劇場公開日 2019年12月20日

「【”古来より争いの絶えない地で、叡智ある若き女性が大切な父を取り戻すために行った事。”マララ・ユスフザイさんの崇高な行為を想起させる作品。】」ブレッドウィナー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”古来より争いの絶えない地で、叡智ある若き女性が大切な父を取り戻すために行った事。”マララ・ユスフザイさんの崇高な行為を想起させる作品。】

2021年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 舞台は、タリバンが跋扈するアフガニスタン。
  描かれているように、この地は古来から数々の争いに晒されてきた土地である。
  それは、今も変わらない・・。ー

◆感想
 ・ムスリム思想を極端に解釈したタリバン始め、影響された男達の、女性の人権を軽視した愚かしき態度。
 ー 虎の威を借る、何とやら・・。ー

 ・同じく、知識人を敵視する思想により、獄に繋がれた父を獄から解放するために、奮闘する少女、パヴァ―ナの懸命な姿。
 彼女は、金を稼ぐために、髪を切り男になって、家族のために食料を買いだし、父に教えて貰った語学を活かし、文盲の男と交流していく。
 ー 傲慢な振る舞いをする男達が、見かけだけでパヴァ―ナを男と思い、接する姿。
 又、男の弱さもキチンと描いている。ー

 ・そのような状況下、パヴァ―ナは、獄に繋がれた父を助けるために、決死の思いで行動に出る。

<劇中劇を絡ませながら、極端な男尊女卑思想が支配する世界を、逞しく生き抜く女性達の姿が印象的な作品。
 彼の国は、何時になったら、且つての文化高き国に戻るのだろうか・・。
 パヴァ―ナに協力する数少ない、男性達の姿に僅かな希望を感じる作品でもある。>

NOBU