劇場公開日 2022年2月25日

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ゴヤの名画と優しい泥棒のレビュー・感想・評価

全105件中、21~40件目を表示

3.0まとまってはいますが

2022年9月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

癒し系かと思いきや、主人公に共感できず、他のキャストにも違和感を感じながら終盤へ。単なる良いお話とは異なる余韻のための演出だった気もする。

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げっちゃん

3.5元祖N党

2022年8月17日
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「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督の遺作と紹介されていた。
検索したら没年月日が2021年9月22日となっていて、ミッシェル監督が本作について語ったインタビュー映像をみつけた。

『主人公のケンプトンはニューカッスルの住人でタクシーの運転手だったが失業して“活動家”になった。
偏屈な典型的イギリス人で、ある社会運動をはじめる。
年金生活者へのテレビ受信料の無料化だ。
街頭で演説して署名をあつめるが運動は行き詰まる。
受信料の支払い拒否によって投獄もされる。
そこで彼はナショナルギャラリーから絵画「ウェリントン公爵」を盗み出す。ナショナルギャラリーで盗難なんて前代未聞の出来事だ。
彼は盗んだ絵画を“人質”として自宅のタンスに隠し、匿名で新聞社と政府に返却条件を書いた奇妙な脅迫状を送る。
「慈善事業に寄付すれば絵画を返す」という内容だった。(後略)』
(ネットにあったミッシェル監督のインタビュー動画より)

実話にもとづいておりBBCに対して無料化を求める件から、今話題のN某党を思い浮かべた。

ただ映画は権力に抗う庶民の構造をもっているものの、時代背景が1961年であることに加え、そもそもミッシェル監督が笑いとペーソスの作家なこともあり、社会性は副次的な扱いになっている。

にしても映画はN某党をほうふつとさせた。

インタビューにもあるとおり、主人公ケンプトン・バントン(Jim Broadbent)は既得権益(受信料の支払い)に抗って捕まり投獄される。出所後も高齢者からの受信料徴収を止めろと懇請しながら社会運動するが、妻にも叱られるし、世間からも変人扱いされるだけ。そんなとき息子がナショナルギャラリーからゴヤの「ウェリントン公爵」を盗んでくる。

そこでバントンが画策したのは、絵画の時価14万ドルを銀行に預け、利子で3,500戸分の受信料を賄うことだった。善良性が陪審員を説得させ、絵画の額縁以外の窃盗が無罪放免となる。そんな粋な裁量がなされるいい時代だった、わけである。

現代ならどうやるだろう。
権力とたたかうなら正攻法は無理。だから“絵を盗む”ような奇策にでるしかない。きれいごとでは、やられてしまう。だから折衝を逐一動画や音声に残して、拡散させる。あるいは、権力者の醜聞を暴露して浄化する。・・・。

『ケンプトンは謂わば悪ガキで、英雄とよべる人物じゃない。娘の墓に供える花も盗むような男だ。トイレットペーパーもくすねている。ネルソンマンデラみたいに清廉潔白じゃない。でも憎めない男だ。(中略)
ケンプトンは不朽の活動家だと思うね。ああいった人物はどの世界でも必要なんだ。常に権力に立ち向かって、すべてに疑問を投げかける人間がね。』
(上同インタビュー動画より)

時事だから余計にそれを感じたのかもしれないが、映画はじっさいN某党のようなものを描いていたと思う。とくに党首にも増して今話題の暴露系配信者。世間の向かい風も激しい。

よくある皮肉に──
「かれを支持している中核層は40、50代のおじさんであり、じぶんの失敗した人生を悔やむあまり、一文無しから短期間で国会議員に成り上がったダークヒーローに、じぶんを投影し、せめてもの慰めとしている。」
──というのがある。

そのとおり。わたしはじぶんの失敗した人生を悔やんでいる。悔やんでも悔やみきれない。そんなところへあらわれた黒いおっさんがバタバタと既得権やいけすかない有名人を切りまくっていくではないか。・・・。

毒をもって毒を制す──非倫理でも、権力という巨悪に対抗するなら、ありだ。

だいたいにおいて、いわゆる“普通”の候補者は当選してもいい働きをするのかダメなのかが解らない。彼/彼女がたんに1,500万の国会議員給与を目的としているのではないと見定める根拠はなにもない。それならば醜聞を晒すと脅しまくる、悪党を政治家にして、なにが問題だろう。無用な有名人にセカンドキャリアを与えるよりよっぽど有益だ。

