劇場公開日 2018年11月16日

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「トランプ大統領のイラだちも分からなくはない」ボーダーライン ソルジャーズ・デイ 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0トランプ大統領のイラだちも分からなくはない

2018年11月18日
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鑑賞方法:映画館

前作でエミリー・ブラントが見たものは、ひりつく太陽、砂埃でざらつく熱風、液体状のものといえばすぐに乾燥してしまう汗かどす黒く砂に染み込んでいく人間の血液…、そして絶望。

そんな印象だった前作に比べると、異常な状況の中のいびつな関係ながらも〝絆〟と〝継承〟らしきものが描かれていて、なんとなく拍子抜けな感じがしないでもない。

陸続きの国境線における、密入国・麻薬・その他様々な犯罪の取り締まりの為に張り付ける人員や施設の維持費用は海しか国境線を持たない日本人にはなかなか想像できませんが、物凄くかかっているのだと思います。
相当な経費をかけても密入国や犯罪を100%防ぐことが出来ない上に国内の雇用が脅かされる、とその一面だけを考えたら、メキシコのお金で壁を作らせようとする発想は、たとえ時間がかかったとしても人間社会全般の平和や安定を考えなければならない大国のリーダーとしてはあり得なくても、目先の利益を優先するビジネスマンとしては真っ当なのかもしれません。

グレシャムの法則