配信開始日 2021年11月25日

「470分を長く感じるかどうかは別として」ザ・ビートルズ Get Back sarugakuさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0470分を長く感じるかどうかは別として

2022年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ザビートルズのレコーディング風景、つまり生ファブフォーを観ることができます
長い年月を経て、ザビートルズ№.1ムービーはGet Backに落ち着くでしょう

ピータージャクソンは監督というよりも、厳密には編集監督ですね
とはいえ、ファンであることは間違いないでしょう
オープニングのクリシュナ信者に向けてのジョンとポールのセリフが
そのまま映画「アハードデイズナイト」のパロディジョークですから
いわゆるファンの期待を裏切らない編集だったと思います

で、彼らの来訪者の分類であるクールは暗号のようなものだと思います
エメリックさんの本に書いてある通り4人+マルvs外部という構造は絶対のようです
とはいえ、この時期の4人の間の亀裂のようなものは誰の目にも明らかで
映画「レットイットビー」同様に、終焉を予感させてくれる映画ではありました
(レットイットビーのDVD2000円は高円寺のブートレグ屋さんで買いました)

最大の見せ場としては、1月7日ですね、
いわゆる曲の方のget backが生まれた日ですが、そのあとに慈善コンサート話が出ます
ここでジョンの顔をカメラが長映ししますが、隠しようのない気持ちが表情に出ます
All you need is loveと発信しても障害者のモノマネをしてしまう
そんなジョンの複雑でシニカル(冷笑的)な一面を垣間見ることができます
もちろん、ジョンレンンの性格を分析はすることはどんな人でも不可能だとは思いますが

また、映画「レットイットビー」にもあったポールとジョージの口喧嘩から
始まるジョージ脱退、その前後状況をこれでもかってほど詳細に描いています
二番目の見せ場としては、ジョージ、ジョンが来なくなって、まさかの涙目になるポール
このシーンの音源は以前よりYoutubeにもありましたが
音源だけからだと想像もつかない映像に軽いショックを受けました

そして、三番目の見せ場としては、見せ場と言うよりは二人の盗聴テープ
う~ん、何とも言えません、long versionもあるそうですが、まだ聞いてはいません

ルーフトップコンサートでの画面割りは何か事情があったのでしょうか

最後に、葉巻を吹かして大物ぶっているかのような初代監督のリンゼイホッグですが
(余談ですが、ジョンの第三の男のテーマのギターはよかったです)
彼の貢献は大きかったと思います、ストーンズのようにはいかなかったみたいですが

sarugaku