夕方のおともだちのレビュー・感想・評価

ー　ご存じの通り、廣木隆一監督は高校生の恋愛映画から、今作の様な”大人の映画”も担当している。
　　因みに、私が廣木隆一監督の実力を知ったのは、原作も書かれた「彼女の人生は間違いではない」である。
　　今を時めく、瀧内公美さんを主人公にした映画には、ホント参った記憶がある。瀧内公美さんのその後の活躍ぶりは嬉しき限りである。－

■筋金入りのドM男・ヨシオ（村上淳）は、SMクラブの女王様・ミホの（菜葉菜）のもとに通い詰めている。
　だが、ヨシオは自分をSMに目覚めさせ、突然姿を消してしまった伝説の女王様・ユキ子のことが忘れられずにいた。
　ある日、ミホと釣りをしていたヨシオは選挙宣伝をしているユキ子を見かける。

◆感想

・この作品への出演を決めた村上淳さんと、菜葉菜の身体を張った演技には素直に敬意を表する。
ー　だって、あのSMｼｰﾝに出演するだけでも、勇気がいるでしょう。－

・そんな二人が女王様と奴隷の関係を越えて接していく様も良い。
ー　というか、大都会ではあんな場所があるんですかい！By田舎者。ー

＜互いに寂しき想いを抱えるヨシオとミホの関係性も面白き作品。
　けれど、縄に縛られ、紅いローソクを垂らされるのは嫌だなあ・・。
　”何で、アンナ欲求が起きるのかな。という背景をキチンと描いた作品である。＞

とても雰囲気ありました。
清々しい結末のストーリーは好感もてました。
村上淳、熱演でした。大橋トリオのエンディングテーマもマッチしていました。
とても良かったです。

すごいなぁ、、、。この映画。昔、接待でSMクラブにいってお金をケチってMコース選んだらとんでもない目に会いました。

究極のM男なんだけど、
風俗嬢に心許したり、
そんなとこが人間臭くていい。

原作は未読。山本直樹名義のモノは数点読んでおり、作者の世界観はなんとなくは分かってる（と思う）けど、SMは嗜まないので、いまいち感情移入出来ず。
ある意味、序盤の主人公の事を好きな同僚女性が一番ぶっ飛んでる様な気もするなぁ、それ以外はこの手の映画としては普通と思いながら終盤に。
うーん、この手の映画、それも山本直樹原作でリアリティや倫理観を求めてもとは思うんだけど、引退したSM嬢の源氏名を叫びながら、その人が乗る選挙カーを追うのは反則だろ。その後、選挙スタッフにボコられるのもなぁ。
どのキャラにも感情移入は出来なかったけど、ユキコが一番分からないかな。それに、演技が上手く無いので、本来一番大事なシーンなのになんか・・・・・
どうせなら、森山塔名義のモノを映画化して欲しかった。

寝たきりの母親と2人暮らしで、役所勤めの男・ヨシダヨシオはSMクラブの女王様・ミホのもとへ通っているが、最近プレイで喜びを感じなくなってきた。ヨシオは、その理由が、かつてこの世界に目覚めさせた“伝説の女王様”ユキコのせいだと気づいた。ヨシオは姿を消した彼女のことが未だに忘れられないでいた。そんなある日、ミホと釣りに出かけた時、選挙カーのウグイス嬢をしてるユキコを見かけ、追いかけ、てな話。
SMに興味無いからか、ストーリーがイマイチで、ヨシオにもユキコにもヨシオの母にも共感出来なかった。
ミホ役の菜葉菜が体きれいでスタイル良かった。

