劇場公開日 2019年8月24日

  • 予告編を見る

「【ジョアン・ジルベルトに魅せられた男が、ブラジル各所のジョアン所縁の人達・場所を訪ね歩く】」ジョアン・ジルベルトを探して NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【ジョアン・ジルベルトに魅せられた男が、ブラジル各所のジョアン所縁の人達・場所を訪ね歩く】

2019年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ドイツ人ジャーナリスト、マーク・フィッシャーが遺したジョアン・ジルベルトに会えなかった経緯を記した本を読んだジョルジュ・ガシュ監督が遺志を継ぎ、所縁の人々、場所を訪ね歩く異色のドキュメンタリー。

 2008年以降、公の場から姿を消したジョアン・ジルベルトは人々の言葉を聞くと相当な変わり者であったようであるが、そのような人々の記憶の中にある彼の姿を思い描きながら、随所で流れるボサノヴァ(印象的なのは、”オバララ”:フィッシャーが遺した本のタイトルでもある)をバックにジョアン所縁の場所や人々が彼について話す姿が映し出される。

 ジョアンについて音楽関係者以外の人々が話す内容が面白い。
 ・10年以上彼の食事を作っていた老料理人の言葉
 ・彼の髪を時折整える理容師の言葉

 又、後半ガシュが訪れた、ジョアンが精神的に不安定だった時期に引き籠って曲を弾いていたという小さなバスルームの青い手洗い所も印象的である。

 ”ジョアンの呪い”など、気になるワードは出てくるが(実際、フィッシャーはジョアンに会うために数度リオを訪れ、会えることなく自死している)、私はそのような観方はせずに、偉大なボサノヴァの神様を探す異色のドキュメンタリー&ロードムービーとして今作を堪能した。

NOBU