で、また生の領域に立ち戻ってきたことを意味する―。
作中で、生還への希望を象徴するかのような「光の扉」や、「トンネル」(二つの異なる世界を結びつける通路を象徴)のシーンが効果的に使われていたことも、そのことを裏付けるように思います。
そう考えると、これはこれで、なかなか「出来の良い」(失礼)作品のようにも思われます。
ホラー・オカルトの類は、これまで、その理由だけで観てこなかった評論子ですが、たまたま地元の映画館での上映を見逃していたことからDVDで鑑賞することになりましたが、結果として「蒙を啓かれた」ような思いがあります。
その意味で、思いがけない一本になりました。評論子には。
物語構成には光るものを感じる
民俗学を専攻する大学生の春奈はインターネット上の都市伝説を調査するため生還者に接見し…。
掲示板の投稿を映像化した作品。CGや恐怖演出は低予算ホラー映画にありがちな逆に笑えてしまうクオリティだが、異世界の脱出法やラストなど物語構成に光るものを感じる作品でした。
何だコレ!?都市伝説駅
2004年、“はすみ”というハンドルネームでインターネットの掲示板2ちゃんねるに投稿されたのが始まり。
同1月8日23時40分、仕事終わりに静岡県浜松市の遠州鉄道新浜松駅から電車に乗った所、異空間のような謎の無人駅に到着。その駅名は、“きさらぎ駅”。
そこでの奇妙な体験談を2ちゃんねるに実況で投稿。スレ参加者とリアルタイムでやり取り。
“はすみ”はどうなった…?
“きさらぎ駅”とは…?
知る人ぞ知る都市伝説らしいが、全く知らなかった。
知ったのは、いつぞやTVバラエティー『世界の何だコレ!?ミステリー』で取り上げられた事で。これをきっかけにまたまた注目を浴びるようになったとか。
ここぞとばかりに映画化。
これを、便乗商法と言う。
嘘か真か、存在するか否か…?
それらを題材にするのはホラーの定番。最近だと清水崇監督の“実録恐怖の村シリーズ”。
有名都市伝説を題材にして、近年低調のJホラーに都市伝説ではなく伝説を作る…と思いきや、
監督はよく知らない。何本か監督作あるが、B級が多い…。
製作会社も大手ではない。
その危惧は的中。何年に何本も氾濫する、B級ホラーの類い。
この題材じゃなかったら完全スルーしていただろう。
“きさらぎ駅”について調べる女子大生・春奈は、投稿者“はすみ”を探し出し、話を聞く。
その奇妙な体験談、そこで起きた出来事…。
投稿者と同じ方法で電車に乗り、“きさらぎ駅”へ。そこで…。
前半投稿者の体験談をカメラ目線の一人称で見せるのはユニーク。“体験談”を見るこちら側も体験。
が、話や恐怖や作品そのもののクオリティーやレベルなど、何もかもチープ。
突然頭が膨張しての破裂、人体発火炎上、血管のような何か…本当に令和時代なのかと疑いたくなるくらいの超低クオリティー。
“きさらぎ駅”の不気味な雰囲気や謎を押し出せば良かったのに、展開するのはサバイバル・デスゲーム感。
登場人物たちの言動も意味不明。死んだ人がゾンビみたいに蘇って襲い掛かってきたり、「線路の上に立ってたら危ないよ」と親切に執拗に教えてくれる不気味な老人など、怖いどころかもはや笑えてくる。
『“それ”がいる森』や『貞子DX』もホラーじゃなくコメディかネタとの声、声、声…。最近のブームなのか、それともJホラーはいつから爆笑ホラーに成り下がったのか…?
展開やオチも例外なくグダグダ。Jホラーはいつからこんなつまらなくなったのか…?
ヒロインの恒松祐里はキュート。本田望結も可愛かった。
それには救われるが、春奈が体験談を聞いていて他の人たちを助けようと通りすがった車の運転手を殺すのはドン引き!
ヤベー奴と思われても仕方ない。
実際の体験談からかなり脚色。
一人でのさ迷いが、乗り合わせた電車の数人と。
最後は通りすがった車に乗った筈が(そのまま消息が途絶えるが数年後再び投稿)、ドタバタ襲撃の中光る扉へ。
真偽のほどが問われる都市伝説が完全創作に。
まあ、この“きさらぎ駅”自体胡散臭い。
これ以降、私も“きさらぎ駅”に行ったとか、似たような無人駅の投稿も相次いだとか。
そうなってくると、ねぇ…。
所詮は都市伝説だから。
だけど、中には“都市史実”も…??
良いんじゃないかな
映画館で見る必要は無かった。
頑張って作った感は感じられた。低予算の空気は露骨に出てたが、怪異をイキって撃退したところからの騙しはウマいと思いました。考えた人はすごいなぁ。ボクにはとてもできない。
一番コワいのは人間だ!?
あまり期待していなかったけど、まあまあ楽しめました。
安っぽいストーリーといえば、そうかもしれないけれど、低予算の作品のわりには、けっこうインパクトがあって退屈はしなかったです。
恒松祐里の演技も悪くなかった。それから、意外に、現実世界のシーンの画(映像)は引きしまっていて、なかなか美しかった。
でも異世界でゾンビ(?)に襲われたりするのは、「あれが原因でこうなった」という因果関係がまったく見られないせいもあってか、全然怖くありませんでした。。
場当たり的というか、お化け屋敷的なドタバタした脈絡のない展開。後半は笑えるところも多く、「ひょっとして、これはコメディーなのか?」と思ったほどだった。
しかし、ろくなことが起きない異世界に迷い込むのもコワいけど、ふだんからナイフを持ち歩いている男や、わけのわからんおっさんたちと電車に乗り合わせてしまうこともかなりコワい。
そしてサトエリも……ね。
やっぱり一番コワいのは、人間という得体の知れない生きモノかもしれません。
都市伝説の方を調べてから観賞が推奨です。
『犬鳴村』と同じで、実際の都市伝説の話をキチンと拾って、独自の脚色をしつつ、新しい話にしてますね。
予想外に面白かった♪
ただ惜しいのは、特撮が時おり、ちゃちい…
演技も基本は上手いけど、たまに…
なので、厳しく減点。
でも、話としては星4つです。
惜しいな…
ちなみに、浜松の遠州鉄道は実在する路線で、浜松に行った時に乗った事あります。
久しぶりに浜松に行って、遠州鉄道に乗りたくなりました(笑)
たぶん、この都市伝説、この映画、の影響で、乗客が増えたのでは?
