劇場公開日 2023年1月20日

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「子供は境遇に悲観して下を向くことは無い」エンドロールのつづき ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子供は境遇に悲観して下を向くことは無い

2023年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

素敵な作品だった、それが観終えた時の感想でした。
子供たちの行為は法に触れるものであり、もちろん許されるものではありませんが、自らの欲望を叶えるために一直線に邁進する姿、キラキラとした眼差しはほれぼれとしてしまいます。
主人公サマイの父が丘の上に佇み、牛飼いとして輝いていた在りし日の自分を捨てきれずに背を丸めている姿と対照的でした。
サマイをサポートする映写技師のファザル、いつも心を込めて食事を作り、暖かな眼差しのお母さん(インドでは女性の発言権が弱いのでしょうが、それでも見せてくれた、サマイを護るためにとった夫への一度の反抗も含めて)など、金銭的には恵まれなくてもたくさんの幸せを感じ取ることができました。
インドらしい色彩に溢れた映像も良かったなぁ。

ニコラス