劇場公開日 2019年8月23日

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「日本映画界大丈夫か???」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD Mervyn・Rさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5日本映画界大丈夫か???

2019年9月3日
PCから投稿

なんだこりゃ?見終わった後の一番の感想である。
友人が同僚にチケットを貰って見たのだがこれは酷い。
内容がまるで無い。学生の自主製作レベルだ。
田中圭が絶叫しながら画面いっぱい駆け回っているだけではないか。
僕も友人もドラマは見ていない。WIKIとPVで軽く予習した程度では理解できないのか?
否違う。
ドラマを知らなくても老若男女、子供でも楽しめるとどこかで聞いた。
しかし子供でもという点は引っ掛かった。
というのも恐らく凝った中身ではなく、理解力の無い子供でも画づらだけで楽しめるという事だと思ったからだ。
その引っ掛かりは正解だった。
この映画の基本が全くなっていない。これはもう致命的だ。
起承転結は曖昧で話の筋立ては杜撰そのもの。主役の田中圭は何がしたいのか。
彼の目的は一体何なのか。事件解決か仕事か結婚か。
プロットが散漫なせいで見る側の焦点が合わず、話が次から次へ勝手に進み観客は置いてけぼり。
しかも往年の芸人のギャグを面白いだろ?と言わんばかりに延々に見せつけられた気分になりほとほと疲れた。
だが笑える部分は無いことも無い。サウナの小競り合いだ。
しかし裸の男が男の乳首を突くシーン等はLGBTQを笑い物にしていないのだろうか?
このような表現はノーマルな男達なら下品なだけで済むかもしれないが、それが同性愛者という設定なら問題ではないか?
後で調べたのだがドラマの方は苦情が殆どなかったいう。しかし今回は問題だろう。
冒頭の裸の男然り。

もう一つ気になったのが吉田鋼太郎が田中に迫るシーンや若手社員に暴力を振るうシーンだ。
これはセクハラやパワハラではないのか?
観客はほぼ女性ばかりだったが、彼女らに疑問や不快感はないのだろうか。
それとも田中圭や半裸のイケメンが見られさえすれば満足なのだろうか。
そこは男も女優が脱ぐという理由だけで映画館に行くやつもいるから否定はしないが。

一体この映画は何を伝えたかっただろう。
鑑賞後は何も残らない。きっと数年で忘れ去られるだろう。
普段は専ら洋画ばかりで邦画はあまり見ないが、ここまで日本映画のレベルが落ちていたことに驚きだった。
ノウハウの無いスタッフが作った代物を大画面で垂れ流すなと言いたい。
こんなものがヒットするようでは日本映画界に未来はない。
金と時間を費やしてまで見る価値はないと結論づけた。
この映画の観客は大半が俳優かドラマファンだろうと思ったものの、反応が気になり覗いてみたら賛否あるようだ。
ファンの中にも意外と冷静に分析しているコメントもあり少し安心した。

ちなみに友人(女性)に感想を聞いたら、「なんか意味不明だった、ファンは喜んでるかもね」と一蹴された。

ああ、こんな映画とも呼べない代物はファン相手に見えない所でやってくれ。

Mervyn・R
はるこさんのコメント
2019年9月7日

ドラマ放映中からセクハラ、パワハラを指摘する声はツイッター等でもありました。ドラマの公式ツイッターというのもあったから、当然そういう声も拾って、映画では改善されてるんじゃないかと期待してたんですが、まるで逆でした。

はるこ
Mervyn・Rさんのコメント
2019年9月4日

このような作品を作った制作サイドに差別意識があることは間違いないと思います。それが無意識だったとしても同性愛という繊細なテーマを掲げる以上、深慮も配慮も無さすぎます。あなたのように不愉快に感じられる方はこの作品を評価しないであろうことは想像に難くありません。ただ余りにも多くの女性に受けているようなので彼女たちは気にならないのだろうかと思ったのです。ドラマファンであれ俳優ファンであれ、熱狂的なファンは夢中になりすぎて細部まで見えていないことも有るかもしれませが。

Mervyn・R
みどりさんのコメント
2019年9月4日

女性だって不快に思うし、差別的だと感じますよ。
監督も脚本も作ったのは男性ですよ?

みどり