劇場公開日 2019年3月15日

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「エグい良作」マリオネット 私が殺された日 smallvilleさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5エグい良作

2021年6月19日
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まず本作の主人公はオ・グクチョル元刑事です。
頼りないですが、ここに着目するといろいろと見えてくる景色が違ってきます。

彼は作中最も人間臭い人物ですね。
完璧なる善人ではなく、私欲を優先する側面もある。見方によってはこの人もわりとクズですが、一番マシな部類です。

最後の犯人については、一瞬アンフェアにも感じましたが、思い返せばヒントは見事に散りばめられており、なるほどなぁと。
これはひとつ、観客の推理力が試されます。

本作はバッドエンドだ、という意見も散見されますが、そうは思いませんでした。

これはひとりの女性が、破壊された人生を再生させる物語であり、ひとりの男が人生の区切りをつける物語でもあります。
ラストシーンまで見て、それを死と取るか再生と取るかは観客に委ねられる、といったところでしょうか?

smallville