アフター・ヤンのレビュー・感想・評価
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他人の葬式を見てる気分
特に思い入れのない人物の日常の一コマをひたすら見せられ、居なくなっちゃって寂しいね…と残された者の干渉に浸る様を眺める作品。
アーティスティックな映像美を楽しむ…というには、ごちゃごちゃ煩い。冗長なセリフがたっぷり盛り込まれてます。なので、知らない家族や男女関係であっても、表面的には共有できます。
でも、要は知らない人です。
好みの問題もあるのでしょうが、私は登場する全員に対して好感が持てず、尚のこと辛かった。
上映時間掛ける1.5くらいの体感時間でした。
未来の成仏のお作法
壊れてしまったAIロボット。
メモリーを再生して確かめる行為自体が死んでしまったヒトのことをどうしても亡きものにはしたくないという気持ちがひしひしと伝わって来て沁みた。いとおしくて切ない。人間は死んだあとに故人の記憶や感情を確かめることは出来ないから、AIロボットはむしろ幸せだったとさえ思う。クローンやAIロボットが当たりまえの未来設定だったけど、人間の悲哀には時代は関係ないと思う。
子役の娘がかわいいのは反則。
未来なのにもろアナログ職人のじいさんはアウト。
A24の映画は中国寄りで日本人をバカにした作品もあるけど、切なさの表現の多様性に関しては支持したいと思う。食器や南部鉄瓶は日本だったけどね。
コリン・ファレルがこんな渋い役なのも意外だった。殺し屋しか出来ないと思っていたから。
ジョディ・ターナー=スミス、綺麗ですな~
未来の夫婦はAIロボットに子守させて、忙しい時間の合間を使ってセックスするのがお決まりなのかと思わせる描写もなかなかだった。
想ひ出
中国人養女の為に認定中古で購入したアンドロイドのヤンが故障し、修理方法を模索する中でヤンに取り付けられていた映像メモリがみつかる話。
茶葉店を営む白人の旦那ジェイクと黒人の妻カイラと中国人の幼い養女ミカ、そしてミカのお兄ちゃん的存在の中国人型アンドロイドのヤンという4人家族が踊っていたら、ヤンが暴走~動かなくなり巻き起こって行く。
1日に数秒の動画を保存できるとか言うけれど、それがないと人の顔や動作とか景観とか記憶できないんじゃね?なんて思ったし、何のかは知らんけど、レギュレーターが修理出来なくて買い替え要ってどんな殿様商売だよ!なB&S社とかはツッコミは無用らしい。
ヤン視点の記憶という名の記録も、なぜかヤンがみているのとは異なる方向からの視点だし、なんならヤンも映っているって?
そんな設定はまあ良いとして、この作品は何の話しで何をみせたいんだ?と良くわからない状態でまった~りと進行して行くから冗長で仕方ないし、結局ホニャ~っとアンドロイドの恋愛ですかね?
そしてミカちゃん駄々っ子が過ぎるね。
ちょっと悲しく優しく緩く愉しい物語ではあるけれど、これといった盛り上がりはなく、何となく「いいはなし」以上のものは感じられなかった。
澄んだ空気を吸い込んだ気分
ヤンを見てたら、小出恵介元気かな〜…て久々に思い出した。
話はもっとヒネりがあるのかと思ったら、わりと素直すぎる展開。
感動ぽい流れで終わるけど、あんだけ個人データ残ってたら、逆に恐怖。
Aska Matsumiya
ヤンの記憶を最初に観た時のその映像
廊下から見た部屋の中、木、茶葉、夫婦、ミカ、自分
ただ記憶の断片なだけ
それで自分が泣いてしまう意味がよくわからない
音楽かな、編集がそうさせたのか、懐かしいと思ったのかも
感情移入?自分の卑しい期待に軽く失望したのもある
美しかった
あの少しの時間は本当に美しかった
挿入歌は「Mizuiro Memory(A.I Version )」
Mizuiroってローマ字にするとかっこいいね
ライトブルーでもウォーターカラーでもないもんね
UAの「水色」は唯一無二だ
そしてあの瞬間は本当に映画だった
覗く映す記録する覚える溜める再生する
見る観察するヤンの眼差し
車の中でヤンとミカが両親について話すシーンがあった
トンネルなのか、車の窓に映る光が形を変えながら
二人の顔を照らしたり影らしたり
みえないよっ!ともどかしくて少し前のめりになって恥ずかしかった
クローンの少女と父親が森の中で歩いているシーン
フレームインした木で二人が隠れた後木から出てきたのは父親だけ
私は手を掻いた 両手をワサワサしてた
涙がジワーって出てきて
全く意味は分からないの!その後説明されることも勿論ないのだけど、私の行動に意味もないけど
なんがザワザワした
でさ、お父さんが言うのよね
ヤンはエイダにまた会えたって
もーなんか、、、良かったよ!
