ある男のレビュー・感想・評価
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地味なタイトルですが名作だと思いました
結婚して自分と生活を共にしてきた旦那が亡くなった後で、その経歴が別人のものだったというミステリー映画です。
未亡人になった妻から依頼を受けた弁護士事務所が、亡くなった旦那の隠された過去の経歴の調査を開始するのですが、驚きの結末を迎えます。
この映画の始まりと最後に映し出される絵画が伏線となっていて、作品全体に重いトーンを与えています。
第46回日本アカデミー賞で、最多8部門で最優秀賞受賞したのも、納得です。
地味なタイトルですが、私は名作だと思いました。
余韻が残る作品
物語は淡々と進むが、キャストが自分達の役割をしっかり演じていた印象です。映像で全てを解決せずに、観る側へ感じ方を投げかけている。原作もさることながら、監督が良い作品に作り上げたんだと感じました。
小説よりもわかりやすくて面白かった。 難しい法律問題をきちんと説明...
小説よりもわかりやすくて面白かった。
難しい法律問題をきちんと説明し、登場人物も際立っていた。
視聴者を考えさせる終わり方も秀逸
柄本明の大阪弁の闇
映画のストーリーは淡々と真実に迫っていく
抑制の効いた俳優たちの演技もそれと相まってこの映画のトーンをつくっている
ラストの展開も観客の期待を裏切らない
でもそれだけならある意味平凡な映画だ
この映画に深みを与えているのは柄本明の大阪弁であると感じた
関西の人には違和感を与えるエセ大阪弁を操って、(レクター教授ほどではないが)闇への入口を体現している
彼の視点からは、自分の人生や彼の手により他人の人生を生きようとする人々はどう見えているのだろう?
それは人間の存在としてありうべきものなのだろうか?
そこで感じる幸福は本当の幸福と言えるのだろうか?
そこにこの映画の本当の問いがあるように感じました
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あとは小籔さんの存在がなんか深いわー
彼にも賞をあげてほしい笑
逃れられない闇
付き纏う自身のルーツに翻弄されるミステリー作品。
非常にゆっくりと、ページをめくるように進む物語が秀逸でした。
そんな作りだからでしょうか、安藤サクラを始めキャストの演技をじっくりと堪能できます。
それと窪田正孝ですね。気がつくと良い雰囲気を出すようになってました。
妻夫木聡も表情がうまく、段々と重く沈んでゆく感じが良かったです。
作品はそれぞれが抱える“逃れられない闇”、それらが実に巧妙に絡み合っていました。
社会的な差別や偏見がずっと横たわり、絵画で始まり絵画で終わる。
この皮肉めいた強烈な仕掛けが効いてました。
きっとどこにでもいるであろう「ある男」の物語でした。
日本アカデミー最多受賞作品なので
観る機会を逃していましたが日本アカデミー賞を最多部門受賞した作品なので少し遠くまで観に行きました。冒頭の安藤サクラと窪田正孝の出会いの場面だけで延々と見ていられます。やはり良い役者さんはただ見てるだけで良いですね。妻夫木さん含めてメインの役者さんも脇を固める役者さん達もとても素晴らしかったし脚本も素晴らしいかったです。ただ個人的な日本アカデミー賞は僅差で流浪の月の広瀬すずと松坂桃李、横浜流星さんでした。
モヤモヤ感がたまらない
出だしから引き込まれてしまうような作品ではなく睡魔が襲いますが少しずつ引き込まれます。
皆さんご存知のとおりアカデミー賞ということで観ました!
ラストに近くなると色々見えてきます!
やっぱりか…って思ったりします!
気になる方は観てください!
何と言ってもアカデミー賞ですから…
私の個人の評価はまあ普通より良いってだけですが心には残ります。
濃厚骨太な‘鑑賞’すべき邦画
浮遊した【個】なんて存在しない、つまり何かしらのルーツや社会などの集団、評論家の西部邁さんが仰っていた【真空パック】状態の個など存在し得ない。
その十字架とでもよべる運命を背負った人たちの、もがきながら懸命に生きる物語だ。
全編を通して出てくる自分とは違う境遇の人への無理解・無神経・差別意...
全編を通して出てくる自分とは違う境遇の人への無理解・無神経・差別意識・排他意識・・・
そんなものにあてられつづけて、しんどいしんどい、、
でも、人と人 としても関われる。捨てたもんじゃない!と!!
おもしろかった。そして、役者さんたちがすてき!
本物はどこに
この物語は、戸籍偽装をテーマにした話でありタイトルからは考えられない映画でした。
キャストは豪華であり物語も奥深いので自分には話として難しかったかなって所でした。小説版でも話が異なるそうなので読むタイミングがあれば読んで追記をまたしに来るかもです。
素敵な映画、そして安藤サクラ
安藤サクラの演技を見るだけでも価値がある
冒頭のシーンの表情から凄い。
もちろん映画としてのできも素敵
「人とは何か」を練られた構成で、しかし静かに落ち着いたテンポで考えさせる。
ひとつひとつのシーンに込められた意味が迫る。
ラストシーン。そう、他人の人生を語ることが自分の来し方行く末を考える事になる。
演技に魅せられ、ずっしり心にくる映画
キャストが豪華で割と楽しみにしていた作品。
序盤から窪田さん安藤サクラさんの静の演技に引き込まれた。
さすがだった。ずーっしり重ーいあの感じが出せるのすごいなって。
でも、自分の理解力無さすぎて、妻夫木さんが調査してる途中の場面で混乱しかけた。
親のこととか家柄とか生まれた時から決まってしまっていること、どうしても変えられない過去、いろいろ抱えて抱えきれなくなってこの映画のある男のようになってしまっている人が現実世界にいてもおかしくないよなぁって思えた。
最後の最後に主演がなんで妻夫木さんなのか種明かしされるあの終わり方も好きだった。
愛する人のなにを見ているだろうか。
肩書きやカテゴライズされた要素はどれ程の意味を持つのだろう。誰かを愛するとき、その人のなにを見ているだろう。そんな問いかけを感じました。
平野啓一郎原作の脚本は期待を裏切らない密度で、平野さんが提唱する分人主義をベースに、戸籍ロンダリング、死刑制度、ヘイトスピーチなどをテーマに取り入れています。哲学的でありながら物語である意味を強く感じる主張がありました。
「戸籍を入れ替え生き直す。それぐらいのことをしなければ生きていけない人もいるんだ」特に印象に残った台詞です。
ミステリー要素も濃く、サイコホラー感もあり迫られるような音の使い方は追い詰められる、逃れられない、そんな登場人物の感情と観客をリンクさせる演出で追体験させられているようでした。映画館で映画観てるなあ。という実感を強く持ちましたし、素直な感想は「怖かった」です。
場面によって主人公が変化する構成も面白かったです。複数人の人生に焦点を当てているため登場人物も多いのですが、煩雑さもなく流れが入ってきやすかった。
極力情報入れずに観たため、次々出てくる演技派俳優に驚き、笑みが溢れてしまうほどお芝居に圧倒され続けられました。
里枝の息子役坂元愛登さんもお芝居素晴らしかったです。間の取り方空気の作り方の事実っぽさたるや。この2人のシーンは台詞演出ともに良いものばかりで見どころの一つです。
買わないと何か悪い店には入りづらい
結婚相手の男が実は誰なのかが分からない。
その理由をひもといていくミステリー。中々面白い作品である。
物語の流れで主人公が変遷する。
良い点
・お経のリズムに敏感な妹
・刑務所の人
悪い点
・難解な交換
・そっくり
・むしろややマザコン
その他点
・在日
・調査費用
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