選挙が毎回、体制側にまた一人加勢させましょう──の様相になっていないだろうか。政治家選びはわたし/あなたの友達選びじゃない。外も内も悪党のほうが、行儀良く真面目そうに見えながら実は悪党──という所謂“普通の政治家”よりはるかに期待できる。──という話。

ところで、じぶんは政治の話はぜんぜんしていない。知らないし、できないし。無力な庶民として、強権が崩れ落ちるのを見るのが愉快だという話をしている。つまり、いささかも思想や主義主張を表明せずとも、またそんなものが一切なくても「権力に一矢報いる」という基準で判断するとき、ドバイ潜伏中の国会議員はかんぜんにありだ。

なおエンドテロップには「2000年、75歳以上のテレビ受信料は無料となった」とあった。

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津次郎

4.0イギリス人の反骨心をユーモラスに!!

2022年8月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

映画らしい映画を観た。
その満足感でいっぱいになりました。
公共放送BBSの受信料の無料化運動に取り組む
ケンプトン・バントン。60歳。
映画はゴヤの名画「ウィリントン公爵」をケンプトンが
盗んで隠した顛末と、返却して裁判にかけられる過程を
とても楽しく描く。
ケンプトンの狙いは、盗んだゴヤの名画に14万ポンドの金を要求する。
それを年金生活者の受信料に肩代わりしようと言う企みです。
ところが追い詰められてゴヤを返しに行き、
捕まってしまう。
特に裁判場面でのケンプトンの受け答えは実にユーモア溢れて楽しい。
しかし本当の犯人は?
と言う種明かしもあって、二重構造の仕掛けになっている。
この作品は監督のロジャー・ミッシェルさんが2021年に急死なさって
遺作になりました。
ロジャー・ミッシェル監督作品では、
「ノッテングヒルの恋人」1999年。
「チェンジング・レーン」2002年。
そして2018年の「ブラックバード家族が家族であるうちに」
が、とても印象深いです。
急逝が惜しまれます。
また制作総指揮のクリストファー・バントンさんが、
事件の犯人のケンプトン・バントンの孫に当たるとか。

汚れ役の妻ドロシー役のヘレン・ミレン。
もっぱら議員宅の家政婦や、家でも掃除に料理と、
いつものカッコよさもオーラを封印。
それにしても、自分の利益より、年金老人の貧しさを憂える
バントンに、良く別れもせずに連れ添いましたね。
息子のジャッキーを見ても、父親の闘争心(反骨)は濃く深く
受け継がれているのでした。
「テーマ」は反骨・・・ですね。

実は私目、BBC放送、嫌いじゃないです。
アガサ・クリスティのドラマ化作品、
ケネス・ブラナーの刑事役のドラマ。
そして「SHERLOCK/シャーロック」
数々お世話になっています。
(受信料も支払わず、)

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琥珀糖

3.0他の方が高評価で驚いたけど、俺的にはムムムて感じ・・

2022年8月11日
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鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

欧州映画?フランスとかベルギーとか?の作品には、こう言う時間の流れ方?ペース配分の仕方?が有るんだろうけど・・
俺的には非常に退屈な流れだったかなぁ?

英国の国立博物館から盗まれた十四億円のゴヤの絵画『ウェリントン公爵の肖像画』。
この絵画を盗んだお爺ちゃんの物語。
ベースは実話で、実際のお話しらしいんだけど・・

何が伝えたかったんだろう?

主人公の奥さんが、空気読めない『四角四面の真面目な』→悪い人!みたく描写されてるけど?
どうだろうか???

何処にも?誰にも感情移入出来ないまま・・
そのまま物語は結びへ。

ちょっと苦手な作品だったかも?

全然内容も被らないんだけど、何故か?ガーリースーサイズや邦画マザーウォーター見た時の事を思い出しました。

ノッティングヒルの恋人を撮った監督の遺作だとか?