会えて良かったの良かったもあるし脚本と映画と演出と言い方とそう言うのが良かったの良かったもあるし
あぁよかったなぁ
オープニングのダンスシーンを嫌いっていう人を私は一生好きにはなれないと思う。
『おもひでぽろぽろ』の頬骨は嫌いだったけどヤンの頬骨はすごい好きいい頬骨
帰りのバスの窓から、カフェの前でけん玉する黒人を見た
大学について友達の心理テストで「今思い浮かぶ好きなものを一つ言って!」わたしは太陽!って言った
診断結果はくだらなくて忘れた
朝早くバスと電車を乗り継いで遠くの映画館へ行く
その時に見た白っぽい朝日 秋の風
帰りのバスから見える木漏れ日
大学の教室の中に入ってくる高い空からの夕陽
今日は映画館でたくさん泣いたから
太陽が沈んだらすぐに眠くなると思う
2022/10/25
ヤンの後に始まったいい一日でした
忘れるなら忘れたで別にいいや
叙情的で新感覚のサイファイ
非常に静寂に満たされていて、お茶とかノスタルジックなものをメインで扱っているためなのか、虚無感見たなものを感じる作品。かといってディストピアとかテクノロジーに対してのマイナス思考などは全く感じず、むしろ安寧の未来みたいなものを予感させてくれて、ほんのり少しだけ癒やされました。
洗練された映像と音楽・音響を十二分に堪能できたので、複雑で入り組んだ内容ながらも、終始集中していた気がします。ただ、静けさが際だっているだけには油断すると落ちそうになるかもしれません。
期待したとおりの秀作でした。
Memory world
予告の幻想的な映像が気になり鑑賞しました!
家族が住んでいる家がとても素敵でした👏🏻✨
庭の自然が見えるガラス張りの建物・間接照明・
美しいインテリアのセンスが良かったです♬✨
グァグァの記憶のデザインがとても印象的でした😊
音楽も綺麗でインターステラーを思い出しました。
ラストが唐突だったので、すこし笑ってしまいました。
ヤンさんのことを信頼していた娘さんが救われずに可哀想でした😭
*個人的に残念だった事…
グァグァの記憶を見た事によって、人々がAIの大切さに気づいたり・家族がAIに感化されてより団結するような展開があると良かった気がします。
再生不能となったロボットのメモリー(記憶)を辿る
ロボットが故障し修複が不可能という事実を突きつけられた時、共に過ごしてきた家族は人間の死として認識する。そしてそのロボットに埋め込まれたメモリーチップからロボットの記憶(?)をたどり、ロボットとの深い絆を再認識し、改めて悲しみに暮れる。人の死を扱うように、静謐な映像はたんたんと流れていく。観るものは自分の大切な人の死を思い出す。また、これから訪れるだろう大切な人の死も考えるだろう。人が生きているうちに脳内の記憶を残すことができないかと考える人もいるのではないだろうか。そういう時代がいつの日か来るかもしれない。実際、死んでしまった僕の大切な人はどんな記憶を残して亡くなったのだろう。僕はそんなことを考えながら、死をテーマにするかのようなこの静かで重いSF映画に浸った。
静かなSF。
SFとくくるには微妙なヒューマンドラマだった。たんたんと人種バラバラな一家と壊れたヒューマンロボットとの交流が描かれてた。添え木の話はしみるなー。記憶内臓の話辺りからサスペンスっぽさもあったけど…。しんみり感じる作品かな。
美しい映像が印象的。
まったりとした展開。
加えて睡魔を誘発させる心地よい音楽。
これより半分位寝てしまいました(笑)
美しい映像が印象的。
ダンスのシーンには引き込まれた。
国籍や肌の色の違い。
これに加えアンドロイドだろうが、大切なひとつの家族を表現したかった感じでした( ´∀`)
わぁ~好き~!!!
美しくて切ない、近未来なのにどこか郷愁を感じる風景
装飾美術も、抑えた色味も演出も、とても好みでした
人間でもAIでも、大人でも子どもでも、血が繋がっていなくても、
ひとつ屋根の下で過ごしたら、それはもう家族で大切なもの
そんな大切なことを思い出させてくれた ヤン。
動かなくなってしまったけど
ヤンの存在は、この家族の心に生き続ける
家族として
ステキなストーリーでした
とても気分が良いです
また、
坂本龍一さんや
日本人のAska Matsumiyaさんが音楽を担当されているなどの
予備知識無しで観たので、
劇中の、ものすごーく良いシーンで、
わたしの大好きなUAの、その中でも大好きで
お風呂でよく口ずさむ『水色』という曲が
ステキにアレンジされて流れてきて、
それに気づいたときに、ゾワっとして、
海外の作品で日本人の曲が使われていることに感動して、
シーンの良さもあって、涙が流れました。
Aska Matsumiyaさんを調べたら、
大好きなスパイク・ジョーンズ監督の短編『I'm Here』もやられているとのことで、
気になる存在となりました
【良かった点】 洋画には珍しく「侘び寂び」を感じ取ることができる作...
