劇場公開日 2021年10月15日

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「若いから…かな」WHOLE ホール Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0若いから…かな

2021年10月16日
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単純

難しい

二人のハーフと呼ばれる青年のコンプレックスの話。

ハーフと言われることを嫌いハーフじゃなくてダブルであると訂正する青年春樹と、父親を知らずハーフと言われる自分は日本人だと言う誠が出会うストーリー。

自分は純日本人だからわからないのかも知れないが、ハーフという言葉に一々引っかかるのってどうなんでしょう?
出身地どこ?とかと変わらない、知らない人との会話の中での挨拶程度のものではないのかと思うし、特に春樹はそれなら何で誠に色々質問を投げ掛ける?と感じてしまったし、仁美に言われたことが全てでは?

誠のそれは、ハーフであることは関係ないし…。

という訳で、人それぞれ大なり小なり持っているコンプレックスの一つに対して、向き合ったものがたまたまハーフというだけという風にしか感じられず、それにしては掘り込まれておらず響かなかった。

Bacchus
秋村遊@受験生さんのコメント
2021年10月22日

アメリカと日本のハーフです…!

作中に、春樹が敏感にハーフという言葉に嫌がるのは多分、『ハーフ』という言葉を差別用語として感じてしまっているからだと思います。
「ハーフ」という言葉は差別の意図はなく、無邪気に使われる場合が多いですが、その言葉そのものは純日本人を「普通の」日本人と区別し、他を『他所』に分けた言葉としても認識できます。

実際、同じ日本人の血が流れているのに、「お前は外国人」と言う扱いを受けた日本生まれ・日本育ちのハーフは「非日本人性」を理由に差別を受けるのは理不尽だ!と思ってしまうのではないでしょうか。
それを経験したことないのに、理解した顔をしないでよ!!という葛藤を春樹は仁美に八つ当たりしたんだと思います。(私自身、母に何度かそういう感じで八つ当たりしていた時期ありますし)

人生で積み重ねで生まれるコンプレックスは克服することができますが、生まれつき持ったコンプレックスは一生ついて回ってきたりします。ハーフにはハーフしか経験できない『アイデンティティー』というコンプレックスを抱えるので、周りの反応によってそれが大きくその人(ハーフ)の人生に影響するんだと思います…!

秋村遊@受験生