この位の作品なら一昔前ならテレ東京の22時以降に普通に放送されてたしエロ映画としても物足りなくストーリーも弱くて平凡過ぎ？

山本直樹原作知ってる身としては
よくこの作品をよく映画化できたね。
の一言につきます。

かなり原作に近い作りになってます

ＳＭの女王様、真正Ｍの男
単なるプレイ＝遊びではない
人間の欲望や心のつながり
をＳＭを通して描いてる
格好つけて言えばそんな作品ですが

でもなんったって山本直樹センセーですからね
それがチョーどぎつく赤裸々に　変態に描かれている

それが映画になるっていうのがどれだけすごいことか・・・

ひとこと言わせてもらえるなら
最後のユキコ女王様のシーンは
いまいち迫力なかったなあ
「そんなに死にたいか・・・」って
にらみつけるユキコ女王様の
姿がこの作品の一番のクライマックスなのに
そこが残念ながらさらっとエンディングに
なってしまうのが惜しかったです。

映画的には表現できなかったのか
原作はもっとユキコ女王様の攻めといったら
すごいもん

SMを扱った作品はR100やフィンランドのブレスレスが思いつくが、ブレスレスとはテーマの繋がりを感じたが、あちらの方
が男の希死観念が強く、動機も強い。それに比べてこちらは親の介護や独り者としての苦労や孤独もあるが、親だってかまってほしいから要介護の演技をSMのようにしているということだろうが切実さは感じられない。

キャメラマンが同じだと思うけれどノイズも良いけれどこちらも素晴らしい。菜葉菜さんのさっぱりしたキャラクターやルックも魅力的。やせ形の人は苦手意識があったけれど、こんな魅力があるんだと発見。

ムラジュン演じる吉田がSMプレイから覚めてしまうというのが全体を貫くけれど、ミホと同伴するってSM好きって言えるのでしょうか。残念ながら経験したことないけれど、SMクラブ通いの人で嬢と同伴するのは、普通のキャバクラと変わらずとてもヘルシーな男性の欲望に見えてしまう。はっきりと野暮に見えてしまう。さらに別のキャリアを歩もうとしているユキ子に迫るなんて大野暮で紳士的に思えない。そういえばキャバクラで興信所かなんかを雇ってやめた嬢を追ってくる人が居るというのを聞いた。それはとても野暮というか、遊びのマナーとして許されないようにも思う。
ユキ子はその後、実際にその町からでなければならなくなる。更にミホはソープに行くらしい。そうなるとムラジュンが死にたいとか言っているのが貴族の戯れ言ぐらい優雅に聞こえる。

山本直樹、原作未読です。

ハードMと、仲良しバイト女王様、伝説の女王様の三角関係的なお話。山本直樹作品の虚無感の中にもハッとするようなリアリティある感情、会話、緩いユーモアは上手く描かれていて楽しめた。こういう関係だからこそ、、のリアルが伝わる。
題材的に敷居が高いかもしれないが良作。

全体的に淡々とした表現なのでハードMシーンはもう少しいろんな描写あっても良かったと思う。

あと漫画はいいけど実写化なら嘘感強すぎて「裏金舞太郎」はやめた方が良かった。

原作は未読です。
映画館の暗室で見る映画だと思いました。DVDやネット配信でみんなで見る映画ではありません。
基本的には笑える脚本で、映画館でもクスクス笑いが漏れておりました。

見終わって「ああ、面白かった」と言う感想ですが、やはり一般受けするような作りにはなっておりません。
その意味では巧みです。

ただ、「お母さん」の設定が原作に忠実なせいなのせしょうが、今ひとつ分かりません。
これだけが惜しい気がします。

私は痛がりなので、M男の心境はなかなか想像し難いのだが、私生活が満たされず、代償に一時の快楽に走っても絶対に満たされない何かがあるのではないかと想像はできる。山本直樹のマンガにある虚無感のなかに溢れる感情が映画でもかなり再現はできたが、登場人物も観客も虚しさは満たせないのかもしれない。

鞭だの蝋燭だの、あれ体当たりの演技なんだろうか。ちょっと痛々しいSMの世界でしたが、ラストはなんだかジーンときちゃったな。
ユーガタフレンド。そっかあの曲か。

これは名作です。
日本アカデミー賞には選ばれることやノミネートされることはないと思いますが、映画芸術の2022年度のベストワンは軽いでしょう。
英題のYou've got a friendで、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭に出すべき作品です。

