「全て詰まってる」フォードvsフェラーリ　ケイさんの映画レビュー（感想・評価）

迫力ある映像の過酷なル・マンの戦い、親子愛、夫婦愛、男同士の友情、スーツ組と現場の戦い、素晴らしかった。期待してみたけど、それ以上でした。自動車王国アメリカの威信をかけた戦いも、そうだけど、そこに掛ける人々の思いが詰まった映画。クリスチャン・ベールとマット・デイモンの名優同士の掛け合いが最高。単なるスポ根モノではなく、企業の論理と現場の論理が描かれ、勝ち負けを命掛けで争うマイルズにとって、最後の減速は受け入れ難いものだっただろう。だから、レースの結果よりも、一層人々の記憶に残り、共感を呼ぶのだろう。