【良かった点】
洋画には珍しく「侘び寂び」を感じ取ることができる作品。静かなストーリーに心地よい劇版が染み渡る。そしてヤンを通して見る人間と世界の美しさ。AIロボットやクローンなどは家族となるのか、それは養子や血の繋がりに置き換えることができる。家族とはそれまでのどれだけ同じ記憶(思い出)を共有できるかで構成されるのではないだろうか。
【良くなかった点】
抽象的な演出が多く、絵的には静かで美しいが派手さはない。人によってはハマらない作品なのかもしれない。
静かで美しい映画
何か大きな出来事が起こるわけではない。
静かだけれど、とても優しくて、温かい映画。
音楽と、映像がどのシーンも良かった。
後からじわじわきます。
なにより「グライド」が音楽に使われてて感動!「リリイシュシュのすべて」から、かれこれ20年は経つでしょうか。。
《悲報》A-24終了のお知らせ
刺さらんし、染みないし、驚きも無いし。タルいです。物足りないです。マジで、何にもありません。
郷愁的SFです。感情に訴える系。「中国」を、これだけノスタルジックに扱うとか、もしかして裏設定は「中国はもはや存在しない」だったりして。クローンとAIロボット、レベル4の自動運転乗用車、VRメガネ以外、見た目上のSFアイテム無し。上手く撮ってると思うけど、未来感に乏しいのも事実。
AIがクローンに恋した物語り。結局は、コレが秘密の暴露でありオチなんですが。AIに芽生えた家族への愛と恋心。を、先代の記憶の中に垣間見る。イージー過ぎやない?短絡的と言うか。人間的な情愛すら学習することは可能なAIも、意図と意志は情愛に支配される事は無く。その点へのバイオレーションの合理的説明が一切無いってのは、どーなんよ、と思う訳で。
情緒的に過ぎますがな。
これ、ほんまにA-24どすか?
画のクオリティは上がる一方ですが、ドキッとするよな作家性は、最近、薄まる一方の様な印象です。
つまらなかった。
マジで。
2022.71本目 文学的?詩的?な映画でした。 映像が、どこを切...
2022.71本目
文学的?詩的?な映画でした。
映像が、どこを切り取っても美しかったです。
展開という展開が少なくて、途中少し退屈なときもあったけど、後半にかけてヤンの秘密が解けるときは見入ってました。
観終わったあと「ヤンはたしかに生きていたなぁ」と思って感慨深い気持ちになりました。
映画館を出て歩いているとき、木々や風の音、家族連れの声、いつもより一層魅力的に感じられたのは、ヤンのおかげだと思います。
AIの方が、人間よりアイデンティティを持っている
いろんなところで、監督が小津安二郎監督の信奉者というのが、滲み出ていた。そして、これまでAIというとマーベルとかにあるような近未来の殺戮ものというイメージに囚われがちだが、ヤンが動かなくなったという点、そのヤンがほとんど人間と変わらない点をみれば、小津ドラマの21世紀版。
小津の映画がそうであるように、すごい非日常のドラマがあるわけではないのだが、ヤンの記憶媒体の中を探るうちに、彼の温かみのある思いが垣間見れたり、いまの人間が忘れているそういった温かみのある心根を教えてくれる。
それにしても、本作はミッドサマーでお馴染みのA24の配給だが、万人受けはしないかもしれないけど、いいものを見せてもらえた。
コゴナダ監督独自の静謐な世界観やゆったりとしたテンポにはあらがえない魅力を感じ取るかたもいることでしょう。
人型ロボットが家庭にも普及している未来を舞台にした「アフター・ヤン」を見てきました。韓国系米国人のコゴナダ監督は、小津安二郎監督を信奉しているというだけあって、極めて静謐で哲学的な世界を作り上げました。画面の隅々まで作り込まれ、余計な物が一切映っていません。スタンダードサイズの画面に正対する人物や、画面の奥に人物を配する構図など小津調を取り入れていました。物語は、すべてが整えられ調和した映像の中で淡々と進んでゆくのです。セリフの少ない寡黙な作品でした。
人間そっくりのロボットが普及した近未来。茶葉店を営むシェイク(コリン・ファレル)は有色人種の妻カイラ(ジョディ・ターナー=スミス)と中国系の中国系の養女ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ)に加えて、ミカの教育係として購入したロボットのヤン(ジャスティン・H・ミン)がいて、4人で暮らしていました。
ヤンは外見も知能も、生身の人間と変わらりません。幼いミカは兄のように慕ってい田のです。
しかしある日、ヤンが故障。シェイクはヤンを修理してくれる技術者を探すことになります。そして修理のために内部構造を調べると、科学的にはありえない“感情”が記録されていました。彼には1日数秒の動画を記録するメモリーが搭載されていたのです。
そこにはヤンが見た映像が1日数秒分ずつ記録されていた。シェイクが再生すると、見知らぬ女性が映し出されます。
ヤン視点の映像は生き生きと弾んでいます。数秒ずつの断片を続けて見ているうちに愛着や郷愁といった感情が喚起されてきて、それらは「記録」というよりヤンの「記憶」と呼んだ方がふさわしいものでした。恋人に注ぐようなヤンのまなざしに、シェイクは戸惑い動揺する。ヤンは人間になろうとしていたのでしょうか?
