悪なき殺人

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悪なき殺人

解説

「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督が、ある失踪事件を軸に思いもよらない形でつながっていく5人の男女の物語を描き、2019年・第32回東京国際映画祭コンペティション部門で最優秀女優賞と観客賞を受賞したサスペンス(映画祭上映時タイトルは「動物だけが知っている」)。吹雪の夜、フランスの山間の町で女性が失踪し、殺害された。事件の犯人として疑われた農夫のジョセフ、彼と不倫関係にあったアリス、そして彼女の夫ミシェルなど、それぞれに秘密を抱えた5人の男女の関係が、失踪事件を軸にひも解かれていく。そして彼らが、フランスとアフリカのコートジボワールをつなぐ壮大なミステリーに絡んでいた事実が明らかになっていく。「イングロリアス・バスターズ」のドゥニ・メノーシェが主人公となるミシェル役を演じ、東京国際映画祭で女優賞を受賞したナディア・テレスツィエンキービッツは、ミシェルと思いがけないタイミングでかかわることになるマリオン役を演じている。

2019年製作/116分/R15+/フランス・ドイツ合作
原題:Seules les betes
配給:STAR CHANNEL MOVIES
劇場公開日:2021年12月3日

スタッフ・キャスト

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(C)2019 Haut et Court - Razor Films Produktion - France 3 Cinema visa n° 150 076 (C)Jean-Claude Lother

映画レビュー

4.0☆☆☆☆ 簡単に。 映画は、ほぼ4章によって成り立つている。 始め...

2024年3月20日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆☆

簡単に。

映画は、ほぼ4章によって成り立つている。

始めの〝 アリス 〟次の〝 ジョゼフ 〟を観ていて思う。

「嗚呼、これは『羅生門』だな!」…と。

そんなこちらの予想は、次の〝 マリオン 〟が始まると一気に分からなくなって来る。

そして最後の〝 ミシェル &アルマン 〟に至り、映画はこちらの予想の遥か斜め上を行ってしまう。

これはもの凄く面白かったです。色々と書きたい事が多いのですが、ある程度は詳しく書かないと伝わりにくい可能性がある作品の様な気はします。
ついついネタバレをしてしまいそうで、気をつけないといけないのですが、それだと作品本来の面白さは全く伝わらない…って言うジレンマに襲われそうです💧

作品中での、最初から観客側に突き付けられる幾つかの謎。それらのはっきりとした分かり易い伏線は前半から。それに付随する序盤と共に中盤から発生する謎は、後半に向かうに従ってどんどんと回収されて行きます。
スクリーンを眺めながら「おいおい!そんなところに繋がるのか〜」と。

でも…でもなんですよね〜。
本当の謎は、映画本編では決して描かれてはいない。
実はストーリーが始まる前にこそ本当の謎は沢山詰まっている…って言う事を、観客側はラストを迎えて知る事になる。

〝 アリス 〟と〝 ミシェル 〟の間に一体何があったのか?

〝 アリス 〟は何故〝 ジョゼフ 〟に惹かれたのか?

〝 ジョゼフ 〟の母親はどうゆう状況で亡くなり。精神を病む彼は、その悼みの深さにどうやって対処し、〝 アリス 〟はそんな彼にどう関わって来たのか?

〝 エヴリーヌ 〟と〝 マリオン 〟の出会いは?

〝 アルマン 〟と彼女との間にあった過去は?

その彼女と〝 エヴリーヌ 〟の夫との関係は?

考えれば考える程、全ての登場人物の過去が気になって来る。

《人間は、「偶然」には勝てないー》

ちょっと都合良すぎないか?と思うストーリー展開に異議を唱えつつ。これは果たして【偶然】それとも【奇跡or必然】と言えるのだろうか?と言う人生模様に翻弄されてしまった。

いや〜それにしてもレビューが書きにくい💦
めっちゃ面白かったのに書きにくい、、、
一応は自分なりの考えを纏めてみてはいるけれど、何処まで理解出来ているのはちょっと怪しい。

…って言ったところで、書いたレビューを見直してみてもさっぱり要領を得ていないなあ〜こりや(-_-;)

2021年12月5日 キネマ旬報シアター/スクリーン1

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松井の天井直撃ホームラン

3.5「12日の殺人」の前触れ

2024年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

フランスの地中海にも近い、牧畜が盛んなコースと呼ばれる高原の別荘に来ていた女性エヴリーヌが行方不明になる。疑われたのは、羊の牧畜をしている農夫のジョセフ。共済の業務もしているアリスは、牛の酪農業を営む夫ミシェルがありながら、ジョセフと不倫関係にある。一方、パリのレストランで働く、若い女性マリオンは、パリで知り合ったエヴリーヌと同性愛の関係にあったが、セートと言う地中海沿岸の地名を一つの頼りとして、コースにエヴリーヌを訪ねてきていた。この5人を中心とするコース高原の空間に対して、フランスの旧植民地コートジボアールの最大の都市アビジャンに住むアルマンがもう一つの空間を作り出す。しかも、アルマンは、ネットで見つけたマリオンの画像を使って、アマンディーヌという女性になりすまし、SNSで食いついてくる獲物を狙っていた。食いついてきたのが、ミシェル。

この時、一つの殺人事件が起きるが、それをアリス、ジョゼフ、若いマリオン、コートジボアールにいる「アマンディーヌ」の側から、映画「羅生門」のような手法で描いてゆく。しかし、羅生門と違うのは、一つの事象をそれぞれの立場から描くと言うよりは、パズルをはめてゆく感じ。相互に矛盾はない。

どこが面白いのか。何といっても、多空間的、多面的に、ミステリーが解かれてゆくところ。もう一つは、コートジボアールでは、SNSが広まっている一方で、黒魔術が健在で、サヌー師という得体の知れない人間がでてくるところか。こうしたところから、フランス語が、いわば母国語であることを活かして、移民としてフランスに出かけてゆくわけだ。

最後に、意外なところから、二つの空間が繋がっていることが明らかにされ、輪が閉じる。ここに、ヌーベルヴァーグが透けて見えるところが、フランス映画。さてドミニク・モル監督の次の作品「12日の殺人」ではどうか。

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詠み人知らず

3.0ぐちゃぐちゃに絡み合った人間関係

2024年3月10日
iPhoneアプリから投稿

何の事前情報を持たずに鑑賞。
アリスとジョゼフの不倫関係の破綻から殺人に繋がるかと思いきや、全く違う方向にストーリーが進んで行った。感想としては、「ミシェル、しっかりしろよぉ〜」って感じかな。

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ちゃ坊主

3.0ありふれた5人の、ありえない事件

2023年1月23日
Androidアプリから投稿

怖い

興奮

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REX
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