ーーーーー

あえて色々書きませんが、自身の苦手なジャンルや監督を再確認出来ました。

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えびかに伯爵

2.5イギリスの理解を深める

2022年7月7日
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ようにガンバります❗

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雨の夜はヤバイゼ

3.5一方その頃ニューカッスルでは

2022年5月13日
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鑑賞方法:映画館

同日にベルファストを見た。両方とも60年代の話で、衣服や生活感が似通っている。

ベルファストでは宗教をめぐり暴動が起き、少年と家族がイギリスに移住を余儀なくされていたころ、イギリスの田舎町に当時を賑わせた絵画泥棒がいた。

優しい気持ちにさせられる話なだけに、つい比べてしまって、北アイルランドの厳しさをより強く感じてしまう結果に。

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mikyo

2.0本当にこの方法で良かったのか?

2022年5月10日
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自分の主張を聞いてもらう為に名画を盗んだが、
名画を盗む以外にもっと他に方法はあったはずだと思う。
結末は言えないが、やり方は残念だ。

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バウンティ・ハンター

4.0実話だからこそ面白い作品!

2022年5月1日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

昔だから出来た犯行ですが、裁判や経緯なども含めて実話だから面白くて感銘を受ける作品だと思います。

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イ・ジア

5.0確かにそんな高そうには見えない

2022年4月29日
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鑑賞方法:映画館

ずっと観たかった映画がやっと来てくれた。
ほのぼのコメディかと思っていたら、カメラアングルや編集などは、往年のスパイ映画のよう。さすがジェームズ・ボンドを生んだ国。

国営もしくは公共放送の受信料の攻防は、日本だけに限らずなんだな。エンディングの解説で現在のイギリスでは高齢者の受信料は無料だそうだが、日本ではどうなんだろうか?

どこまで脚色されているかは置いといて、魅力的なキャラクターがたくさん。
普通、議員夫人は慎ましくあるべきというイメージだけど、この議員夫人は随分と革新的。パン工場の差別主義なジジイとは大違い、素敵なご婦人。
保守的でガミガミうるさい妻、しかしキッチンでダンスをする時は優しい笑顔。ヘレン・ミレンが色味のない服を着た地味な婆さんを演じる、なのにとっても魅力的。やっぱ良い女優さんだなぁ。
監督をはじめとするスタッフもキャストと安定感があるので、ユーモアも軽快で安心して観ていられる。

今年暫定1位のベルファストや、ボクと空と麦畑、日本で公開したか分からないけどHappy Go Luckyなど、多分イギリス映画が好きなんだな、と気づいた。
そういや週一で劇場に観に行ったキングスマンもイギリス映画だ。

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コビトカバ

4.0若い人にも関心を持ってもらえれば

2022年4月20日
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【鑑賞のきっかけ】
この作品は、公開前から気になっていたのです。
公式HPによると、1961年、ゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗難に遭い、その犯人とされたのは、60歳のタクシー運転手、ケンプトン・バントン。年金生活者を少しでも楽にしようと、盗んだ絵画の身代金で公共放送(BBC)の受信料を肩代わりしようと企てたのだ。とあります。しかも、実話をベースにしているという。
そろそろ、劇場公開も終わりそうな時期になっていましたが、久々に劇場に足を運ぶこととしました。

【率直な感想】
<日本人にとって身近なテーマ>
劇場に足を運んでみると、年配の方ばかりで、若者の姿はありませんでした。
主人公の夫妻が高齢だからか?
でも、「受信料」で賄う公共放送という点で、BBCはNHKと類似しています。
この受信料を、受信設備があれば徴収するというシステムを巡っては、日本のNHKについても昔から議論があり、身近なテーマなのではないか、と感じています。

物語の始めの方で、主人公のケンプトン・バントンは、受信料不払いを理由に捜索に来た公的機関の職員に、「このテレビは、コイルを抜いているので、BBCは映らない」と説明するも、逮捕され、刑務所に入れられてしまいます。
これは、昔から日本でも、「うちは、テレビは確かにあるけど、NHKは観ていない。だから、受信料は払わない」と主張する方がいて、論法はよく似ていますね。
この受信料の問題に一石を投じた人物が、1960年代のイギリスに実在したという本作品を、私は興味を持って鑑賞しました。

因みに、日本のNHKに受信料免除はないのか確認すると、特別にセイフティーネットを必要とする方々の免除制度はあるようですが、「年金生活の高齢者」というだけでは、免除はないようですね…。

<中盤以降からは、法廷ミステリ>
冒頭、ケンプトン・バントンの裁判が開かれるシーンで、物語はスタート(予告編の冒頭もこのシーンです)。
すぐに、ゴヤの名画盗難事件の前に場面は遡り、ここから、先述の受信料不払いのエピソードなどを経て、中盤以降は、関係者が傍聴席で見守る中、ケンプトンが法廷で裁かれていく様が描かれていきます。
実は、この法廷シーンの直前に、ミステリ風の意外な事実が明かされ、ミステリ好きとしては、興味を持って鑑賞することが出来ました。

