劇場公開日 2019年9月13日

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「見えない目の見通すもの」プライベート・ウォー ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5見えない目の見通すもの

2019年9月14日
iPhoneアプリから投稿

「戦ってる人間の真実が曖昧な時、記者が伝えなくてはならない」
きっと、これが戦場記者の信念なのだろう。

「痛みを伴うのは常に人間の方で、政府は痛みなど感じないのだから」
この言葉にも強い信念を感じる。

「君が信念を失ったら、僕たちはどこに希望を見出せば良いのか」

この後、メリーは、アイパッチを外す。
彼女の見えなくなった目は、実は、戦争の背景にある暗い真実を見通していたのではないか。

いや、人間の争いの醜い部分を見通していたのではないか。

いや、本当は、争いの無い、未来を見ていたのだと強く信じたい。

動画で、稲田朋美が、日本会議の面前で、日本人は自ら血を流すべきと主張する演説を見たことがある。
この人や改憲を主張する人達の本質は、これだ。

そのくせ、こうした輩を支持する連中は、戦場記者の安田さんのシリアでの拘束について批判を展開する。
きっと、真実を知られたくないからだ。

血を流したければ、自分自身で行けば良い。
誰も止めやしない。

ワンコ
momo8さんのコメント
2019年9月18日

ワンコさん、流石です。私は途中でアイバッチが外されているのには気付いたのですがどうして外したのだろう??と思いながら観てました。高そうなレストランでぶー垂れていた後の会話でメリーが一念発起したのですね。後日確認しに行きました。もう一度観てもいいくらいです。

momo8
NOBUさんのコメント
2019年9月15日

彼女がアイパッチを外した経緯を劇中セリフから推察した件、同感です、と申したい処ですが、恥ずかしながら、私、とにかくこの映画が観たくて、初見では浮わついており、外した訳まで気が回らなかったです。稲田氏以降のあなたの見解には同感です。
けれど、この映画をメッセージ性意外にヒロイズム的に観た私にとっては痛い処を突かれた感もあります。では。

NOBU