マーティン・エデン

劇場公開日:

マーティン・エデン

解説

ハリソン・フォード主演で映画化された冒険小説「野性の呼び声」などで知られるアメリカの作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化。イタリア・ナポリの労働者地区に生まれた貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと出会って恋に落ちたことをきっかけに、文学の世界に目覚める。独学で作家を志すようになったマーティンは、夢に向かい一心不乱に文学にのめり込むが、生活は困窮し、エレナの理解も得られることはなかった。それでも、さまざまな障壁と挫折を乗り越え、マーティンは名声と富を手にするまでになるが……。2019年ベネチア映画祭のコンペティション部門に出品され、主人公マーティンを演じたルカ・マリネッリが男優賞を受賞。そのほか、イタリアのアカデミー賞と言われるダビッド・デ・ドナテッロ賞で脚色賞を受賞するなど高い評価を獲得。

2019年製作/129分/イタリア・フランス・ドイツ合作
原題:Martin Eden
配給:ミモザフィルムズ
劇場公開日:2020年9月18日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第76回 ベネチア国際映画祭(2019年)

受賞

ボルピ杯(最優秀男優賞) ルカ・マリネッリ

出品

コンペティション部門 出品作品 ピエトロ・マルチェッロ
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映画レビュー

4.5マーティン・エデン

2023年4月13日
iPhoneアプリから投稿

マーティンエデン

好きだった!面白かった!と映画が終わった後につい言ってしまった。

意味のわからない映像や、よくわからないカットインも嫌だと思っていたけど意外にも嫌ではないことに気づいた。なんなんだ?と心で思っても、すぐ次の映像が映るのでそれがずっと気になるということはない。伏線の張り方として、全然そこにはないイメージとしてのモチーフを挟むのは面白いと思った。

アスクフォーザムーン、ソーシャルネットワークと同じように1人の主人公に対しずっと追いかけるような話。やっぱり面白いのは、最初と最後の変わりよう。それは後悔なのか、懺悔なのか、怒りなのか。わからないけど、最後の最後にエレナと出会った時の若々しい自分と邂逅する。それが最後の感情。それは誰にもわからない。エデンでさえも。ソーシャルネットワークのマークは成功と同時に友人を失っていったが、エデンは成功と引き換えに、友人、恋人、そして自分自身すら失ってしまった。
その過程は自業自得であるのだが、この時代というもののせいでもある。正直同情してしまう部分があった。それが感情としてすごく面白かったと思う。

僕は裏切りが好きなのかもしれない。エレナと離れたりくっついたりするたびにすごく面白いと思う自分がいる。後はエデンの感情の爆発。

生の感情が見えたか。見えまくった。見えすぎた。生々しい感情。鋭利な刃物のような、すぐに誰かを切りつけてしまいそうな危ない感情を鞘に収めず堂々と持ち歩く。それが周囲との対立を生む。

謎があったかどうか。謎があったかどうかは謎という謎はなかった。だから時々退屈に思ったりしたが、この場合エデンの着地点というものが最大の謎になる。エデンはどう決断してどう行動して、最後にはどうなるのか。これは、1人の主人公を追う話というシリーズの中では王道で、これが基本なのだろう。

この話は面白いと思う部類の話だった。主人公と、その周囲と、感情の爆発が見られたからだ。対立の種類が、立場や状況ではなく、感情であることが好ましい。

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tyshi

3.5芸術映画・・・作家とは、嘘をつく生き物

2022年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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琥珀糖

3.0階級を越えて

2021年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(ルカ・マリネッリ)はイタリアの労働者階級に生まれ、小学校にもまともに行ってない。
ひょんなことから上流階級の美女と知り合い、好かれようと猛烈に勉強し始める。
作家を目指すのだが、すぐには結果は出ず・・・。
ヨーロッパの階級社会は深い。

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いやよセブン

4.0 主演がよく、テンポが良い。挿入される映像がいい。  疾風のような...

2021年7月30日
スマートフォンから投稿

 主演がよく、テンポが良い。挿入される映像がいい。
 疾風のような人生のテンポの良さと、圧倒的な不幸。でも、その不幸を選ぶ矜持に人生があらわれている。

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えみり
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