劇場公開日 2019年6月7日

「海と宇宙とわたしと命」海獣の子供 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5海と宇宙とわたしと命

2019年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

毎日を漠然と過していた子供時代の終わり。生きるとは、ひいては生命とは、そして携えたあなたも自分も、うごめく万物もが果たして一体何者なのか。意識せずにおれなくなった大人への入り口。その物語とみる。

独創性のある作画と高度なアニメーション、でしゃばりすぎない音楽が、難解で壮大なテーマを鮮やかと彩る。
眼福のまま漂う海中に息苦しさはない。ダイナミックで力強い命の賛歌は、自身の中にも存在していることを主人公へ伝えている。そしてそれこそが誰にも否定することのできない原初かつ、最大の自己肯定感の源だとも。

なにはさておき、映像の素晴らしさを見るだけでも価値ありと感じている。

N.river