女王様と店外デート🍺羨まし過ぎます。その時点であんた達のＳM関係はもうダメでしょって思ったけど、すでに友達たったんだね～
わかります。
虹郎のお父ちゃん！すごい😆⤴️
まだまだ、息子に負けてないところを示しました。
You've got a friend はキャロル･キングの曲なんですが、
You've got a⇒You gotta⇒ユウガッタ⇒夕方
Friend⇒おともだち
で、
夕方のおともだち
らしいです。
山本直樹のコミックの原題のままなんで、
ガタガタ言うんじゃねぇ❗

ミホが「夕方フレンド」ってジェームス･テイラーの歌って言ってましたけど、確かにキャロル･キングのよりいい感じのカバーでした。
主題歌の大橋トリオって、ジャズのトリオかと思ったら、ひとりのミュージシャンの名前。
紛らわしいよ❗

菜葉菜はヘブンズ･ストーリーで衝撃的な出会い。気がつけば、ハッピーエンド、どんずまり便器、僕らは歩くただそれだけ、赤い雪と観てきましたが、今作品は彼女の魅力に溢れていました。
私のユキ子女王様は菜葉菜です💞

地方都市の水道局に勤める日本代表クラスのドM男がスランプに陥る話。

寝たきりの母親の介助をしつつ、SMクラブのMコースに通い詰めること4年の主人公が、最近プレイによる喜びを感じられなくなってきた理由を探し求めるストーリー…なのか？

現在お世話になっている女王様への謝罪の為に出待ちしたことで、プライベートでも交流する様になったり、何故か同僚に惚れられて嗜好の片鱗をみせちゃったり、目覚の切っ掛けをくれた人物を気にしたり…。

主人公の設定こそ特異ではあるし、恋愛映画とも違うし、ある意味アイデンティティを追い求めるヒューマンドラマなのか??
どれもあながち間違えでも無いようなところもあるけれど、おバカな思考で突っ走るちょっと片寄った感じはコメディで良いのですよね？

ちょっとズレた面白さはあったけれど、内容の割に尺が長いし、妙に間が長いシーンやテンポの悪さがあるしでノリきれなかった。

※星取りは苦手。何か書きたくなった時点で星5つ！

廣木監督はやっぱし、
キラキラしない方がいい。
エロチックで切なくて
男くさく、かつ品がある。のがよい。
ロングショットの長回しは
昭和の男の照れにも見える。うふふ
あ、あと昔気質にちゃんと
ぐしゃっとしてるのもいい。
最近の映画は真面目に片をつけすぎだ。

SMに才能ってものがあることを知った。
あんなに傷だらけになるのか、とか
抗生物質飲むの？とか

ヘンテコな女の人が
たくさん出てきて、
どの女も決着はつかない
虐待してたムラジュンの母
同僚の寿退社とか丸く収まったようで収まってないよね…
ユキコ女王様のこじれは
この先も気にかかるし

菜葉菜の爽快なエロさがよかった
声出すの忘れてた、からの
アレはなんかぐっときた

泣いてるムラジュンに肩を貸すのは
おお、と思った
私だったら抱きしめちゃうよなー
て。
私も抱きしめない女になりたい。

一個わかんなかったのは
同僚の女子が白いブラウス着てるのに
履いてるパンツがオレンジ系だったこと😂
あのブラウスで
あの色のブラは着けないはずだけど、
パンツとバラバラの着けてるとも
思えないんだよね…て
それはともかく、
あのショットはよかったよね

原作は雑誌掲載の頃から知っています。
だからストーリーはほぼ原作に忠実、
でもSMシーンは普通過ぎてつまらなかった。確かに原作通りのプレイをしたらマジで死ぬだろうから、CGでも特撮でもいい。エグイ半殺しプレイが見たかった。

原作未読で鑑賞です。なかなかの倒錯っぷりなテイストなので敬遠されやすいんだろうなぁとか、観る人選ぶんだろうなぁ・・・って思いますが、そんなことは杞憂ですよ。まさに夕方の「おともだち」。性別ではない、血縁でもない、とある夕方以降のお付き合いで始まった人間の繋がりが生む物語。そんな言葉ないですが「SMフッド系」です。

