「完璧な冷たさの表現美」氷の季節 SHさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0完璧な冷たさの表現美

2018年10月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

31st TIFF コンペティション

自分にとって馴染みの薄い19世紀のデンマークの話であったけれど、その表現しているところは強烈に伝わってくる作品だった。
貧しさから抜け出すためのエゴが、見ていて何とも辛いところではあったけれど、そこから生まれる数々のドラマには興味が尽きることがなかった。
物語も画面も、フィドル(?)の旋律とともに、終始暗く冷たい雰囲気だったけれども、それらは必ずしも見ていて苦痛というものではなく、むしろ画面全体に絵画的な美しさを感じるほどに見事な完成度だったように思う。
もう完全にヒールのような役どころの主人公には容易に共感できないけれども、いつの間にか彼とともにある自分がいた。
予想以上に引き込まれた映画だった。

SH