劇場公開日 2021年7月16日

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「【エンディングが示唆するものを考える】」プロミシング・ヤング・ウーマン ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【エンディングが示唆するものを考える】

2021年7月21日
iPhoneアプリから投稿

W大学とK大学のサークル活動を通じた性的暴力事件を思い出す。

この作品を観て、改めて、アメリカでも性的暴力事件は、なかなか無くならないのだろうなと想像するし、日本でも、伊藤詩織さんの事件や、彼女に対するネットの誹謗中傷を見るにつけ、頭の弱い輩が馬鹿面して、のうのうと生きているとしたら、こんなふうに退治してやりたいと思う人が出てきてもおかしくないなとさえ思う。

僕のいる業界は、90年代の終盤にはセクハラに対しては厳罰処分だったし、飲み会で女性社員の太ももをさすったやつは、酔っていたという言い訳は通用せずクビになってたし、逆手にとって、男性上司を陥れようとした女性の部下が、公正な調査の結果、肩たたき退職に追い込まれたケースもあった。有名じゃないけど父親は〇〇家だった。

2000年代に入ると、キャバクラやクラブでの接待も厳罰対象になって、たとえ自分のお金であっても、顧客と行くのはスリーアウトでゲームオーバーだ。お客の日系の会社が要求して、渋々連れてったのにクビになったケースもあった。無茶苦茶だ。

であればと、競合他社のなかには、短いスーツスカートがセクシーな女性営業社員を大量に雇用して、営業成績を伸ばしたという噂が駆け巡ったところもあったが、本当だったのだろうか。

そして、この作品のニーナの場合や、伊藤詩織さんのケースもそうだが、女性に隙があるなんて言われることは決して少なくない。

だから、もう高校卒業、或いは、大学入学、社会人になったら、性的暴力は重い罪に問われると徹底的に教育した方がいいと思う。

映画は、一見面白そうなストーリー展開だと思わせて、性被害を受けたことがある女性はこの作品は決して観たくないだろうと思うし、それに、よく考えると、復讐劇としては、エンディングも含めて好感度の少ない物語だなと思ってしまう。

なぜかというと、女性から訴えるなどの事を起こしたら、自身の名誉も傷がつくのだという意味合いも含んでいるように感じるからだ。

そんな社会は終わりにしないといけない。

伊藤詩織さんのケースはそんな感じだし、本当に酷い話だ。

問題提起を含んでいるという評価で加点しました。

ワンコ
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2021年7月24日

ワンコさんのように知的な人ばかりじゃないのが悲しいですね。

ぷにゃぷにゃ