言葉や態度で伝えられる、分かり合えることもありますが、体で交わすことで分かり合えることも、伝わる心情も、それでしか伝えられないこともあるんだと思います。（城定監督作品のピンク映画見て学びました）言葉じゃなくてプレイで、会話じゃなくてセックスで交わす気持ちの方がより明確に伝わるってことはあると思うんです。結局、生々しいもんですよ人の心なんてもんは。欲望と直結する行動だからこそリアルに伝わるんじゃないかなぁ？だから、とっても鋭利な刃物で誰かの心を傷つけることもあるでしょう。しかし、伝わった時にはソウルメイト級の繋がりを生むのかもしれません。

本作はそれが女王様と奴隷が存在するSMプレイだっただけなんです。自分や生きがいを見出すことが痛めつけられることだっただけなんですね。そんな方々の切なくって温かい大人の心探しの物語だと思います。描写はハードですが、展開はとってもハートウォーミング。村上淳さんの怪演がとっても良いです。不思議なんですがもがく村上さんが哀しくもユーモラスでキュートなんです。ただただ彷徨っている心が見えるのです。そんな彼の一挙手一投足が気になって行きます。彼が見つけるものはなんなのか？見守りたい気分でどんどん引き込まれて行きます。

とっても不思議なんですが見終わったら妙に爽やかです。青春映画を見終わったような気分。見てよかった。ハードな描写はありますが、大事な描写ですから食わず嫌いにならず見ていただきたいなぁって思いました。

全体的にハードな描写はあるものの、コメディタッチの演出ですからホッコリしながら楽しめます。ブラックユーモアも散りばめられてます。烏丸さん演じる母親のくだり、最高ですよ。そうか！そうだったのか！？だからヨシオと母親の関係は成立していたのか！って。なかなかです。

いやぁ、面白かった！

原作未読。
愛に臆病な女性と過去への思い入れに囚われて目の前の愛に気付かない男性のもどかしくも素敵な愛の物語❤ ❤ ❤

「会いに行ったら今度こそあなた死ぬよ？」
「大丈夫」
“会いに行かないから”大丈夫なの？
“会いに行っても死なないようにするから”
大丈夫なの？

人と人とのコミュニケーションってこーゆー些細なところですれ違ったり、思い込みのせいで噛み合わなかったりするんだよね。だから会話とか相手を理解しようとする姿勢って本当に大切。

ラスト、清々しい曲調にのって今後の二人の人生に期待✨✨✨

⚠️
・18禁
・SMの世界を見せる映画ではありません。あらすじの書き方はかなり語弊が😅
・ユキコ女王様がひどい大根です。

金を媒介した関係で女王様と奴隷の関係って成り立つのだろうか。あくまでプレイとしてのままごとみたいなものなら可能なのかもしれないけど。だから、ＳＭクラブには疑問を持っていた。本作はＳＭクラブの客とそこで働くバイト女王様のお話。
男なら「ヒィッ！」ってなるようなシーンもあって（実際、近くの席のおじさんが小さく悲鳴を上げていた）、なかなかドギツイ描写が多い。でも、あまりエロさは感じないのが不思議なところ。ちょっと滑稽だからなのかも。
主人公のよしだは、独身で母親が寝たきり。唯一の楽しみはＳＭクラブに通うこと。何か欠けているのに女性にはモテる。状況は全然違うが、なんか村上春樹の小説のような雰囲気。ＳＭってこんなものじゃないよなって気持ちもわくが、そういう関係性は人それぞれという気もする。
ＳＭというプレイをベースにしているけど、描かれているのは普通の恋愛と何ら変わりない。同じことをしても相手が変わると同じような快感や高揚感がないというのはあり得ること。
でも、情がわいていたり、一緒にいることが居心地よくなると人の関係って別のステージに行ったりもする。だから、最後はなんかいい話になるのもわかる。愛の形を描いたのは十分伝わった。でも、いい話に思えたのは、たぶん大橋トリオのせいだ。