劇場公開日 2020年12月11日

「くだらない(大好き)、すごくくだらない(すごく好き)」新解釈・三國志 callさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5くだらない(大好き)、すごくくだらない(すごく好き)

2021年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、三国志愛にあふれている人は見てはいけません。
三国志を全く知らない人にもあんまり楽しめません。

例えば小説を一読した人、誰かの三国志漫画を読んだ事のある人、
そこらへんの三国志をある程度は知っている人で、パロっていても怒らない人向け。

ストーリーもちゃんとあるけど、基本的にはその場でボケとつっこみを押収するのが基本。
三国志をテーマにした二時間のコント番組を見ている気にさせてくれます。

そして、おそらく評価が割れている理由ですが、
世界観も衣装もしっかり作った上で、しょうもないやり取りをひたすらに続ける構成です。
さあ映画の世界にひたすぞと意気込んで見に来た人はさぞかしがっくり来るでしょう。
年末から年始にかけて流れ続けていたCMを見て、壮大な世界観を期待する人はそうはいないと思いますが、
残念ながら、アツい展開も痺れるような名演技もありません。
(孔明の見せ場で、ひとつだけジーンと来る名台詞があったので、そこだけは押せます)

しかし、ひたすらにくだらない映画を見てバカバカしいと笑いたいとき。
普段、仕事や勉強にくたくたでストレスにあふれている人に二時間ほどのしょうもない時間を提供するこの映画はとても良いです。

とはいえ、ターゲットにすべき客層は「三国志をほんのり好きな人」というすごく狭い分野です。
もし、幸運にも自分がそんな狭いターゲットにあてはまると思ったら、ぜひとも二時間だけ、くだらないと笑うために見てみてください。

おしむらくは。
ほとんどの面白いシーンは大体CMやら宣材やらで使われているってことでしょうか。

call