そして、最後は、「法廷ミステリ」の定番、陪審員の下す評決へ。
「有罪か?無罪か? Is he guilty or not guilty?」
この部分、人により評価は様々でしょうが、私は、さすが映画になるだけのことはあるな、と感心しました。

【全体評価】
この作品、全体的にコミカルな描き方をしていて、ケンプトン夫妻の会話は軽妙だし、法廷シーンでも、ケンプトンのユーモア溢れる証言に、裁判所が笑いに包まれたりする。
でも、夫妻には、ひとつ、大きなトラウマがあって、このトラウマへの取組み方の違いから、すれ違いが生じる、シリアスなシーンもあります。
このように、ユーモアとシリアスを絶妙のタイミングで描いていく物語展開は観る者を飽きさせないと思います。
本作品は、ロジャー・ミッシェル監督の最期の長編映画作品となりました。
こんな素晴しい作品を遺してくれた彼に、哀悼の念を捧げます。

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悶

5.0感動の嬉し涙

2022年4月2日
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鑑賞方法:映画館

魅力的なご夫婦ね。
二人とも優しくて真っ直ぐね。
次男も良い子。

裁判での
真っ直ぐなケンプトンの姿
弁護士の弁のすばらしさと
ウイットに富んだやりとり
無罪になれ!と願っている傍聴席の皆の想いに
心が温かくなって涙が出て止まらなかったです。
これは感動の嬉し涙。
こんな感じ春にぴったり。

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hkr21

3.5社会問題を扱いつつもテンポもよく、ほっこり。

2022年4月2日
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売れない放送作家の男性、高齢者の国営TVの受信料を無料にすることを目的にゴヤの名画を盗む、しかし真相は…という60年代のお話。社会派のようだけど、終始軽快でテンポよく進み、音楽も良くてすごく楽しく観れた☆主人公のキャラがすごくよくて♫実話とはびっくりだわー☆

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mami

2.0寝た

2022年3月27日
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鑑賞方法:映画館

久々に最初から最後まで寝ていました。
面白いか、面白くないかもわからないくらい。

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hanataro2

3.5ハットトリック‼

2022年3月21日
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楽しい

難しい

幸せ

テレビが国の老人たちの孤独に寄り添えるものだと考える主人公が、国営放送を無料にするために声をあげるが相手にされず・・・。そこで、この主張を届かせるために思いもよらない作戦を決行し・・・といった物語。

変わり者のケンプトンはその性格故仕事が続かず、戯曲を書いてばかり。妻のドロシーは、そんな夫に愛想を尽かしながらも清掃業で家計を助けている。息子のジャッキーは意外にも(⁉)父親派。

そんななか、ゴヤの名画が14万ポンドでギャラリーに入れられたと聞き・・・。

随所にコメディ要素を取り入れながら、大きな社会的メッセージが込められた作品。
ケンプトンは確かに偏屈だが、根底にある想いは社会的弱者を助けたいと思う気持ち。彼に振り回されっぱなしのドロシーも、何だかんだ夫を想う気持ちはあり、仲良く踊って歌うシーンは微笑ましい。あんな夫婦に憧れますね・・・。

名画が盗まれ、世間はやれプロの犯行だ計算しつくされた組織的な云々だと言っている様はおかしくて笑いそうになった。割とあっさり盗られてますよ~(笑)

と思いつつ、いち市民のケンプトンの主張が届かないのと一緒で、名画が盗まれてもまさか市民の犯行とは思われず…こんな側面からも、政府は市民の存在が見えていないのだなぁと思わされたり、深みのある内容だった。

裁判のシーンも良いですね。変わり者だが、持ち前の性格で観衆を味方につけ、いよいよ最後には・・・。そして明かされる真実。シンプルなコメディ作品かと思ったが思いもよらない展開に驚き。

思いの外話の内容が難しい場面もあったが、ケンプトンの優しさ、人を想う気持ち、そしてそれをしっかり受け継ぐジャッキーやドロシーの支えに心がホカホカした作品だった。

国営放送ねぇ・・・。
うちと比べてどんなですかねぇ(笑)

