花と沼

劇場公開日:

花と沼

解説

BL映画「性の劇薬」が話題を集めたほか、「アルプススタンドのはしの方」など劇場映画からビデオ作品まで幅広い作品を手がける城定秀夫監督が、変態的な性癖を持つOLと全社員からキモいと遠ざけられる課長の恋の行方を描いた、異色恋愛ストーリー。電器メーカーに勤めるOLの一花は、人が嫌がる“キモい”ものを偏愛して性的な興奮を覚えるという、変わった性癖を持っていた。彼女の会社の上司・沼田課長は、やることなすことすべてがキモいことから「キモハラ課長」と呼ばれ、全社員から敬遠されているが、一花はひそかに沼田課長のキモさに興奮を覚えている。そしてある日、一花は沼田の愛用する万年筆に小型盗聴器を仕掛けるという思い切った行動に出るが……。ピンク映画制作会社・大蔵映画が一般劇場向けにR15+バージョンで製作した作品を上映する「OP PICTURES+ フェス 2020」(20年10月16~29日/東京・テアトル新宿)上映作品。

2020年製作/R15+/日本
配給:オーピー映画
劇場公開日:2020年10月17日

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映画レビュー

5.0真っ直ぐな真っ直ぐな純愛作品。

2022年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ポレポレさんの「梅雨の城定祭り」1本目です。城定監督作品で鑑賞したものは「アルプススタンド〜」しかありません。僕の2020年のお気に入りの一本です。そんな監督はピンク映画畑でご活躍。ホームグランドの作品をようやく観ることができました。MOOSIC LABで見損なってましたからポレポレさんの企画に感謝です。

大人になってから初めてみたなぁ、ピンク映画は。でもR15なんですね。僕が学生の頃、ピンク映画は高校生では観られなかった記憶がありますから規制はちょい和らいだのかな?それともピンクとポルノは別物なのかな?わかんないな。不勉強ですみませんww

さてさて、目から鱗だったなぁ。エッチにもドラマあり。です!!!欲望と好奇心を満たすだけで観たあの頃と異なる印象です、ピンク映画。いや、城定監督作品だからなのでしょうかね?ユーモラスな性癖設定でエキセントリックなお話ではあるものの、切ない切ない恋心のストーリー。そしてユーモラスなストーリー。あぁ、男と女の関係や性癖は、ある意味外野からは滑稽に見えてしまうものなのかなぁ?この豊かな物語は一体なんなんでしょう。クライマックスのエッチシーンは切なかったなぁ。

さらにエッチシーンって恋を描くには大切だなぁって再認識です。だって、心情がもろに現れるから。たくさんのエッチが繰り広げられますが、それぞれ意味が違ってるんですよね。心情が違うんですよね。エッチを通してそれらが伝わってくるからドラマを感じるんです。恋する男女の心がわかるんだよなぁ。あぁ、大人になってよかったなぁ。こんな感じ方ができるほどに経験を積んできたんだなぁ・・・なぁんて。

設定は変化球ではありますが、ちゃんとした純愛物語です。グッときて切なくなって、幸せな気分にもなります。その辺りに転がっているアオハル物なんて足元にも及ばないのではないでしょうか?城定監督の作品ですがピンク映画というカテゴリでちょい不安でしたが(偏見あるのかな?学生時代のイメージで)、本当に観てよかった。久しぶりに心のこもった純愛ラブストーリーを見た気がします。

あ、書き忘れました。十分エロい!エロいですよー!最高!

傑作。

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バリカタ

4.0ここにピンク映画の理想郷が在る

2021年2月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

キネ旬のベストテン入りを果たした「アルプススタンドのはしの方」に続く城定秀夫監督作品。まさに絶好調という感じの快作でありました。

思えば3か月前から麻木大さんのインスタ @dspec79 で煽られてきたわけで。名古屋での上映最終日にシネマスコーレへ駆け込みました。

麻木貴仁さん演じる「キモハラ課長」こと沼田課長、そして七海ななさん演じるキモいものを愛する変態的なOLの一花ちゃん。二人の非現実的な関係がコメディからファンタジーへと昇華した。

とにかくお二人の演技が秀逸でした。きみと歩美さんもきっちりと花を添えていました。

とことんキモくてカッコ悪い沼田課長とそのキモさに興奮する一花ちゃんの存在が我々のようなキモい変態に勇気を与えてくれる素晴らしい作品。ピンク映画の理想郷が在りました。

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