劇場公開日 2019年11月8日

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「バッグを拾って届けただけなのに!!」グレタ GRETA 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0バッグを拾って届けただけなのに!!

2022年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2018年(イギリス/
うっかり親切も出来ません・・・人を信じることが本気で怖くなる映画です。
主演女優のイザベル・ユペール・・・サイコで狂気の女を涼しい顔で怪演して見せます。
地下鉄で忘れ物のバッグを届けるウェートレスのクロエ・グレース・モレッツ。
古い家には美しく優しい雰囲気の未亡人・イザベル・ユペールがいました。
仲良くお茶したり、ショッピングしたり、犬を飼う手伝いをしたり、まるで母と娘のようです。
そんな導入部分が一気に暗転します。
クロエちゃんはユペールの居間に多数の拾ったのと同じバッグを見付けて恐怖に戦慄するのです。
ここからユペールお得意の狂気のストーカー。
どこまでもガムのようにくっ付いてきて、ストーカーからサイコキラーへと変貌するのです。
ユペールは極め付けに怖い。
レストランの外から半日以上ずうっと立ち尽くしてクロエちゃんを見ている。
さらに、さらに、その行動はエスカレートして・・・狂気の領域へと。
ユペールさん怖いだけでなく、ダンスのステップを踏みつつ、楽しげに注射器を振り回したり・・・もう余裕のストーカー演技です。
クロエちゃんも少し太ったとは言え(ウェートレスの制服の白いシャツがピッチピチ)、
恐怖に引きつる顔は無邪気で・・・本当に狼に狙われてすくむ子羊のよう。
内容はB級サイコ・スリラーで、ユペールもクロエちゃんもゆるゆる。
探偵(スティーブン・レイ・・・懐かしい)に至ってはお間抜けそのもの。
もうちょっと高級感とかスペシャル感がほしいところですが、
イザベル・ユペールとクロエ・グレース・モレッツの迫真の演技で、盛り上がりました。
短い映画だし、意表を突くラストが、なかなか良かったです。
結構最後までハラハラして楽しみました。

琥珀糖