劇場公開日 2021年10月29日

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「【葛藤】」徒桜 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【葛藤】

2021年11月5日
iPhoneアプリから投稿

この作品は、舞台がベースだけあって、実は、想像力が必要な気がする。

この作品の登場人物は決して多くはない。でも、見た目より人間関係は複雑だ。

(以下ネタバレ)

好き。
でも、親友が好きなんだったら、好きとは言わない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。

好き。
でも、親友が好きだと知っているから言わない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。

好き。
好きと言いたいけど、なんて接したら良いのか分からない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。

好き。
でも、自分のことを考えたら言えない。
「浩太に好きと思ってもらえる人は幸せ」。そう言って、突き放さなくてはならない。
傷つけてはならないから。
もし、僕だったら、どうするだろうか。

どうして、こうも人はいろいろなことを考えてしまうのだろうか。

一平の病気がもたらす変化。

思い続けてるだけじゃなくて、はっきり意思は伝えないと。
行動に出た時は既に遅いこともある。
でも、アサミの意図は痛いほど伝わる。

壊れていく一平。
回復の可能性は低い。
こと切れそうな一平。

もし、僕だったらどうするだろうか。

正解のない問いをずっと考え続けなくてはならない。

友達の程度による。
好きの程度による。

もう、壊れる一方なんだから、死なせてあげれば良い。
可能性が僅かでもあるんだったら、助けるべきだ。

葛藤は常にある。方程式のようには決断できない。

ただ、行動には必ず結果が伴う。

でも、人は、そこにある結果を受け入れて生きていかなくてはならないだけだ。

ワンコ