劇場公開日 2019年6月7日

「ただ綺麗な映像を眺めるだけの「花火映画」」海獣の子供 もけさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ただ綺麗な映像を眺めるだけの「花火映画」

2019年6月9日
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難しい

物語の基本的な骨格がしっかりしてない。ヒロインの行動の動機や目的があやふやで感情移入し難い。

キャラクターに感情移入しにくいし物語として成立してないから、ただ派手な映像を眺めてるだけ「花火」を見上げてるだけの感覚に陥る。没入感が全く持てない。

なんとなく「深遠なテーマ」らしきものを醸し出しているんだが、観衆に理解させる表現力が不足してて、なんだか意味不明な宗教映像を見せられてる気分になる。
庵野秀明作品等は、裏に深遠なテーマが隠されていても、表には普遍的かつ王道的な人間ドラマがしっかり構築されていて、「深遠なテーマ」が理解できなくても十分鑑賞に耐えられるし、それ故に語り合いたい考察したいって欲求も湧き上がるのだが、この映画は表層部分の人間ドラマが描写不足で、終盤の宗教映像(?)に無駄に時間と労力のリソースを取られてて不十分になってる。

ともあれ、綺麗な映像を鑑賞したいって人だけ見に行けばいいと思います。私の好みではないけどね。

もけ