この都市伝説が、こんな有名になる前、初めてネットで読んだ時は、すごい衝撃でした。
どうやら、この都市伝説は創作っぽいけど、映画化までされるとは、話を作って書き込んだ人は誇らしいでしょうね(笑)
ネットに書き込まれた、実際の都市伝説の方を知らない方は、実際の方を読んでから観た方が面白いと思います。
僕は、実際の都市伝説の方が不可思議で怖くて好きです。
意外と面白い!たまにヒヤッと!イラッと!
期待してなかったけれども、意外と楽しめました!
一人称視点がヒヤッとしたりびっくりしたりします💦
ホラーならではのイライラ感も笑笑
エンドロール後までしっかり見てください‼️
意外と時間が短くてさっくり見れます💕
きさらぎ駅への行き方
こういう都市伝説モノを映画化するとまず失敗するのが常なのですが、この作品に関しては成功もしてないけれど失敗もしていないような仕上がりです。
有名な2chの書き込みをベースに物語を発展させたストーリーで、その発想に物足りなさもありますが要所要所で見どころはあるのでエンドロールまであっという間です。
映画館で観るというよりは、テレビのスペシャルドラマで放送してくれたら最高な作品だと思います。
全体に漂うチープ感をスパイスと捉えるとするならば……悪くはないかも
『真・鮫島事件』の惨劇が記憶に新しい永江二朗監督の最新作だが、前作の反省点は大きく活かされており、役者の演技は悪くはないし、物語としても割とまとまっているが、観る側である程度の忖度が必要となる映画であることは間違いない。
2004年に流行った……といっても、主にネット民の中でといった感じだが、都市伝説「きさらぎ駅」というものがある。これは簡単に言うと異世界に迷い込んでしまい、そこから抜け出すには、法則を理解し、攻略するしかない……。といういかにもネットで盛り上がりそうなものだ。
「きさらぎ駅」に迷い込んでしまった者の一人称視点で展開され、その人物が脱出に成功すると、新たに迷い込んだ別の人物の視点に切り替わり、それがループし続けるというもので、まさにゲームのような画作りである。
令和ということを忘れそうになるほどのチープなCGが、予算と技術の都合をひしひしと感じさせる一方で、もしかしたら……と思うこともあった。それは「きさらぎ駅」の中の時間は2004年で止まっていることで、あえて2004年前後のCGのチープ感を表現したのではないだろうか。ということ。たぶん違うだろうが…….しかし、そう考えると本作はたちまち味わい深いものとなるかもしれない。
90年代~2000年代にかけて、サウンドノベルシリーズから発展して、一人称のホラーゲームが出回り始めた。映画化もされた「サイレン」や「零」といったシリーズもこの頃に発売されたものだ。
一人称視点という点でもそうではあるが、主人公が誰を助け、誰を犠牲にして、どう行動するかの選択によって、展開が変化してくるというのは、まさにゲームそのものである。
映画館のスクリーンでレトロゲームをプレイしていると思うと、妙な懐かしさも感じてしまうし、チープなCGが絶妙なスパイスとして機能しているのだ。
チープさに気を取られてしまいがちではあるが、そんなチープさこそが、今作のスパイスだと、ある程度の忖度をすることによって、観ていられる作品となるということ
惜しいっっっ!!
ストーリーの9割は🌟5つでした。
あと1割がダメ、気分だだ下がり⤵️⤵️
最後まで単純に、取材していた大学生もイイ感じのままストーリー展開してほしかった。
そしたら感動(痛快)の映画でした。
本当にもったいない映画。
急な素の芹澤さんアップがいちばん怖い。
2ちゃんねるの都市伝説「きさらぎ駅」を卒論の題材にするために取材をしている女子大生が実際にきさらぎ駅の世界へと行く話。
きさらぎ駅に迷い込むのが2回繰り返されて、1回目は取材相手が体験したきさらぎ駅のエピソードをPOV視点でなぞっていくホラーテイスト強めのテンポ、2回目はその話を聞いた上で主人公が実際に体験していく攻略パート。
1回目のホラー描写はそんな怖くないとはいえ、POV視点なので急に出てきて結構びっくりする。でも私が1番怖かったのは駅に着いてすぐトイレどこか聞いてくる酔っぱらいのおじさん。あの人の顔って素で急に出てくると一瞬モンスターみたいな顔に見えるっていうの結構発明だと思う(笑)
そして2回目は全ての流れを知った主人公が次々に起こる恐怖現象をサクサクと回避していくのが気持ち良い。人間じゃないって分かってるから躊躇いのない暴力爽快だった(笑)ホラー×恐怖におののく主人公の若い女性ってお決まりだけど、本作それがないのが新鮮だった。
主人公が聞いた最後の脱出方法は、高校生の女の子助けようとするつもりでもいざとなると結局自分のことを優先することを見越した上での嘘だったのが胸糞悪いねえ。
全112件中、41~60件目を表示