劇場公開日 2020年8月14日

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「史実の重さと、カタルシスの大切さ」赤い闇 スターリンの冷たい大地で よしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0史実の重さと、カタルシスの大切さ

2021年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

第二次大戦前のソ連の惨状を目の当たりにする外交補佐官の物語。

史実を基に創られた映画のようです。
重たく残酷な歴史を、しっかりとした演出で再現したドラマです。

ウクライナの描写が秀逸です。絢爛煌びやかなモスクワ。それに対して、ウクライナは一転してモノトーン。降り積もる雪、荒廃した家屋、生気を失った顔・・・汽車の中で唯一色彩を宿した蜜柑のオレンジ色が印象的です。
そして、幼い姉弟・・・実際に起こり得るような状況だったのでしょうね。

現地女性記者とのロマンス、尊敬する敏腕記者との関係、これらのサイドストーリーもしかっりとして好感が持てます。

非情に完成度の高い作品だと思いますが、映画としてみると、カタルシスを感じることが出来ないのが残念。史実なので仕方がないのですが、モヤモヤな気持ちが残ってしまいました。

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よし