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MAR

4.0本当?って程のノンフィクションな

2022年3月21日
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フィクションの様に思わせる程の、実話なお話だそうですが、事実かどうかの考察はこの際、どーでもいいですわ。
楽しい。とにかく楽しくて穏やかな物語りです。
若年層には、テンポがゆったり過ぎて飽きるかも知れないけど、私には1960年代の映画のテンポや映像効果などもオシャレなくらい取り入れてあって、心躍りましたね。
慎ましやかで清貧な主人公が、アイデンティティを老いても失わない姿は、歳を重ねるほど心に突き刺さる。きっと、10年後にも見直すだろう作品に出会えました。

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khanibal

3.0ジム・ブロードベントとヘレン・ミレン、名優2人の燻銀の魅力が光る

2022年3月21日
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笑える

幸せ

ジム・ブロードベントとヘレン・ミレン主演の実話を元にしたコメディ、って時点で観たくなった

1960年代のイギリス。ダメダメだけど憎めない初老の主人公パントンと、生真面目でしっかり者の妻。
バントンは当時話題の名画を美術館から盗み、身代金を孤独な老人たちに役立てようと企むが、そこにはいくつもの壁と、優しい嘘があった…

ノッティングヒルの恋人の監督作だからか、貧しい老夫婦の暮らしがなんとなくおしゃれで、お湯を沸かす間に踊るダンスすら様になる

REDでも男前だったヘレンが、ごく庶民的な生真面目な主婦をいじらしく演じれば、アイリスで包容力に満ちた夫を好演したジムが、憎めないけどダメな男を好感度100%で演じる
その絶妙のバランスが素晴らしい

全体的には、前半が少しもたついた印象だけど、後半の引きがすごい
優しい嘘を含んだ裁判所のシーンは必見

個人的に☆5中3

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12shiho28

3.0史実として面白い

2022年3月17日
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率直な感想は「こんな史実があったのか」ということ。
もし、史実でなければ、こんな都合よいラストになる?と思った気がします。
事実は小説より奇なりとはよく言ったものですね。

アングルなど構成がよく考えられているなとも思いました。

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杏子

4.0(原題) The Duke

2022年3月15日
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雰囲気も画面のテンポもよくて、心温まり、とても楽める作品でした。観に行って良かった。今までのヘレン・ミレンが演じていた役柄とはイメージ違うけど、とても合っていました。

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AYK68

4.0泥棒のどこに優しさを見いだすのかはきっと人それぞれ

2022年3月15日
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日本でも展示されたことがあるゴヤの作品『ウェリントン公爵(The Duke of Wellington)』(1812-14)の盗難事件を基にしたストーリー

この絵画に描かれているのは1815年のワーテルローの戦いで、かのナポレオンを打ち負かしたイギリスの英雄アーサー・ウェルズリー。

そんな英雄の絵画が盗まれたとなれば、イギリス中で話題になるのもうなずける。
年金暮らしのケンプトンは、ゴヤの絵画泥棒となり、多くの高齢者のために絵画の身代金を要求し、公共放送の受信料に充てようと企てる。

映画の原題は『The Duke(公爵)』だけど、今回は邦題の方が好きかな。
泥棒の優しさはいくつかあって、その1つ1つがケンプトンさんの魅力になっている。

ケンプトンと長年を共にする妻役にはヘレン・ミレン。この2人の心の在り方の描かれ方もこの映画を観て良かったなぁと思うところ。

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スクラ

4.0本当に大切なことを語らない美学

2022年3月14日
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鑑賞方法:映画館

夫婦の間にあるすれ違いや葛藤が、画面の絵からにじみ出てくる演出が心地よかった。主人公ののキャラクターやセリフ劇で楽しませる工夫を忘れずに、でも大切なことはセリフでは語らせない。上品な映画でした。

個人的には、主人公家族のアパートメントのある交差点から、遠くの工場の煙突が見える画面がとても印象的でした。工業化が進む町と、取り残されていく老人が対比的に描かれているように感じました。劇中にある、「この絵にそれだけの金額を払うくらいなら、福祉に回せ」というメッセージが一目で表された構図ではないでしょうか。

「あなたは私であり、私はあなたである。」現代社会に語られるべき言葉だと思います。
次男のキャラクターがあまり深く描かれず、長男の掘り下げももう少し欲しかったなと思ったので、-1.0させていただきました。

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のむさん