大河への道

劇場公開日:

大河への道

解説

落語家・立川志の輔による新作落語「大河への道 伊能忠敬物語」を映画化。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストがそれぞれ1人2役を務め、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描き出す。千葉県香取市役所では地域を盛り上げるため、初めて日本地図を作ったことで有名な郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。しかし脚本制作の最中に、忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていたという事実が発覚してしまう。1818年、江戸の下町。伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく他界する。彼の志を継いだ弟子たちは地図を完成させるべく、一世一代の隠密作戦に乗り出す。「花のあと」の中西健二が監督を務め、「花戦さ」の森下佳子が脚本を手がけた。

2022年製作/112分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2022年5月20日

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(C)2022「大河への道」フィルムパートナーズ

映画レビュー

4.0歴史の興味深さは嘘があることかもしれない

2022年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

これはいろんな視点で興味深い作品だった。1つ目は大河ドラマの地方への経済効果をめぐる話であるということ。物語が町おこしのための有力なコンテンツになるという前提があって、はじめて生まれる物語だ。2つ目は、歴史に対する視座。後世に伝わっている話のすべてが真実ではない、むしろいろいろな脚色がなされて言い伝えられていることも多い。歴史とはある意味、創作された物語のようなものだという点で、ドラマみたいなものなのだ(だからドラマの題材になる)。3つ目は、モノづくりへの真摯な情熱。町おこしのために調べ始めた伊能忠敬のチームの地図作りへの情熱が時を超えて、一人の中年男性を動かしていく。
町おこしに利用しようと思っていた話に嘘があった、という点で「椿井文書」を思い出した。椿井文書は地域の価値を高めるために、偽の古文書を作ったとされるものだが、伊能忠敬が地図を完成させる前に死んだ話を伏せたまま大河ドラマを作れば、ある意味現代の椿井文書になったのだろう、しかし、人間はフェイクだろうがなんだろうが、そこに何らかの意味さえ見いだせれば特別視してしまうものだ。この映画の物語がそういう方向に行かなかったのはとても誠実だ。

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杉本穂高

3.5打てば響くようなキャストの結束力に魅了された

2022年5月29日
PCから投稿

時代劇と現代劇の両方を兼ね備えた異色ともいえる作品だ。一歩間違えると分かりにくくなったり、誰が何者なのか混乱してきたりと、そんなリスクも少なからず存在したはずだが、本作は物の見事に落とし穴をひょいとかわし、巧みなストーリーテリングで時代を行き来する。そうやって大立ち回りの語りや構造を展開させつつも、作品内に漂うどこか涼しげで飄々とした空気感が労力をみじんも感じさせない。もちろん根幹には伊能忠敬とその弟子たちの偉業があり、伊能の死後3年間という謎の空白時間を創作落語へと練り上げた立川志の輔の異才がありつつ、さらには二つの時間軸と一人二役を齟齬なく成立させた中井を座長とするキャスト一座の打てば響くような結束力があったことは明らかだ。そしてやはり本作に触れると、最終的に日本地図そのものの面白さ、興味深さへ引き込まれずにいられない。もしこんな大河ドラマがあったら観てみたいと本気で感じる自分がいた。

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牛津厚信

3.5キャスト全員が1人2役を熱演した、意義深い時代劇と現代劇の交錯

2022年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

立川志の輔氏の創作落語を中井貴一たっての願いで映画化した「大河への道」は、時代劇と現代劇が交錯しており、それをキャスト全員が1人2役で演じ切るという意欲作。当然ながら、新作落語にある“余白”を埋め尽くし、映画として成立させるための労を惜しまぬ姿勢も確認することができる。それにしても、やはり時代劇における中井の立ち居振る舞いは他の追随を許すことがなく、ただただ美しい。

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大塚史貴

4.0まことに大儀なことです

2024年4月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

知的

発想がユニーク
地図を作った伊能忠敬を大河ドラマ
をつくりたいという
でも知らない記述があった
大河にはできないことが…
わかった
伊能忠敬は地図は未完成のまま
命が尽きてしまう
地図づくりを一緒にしてきた仲間
伊能の陰の立役者が
…高橋景保…の存在
この人がいなかったら
地図は完成には至らなかった
伊能忠敬はもちろん素晴らしい人です
ても高橋の偉業もあります
この役を演じた中井貴一が
…本当。素晴らしくよかった
他の俳優の皆さんも。特に徳川将軍
役の草刈さんの存在もすごくいい
セリフの間とか声のトーンが…絶妙

大広間に日本の大地図を見たときは
…圧巻でした。感動しました
日本の各地を一歩づつ歩いて作った
凄いことです。大変さを
ワラジが物語っていますね
この感じの
中井さんが好きです
松ケンのコミカルさと
掛け合いが相性よくて笑った

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しろくろぱんだ
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