BELUSHI ベルーシ

劇場公開日:

BELUSHI ベルーシ

解説

「ブルース・ブラザース」のジェイク役で知られるジョン・ベルーシの栄光と苦悩に迫るドキュメンタリー。破天荒な魅力で人気を博し、アメリカのコメディ界に革命を起こしながらも、人気絶頂の1982年に33歳の若さで薬物の過剰摂取により急逝したジョン・ベルーシ。アルバニア系移民の家庭に生まれ、シカゴの即興コメディ劇団からキャリアをスタートした彼は、その成功を機にニューヨークへ拠点を移し、コメディアン・俳優・ミュージシャンとして大成功を収める。しかし、あまりにも早くアメリカンコメディの象徴的存在になったことが、大きなプレッシャーとなって彼にのしかかっていく。高校時代からのパートナーである妻ジュディスの自宅地下室に保管されていた未公開音声テープや大量のラブレター、詩が物語を牽引。ジョンの相棒とも言える俳優ダン・エイクロイドら関係者へのインタビューやアーカイブ映像、アニメーションを交えながら、嵐のように駆け抜けた彼の人生を愛あるまなざしで振り返る。監督は「ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている」のR・J・カトラー。ロックバンド「ゴリラズ」のアートワークで知られるアニメーター、ロバート・バレーが劇中アニメーションを手がけた。

2020年製作/108分/G/アメリカ
原題:Belushi
配給:アンプラグド
劇場公開日:2021年12月17日

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Belushi (C) Passion Pictures (Films) Limited 2020. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.5怪物ベルーシの死から40年

2021年12月31日
PCから投稿

コメディ界で多大なる才能を開花させながら、33歳の若さでこの世を去ったジョン・ベルーシ。『アニマルハウス』や『1941』や『ブルース・ブラザース』の破天荒な暴れ者ぶりでも知られる彼だが、本作を通じて内面にあった悩みや不安、はたまた妻にだけ打ち明けた素直な思いをこれほどストレートに突きつけられると、自分の中の固定観念にも近いベルーシ像がことごとく覆されていく。また、当時のコメディ・シーンの根幹を担ったナショナル・ランプーンやシカゴの即興劇団セカンド・シティのメンバーたちがやがて「サタデー・ナイト・ライブ」へと集結していく大まかな流れを確認できるのは大きな収穫でもある。だが、当然ながら本作には終盤にかけて哀しい運命が待っている。もしも彼がドラッグに溺れることなく生きていれば、今では70代。きっといぶし銀の名優になっていたに違いないーーーーと悔しさがにじむ。この怪人の死から間も無く40年である。

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牛津厚信

4.0ジョン・ベルーシ。アナーキーに時代を駆け抜けた天才コメディアン

2021年12月15日
PCから投稿

泣ける

笑える

悲しい

初めて見たのは『アニマル・ハウス』(78)。ジョン・ランディス(監督)、アイヴァン・ライトマン(製作)、ハロルド・レイミス(脚本)等、後にハリウッド・コメディを牽引していく精鋭たちが集結した学園コメディで、新入生たちの前に現れる強烈な先輩を演じていたのがジョン・ベルーシだった。ほとんどセリフはなく、飲み干したビールの缶を額に押し当てて凹ませるとか、アナーキーなギャグで画面を圧倒するその不敵な存在に、妙に心を揺さぶられた思い出がある。しかし、類い稀な才能に恵まれながら、人気を維持することの不安に苛まれ続けたベルーシが、やがて、麻薬の過剰摂取によって33歳の若さでこの世を去るなんて、当時は思ってもみなかった。

そんな天才コメディアンの短すぎた半生を、残された最愛の妻が提供した秘蔵映像と共に振り返る人物ドキュメントは、ミュージシャンでもあったベルーシが盟友のダン・アイクロイドと共に立ち上げたユニット、ブルース・ブラザースの活動についても触れられている。実はその映画版『ブルース・ブラザース』(80)のキャンペーンで来日した際、ベルーシとアイクロイドが取材の合間に東京の吉祥寺にあるライブハウス"のろ"に飛び入りで出演し、ブルースを2、3曲演奏してご機嫌で帰っていったという日本フレンドリーなエピソードも。

本作はそんな楽しい出来事も思い出させてくれる、懐かしくも痛々しい人物回顧録。因みに、アイクロイドがベルーシのために用意していた次回作が『ゴーストバスターズ』(80)で、代役を務めたのがビル・マーレイ。来年2月には久々の続編が公開される。

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清藤秀人

4.024時間365日、「ジョン・ベルーシ」であり続けるということ

2023年11月7日
PCから投稿

22歳で地元シカゴのコメディー劇団、ザ・セカンド・シティの初舞台。
24歳でナショナル・ランプーン・ラジオアワーに出演。
26歳でサタデー・ナイト・ライブに出演。
27歳で高校の同級生ジュディスと結婚。
29歳で映画アニマル・ハウスに出演。
30歳で映画1941に出演、サタデー・ナイト・ライブを卒業。
31歳で映画ブルース・ブラザースに出演。
33歳でドラッグの過剰摂取により急死。

レストランを経営するアルバニア移民の両親の元、4人兄弟の長男として生まれたジョン・ベルーシ。
スポーツも、音楽も、なんでもできるけど何者でもない男だった彼。
そんな男がコメディ俳優として舞台上で大暴れし、ほんの10年そこそこで世界中の人気者となった。
全てを手に入れた絶頂時、ドラッグの過剰摂取で急死してしまう。
生き方は全てがパロディだったが、死に方は本物のロックスターのよう。
皮肉な話だ。
彼の特異なキャラクターは死後40年過ぎた今も、映画の中で輝きを放っている。
本作で紹介される妻へ宛てた本人直筆の手紙の文面には、彼が心の内に抱えた空虚感が滲んでいる。
その正体がなんなのか、彼自身にもよくわからないというもどかしさ。
「ジョン・ベルーシ」というキャラクターは誰にもコントロールできなかった。
もちろん、自分自身にも。

彼の音楽について
 元々彼が好きな音楽は、レッド・ツェッペリンやブラック・サバスといったハードロックだった。高校時代はレイブンズというバンドでドラムを叩き、シングルを1枚録音している。シカゴに住んでいたことがあるくせに、彼はブルースをまったく知らなかった。そんな彼が黒人音楽マニアのダン・エイクロイドの影響で大量のブルースレコードを買い漁るようになり、ついにはブルース・ブラザーズを結成。ディスコブームの影で下火になりつつあった黒人音楽の見直しに多大な貢献を果たした。ただ、本作によれば、彼はその後パンクバンドのドラマーへ転向していたという…。

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jin-inu

4.0ブルースブラザーズファンとして

2023年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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撃たれる前に撃て
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