画面の基調となるトーンはぬくもりはあっても無機質なのに、人工知能(AI)がどこまで人間に近づけるかという主題は、映画にもしばしば表れるみのです。ロボットに心があるかどうかは、SFでは古典的なテーマ。驚くべき速さでA(人工知能)が進化している21世紀、それはもはや現実的な関心事かもしれません。
AIが身近な存在として描かれる作品といえば「her 世界でひとつの彼女」 「アンドリューNDR114」などが浮かぶますが、ヤンのルックスは人間そのもの。それゆえに、養女ミカの相棒であるヤンの喪失を通して描かれる記憶や愛、家族、ルーツについての物語が、より親密で深遠なものに感じられました。このSFには、人間を人間たらしめているものは何か、という問いかけも含まれていると思います。また多様性の象徴のような家族構成を始め、何かを問いかけたいという意志も感じられました。
ただ、知的好奇心は刺激するものの、前作の長編デビュー作「コロンバス」同様、感情に訴えるものに乏しいのです。機械に心はあるかという命題を扱う映画に心が欠けているのは、皮肉です。例えば「ブレードランナー」で雨の中、レプリカント(人造人間)が見せる涙のようなシーンがあれば、と思うのは高望みでしょうか。
話しているのは英語だが、画面は米国らしくありません。淡い色調、東洋風の衣服、シェイクがいれるお茶。俳優たちの表情は乏しく、セリフ回しもささやくようです。東洋的な感覚を美化しすぎているような場面もありますが、コゴナダ監督独自の静謐な世界観やゆったりとしたテンポにはあらがえない魅力を感じ取るかたもいることでしょう。
ジェイクが、もはや家族同然の存在となっていたヤンを救うべく、ヤンの修復していく過程で感じることは、「人間とは何か。人間と機械の違いはどこにあるのか」という問題。ヤンとシェイクがどれほど隔たっているかと問いかけの中に、考えさせるものがありました。
アフター・ヤンはパンドラの箱🐍🐉💀💥
主体の無い執事の様に寄り添うヤンは、
とても静かで優しく、老子の様に達観し、仏陀の様に慈悲に満ちて、家族の一員として仕事をこなしてくれ役に立つ。
それは他方、
無限に活動するし続ける死なない介護型アンドロイドとして無数の人生に寄り添い数多くのプライバシーをメモリーし、AIストーリーを量子的にシミュレーションするリスキーな品物でもあった。
そんな無限も、
メモリーオーバーなのか、圧縮不良なのか、それとも無限の時空から蝶に脱皮したのか?
新鮮な樹々の光景を織り交ぜるながら、静寂な近未来を自動運転車両で平穏な社会を疾走するのはハンドルがなく操縦できない便利で何故か何処に行くのか連れられて行くのか不安で不自然な繰り密室が何処かを駆け抜けていく。
『ブレードランナー』の方が好き(永野さん風で)
つかみOKな、ダンスのオープニングが良くて引き込まれましたが、
基本、静かに淡々と話が進んでいきます。
想定どおり予想範囲内の、内容、着地、ですね。
最初、ん?これで終わり、と思ったけど。
いい映画なんだろうけど、あまり好みじゃないです。
『ブレードランナー』の方が好き。
席の周りが時おりガサガサしてて、静かで美しい世界に浸っているのを邪魔されて、イライラしました(笑)
そんな感想です(笑)
マナーいい人ばかり、静かな環境で、もう1回観たい。
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